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大魔法使いフローラルの遅刻記録。  作者: 炭酸水。
中学2年生 第一学期 学校生活編
12/12

11. 「美味しい。」

三人はマヨーナが言う、いいところに向かっている。

そして、無理やり連れてかれているフローラル。


「2人が話に夢中になっているうちに、こっそり抜け出すか…。」



「そういや前、俺が手伝った魔法薬、使ったのか?」


「ぁあ、そういや、まだ使ってないな…。」


フローラルはそろりそろり…。


「使ってねえのかよ…確か、一時的に相手の魔力容量が見れるようになる効果だったよな。」


「そうだね。私は使おうとしたんだけど…フローラが──」


『わ、私の魔力容量は、ほんっとうに少なすぎて引くだろうからっ、私がいる前では使わないでねっ!?』


『え、なんで?絶対私より多いでしょ。』


『絶対、使わないでね!?』


「──っとか言っていたような…。」


「そんなに、魔力容量少ねえのか?そんなふうには見えないけどな…。そうなのか?フローラ…?」

ジークはフローラルがいないことに気づく。


「あいつ、どこに行った?!」


「フローラ、逃げたなぁ!?」


2人はあたりを探し回った。


「「あ、」」


そして、すぐに見つかった。


フローラルは道端に落ちていた魔導書に夢中だ。

「こんな、魔導書が落ちてるなんて…!」


フローラルは2人の存在に気づく。


「あ、」


フローラルは手を引っ張られながら、連れてかれる。

「誰だよぉ、あんなところに魔導書落としていったやつ…。」


「はぁ…単純なやつで助かったぜ。」


「ほんとにね。」



そして、到着!


「やっと、着いたな…!」


「長かったね。」

そう看板を見上げると、そこには『ロクア・シャンデリ』。

入り口付近には、メニュー看板がある。どうやら、カフェらしい。


「ぁあ、カフェか、良かった。もっと変なところに連れて行かされると思ってたよ。」

そう言って、フローラルたちは中へ入る。



「お好きな席をどうぞ。」



マヨーナは、テラス席に座る。

「ここはね。昔、私が行ったところなんだけど、景色が綺麗だし。スイーツも美味しいしで、もう!」


「たしかに、ここからの景色はとても良い。な、フローラ。」


「うん。たまにはこう言うのも、悪くはないのかもしれないね。」


朱色に輝く夕日が海に反射するこの景色はまるで宝石だった。

フローラルたちは目を輝かせている。


「そうだっ、フローラは何する?」


「ぁあ、じゃあ私は…『コーヒーゼリープレミアム』で。」


「迷うな…、俺は『スペシャルジャンボリープリン』にしよう!」


「ぉお、良いね!そんじゃ、私は『アップルパイデラックス』!」



「お待ちどう。」



「やっぱり、ここのアップルパイはこれでなくちゃ!」


「すげぇ!めちゃでっかいぞ!」


フローラルはとても大きいコーヒーゼリーを見つめる。


「うわぁ、想像を超えられるとは…美味しそうだぁ。」


そして、いつの間にか、帰りたかった気持ちは完全に消え、目を煌めかせていた。


「あむっ…!」もぐもぐ。


「美味しい。」


フローラルは自然に笑顔になっていた。


「たしかに。マヨーナの言う通り、」

「コーヒーゼリーはこれでなくっちゃね。」



そして、帰り。


3人は夜空を見上げながら、進んでいく。


「やっぱり、魔法では埋まらないものもあるだなぁ!」


「でしょ!来て良かったよね〜!」


「うん。ありがとうね。マヨーナ。ジークも。」


「うん!楽しかったから、オールオッケー!」


「途中、フローラが逃げたのは焦ったけどな!」


「まぁそれも一つの思い出ってことで…。あっ!」


フローラルが何か見つけた様子。

視線の先は、超大きな魔導書ショップ。


「大型魔導書ショップ、『マホー』だと!?行こう!!」


「ぇえ!?ちょっもう日も暮れて…って!」


「今度は私が連れていく番だね!」

フローラルは2人の手を引っ張っていく。


「「いぃやぁぁ!!」」


「どれにしようかな〜!こっち?あ、やっぱりこっちかなぁ?」

1人でぶつぶつ、話しそうだ。


でも、2人のことも考えてあげてほしい。


「これ、いつまで続くんだ?」


「さぁ、明日の朝までかな?」


「明日学校だぞ?」


ジークは半泣きで叫ぶ。

「店員さぁん、もう店閉めちゃって〜!」


マヨーナも冷や汗をかく。

「よりによって、大型ショップ。24時間営業って…。」


「俺たちは一体どうなるんだぁぁぁ!?」

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