09. 長所と短所
「フローラ、装飾ってどういう効果があるの?」
「そうだね。んーと、装飾によってそれぞれ効果があって、効果があるのは、基本的に体力・攻撃・防御・性能とかかな。」
「まぁ、試しに自分が気に入ったものを選んでみな。」
2人とも、たくさんの装飾をじっくり見ている。
「んー。どれがいいんだろ…。あ、これなんか合いそう!」
「私はこれにしようかな。」
「ジークのは、赤い帯だね。これを巻けば、魔力が付け足されて攻撃力大幅アップだ。」
「マヨーナが選んだのは、綺麗な花飾りだね。それは魔法の性能が全体的にアップ。」
「2人とも良いのを選んだね。」
フローラルは嬉しそうだ。
「そういや、フローラは何を選んだんだ?」
ジークが質問する。
「え?ぁあ、私は魔力カプセル。ここに魔力を貯めておけて、すぐに魔力を抽出できるのが利点でもあるんだ。」
フローラルは杖を両手で持ち、力を入れる。
「そして、仕上げとして、この今作った杖に魔力を1分ほど込め続けて。」
「すると、ちゃんと、魔法を繰り出せるようになる。」
「ん……!」
完成。
「2人とも、意外と気に入ってそうじゃん。」
「まぁな。」
「自分で作ったと思うとテンション上がるね。」
「こうして、事前に仕込んでいたものが勝敗を分けることもある。今回は杖の性能の重要性が知れたね。」
「なんか、先生みたいになってるぞ?」
普段からそういう感じなのか?とジークはマヨーナに顔を向ける。
マヨーナは微笑む。
「フローラは魔法だけは頼りになるんだよね。」
「ふふんっ!」
フローラルは得意げに、堂々としていた。
そして、放課後…。
フローラルとマヨーナは理科実験室で魔法薬学の薬作りをしていた。
「あれぇ?魔法薬学は得意なんだけど…。」
フローラルはおかしいな…と頭を掻く。
「数学とか科学とかが交じると分からなくなるんだよね…。」
マヨーナは怒ってる。
「もぉ!いくら材料あっても、やり方わからなかったらダメじゃん!」
「まぁ、私も分からないから言えないけど…。」
そこにジークがやってきた。
「ぁ、お前ら何やってんだ?」
「あ、ちょうど良いところに!魔法薬学のことで…って分からないか。」
フローラルは無理だよね…とため息をつく。
「いや!なんで決めつけられなきゃいけないんだよっ!?」
マヨーナは疑問を抱く。
「てことは、魔法薬学、得意なの?」
「得意ってほどではないけど。まぁできるぞ。」
ジークはフフンッと自慢げに言う。
フローラルは冷たい目で見る。
「得意ではないんだ。」
「お前には言われたくないよ!?」
「はぁ…。まぁ、任せろ。」
ジークはどれどれ?とレシピを読む。
「なるほどな。材料は揃ってるんだな。」
ジークは袋の中を見る。
「もちろん。準備はバッチリだよ。」
「了解。」
ジークは集中モードに入る。
試験管に素材を入れていく。
「ぇーと、魔塊石の粉ひと摘みを魔草が入った水に入れて加熱…。」
「これで、反応が起きる。」
「反応が起きた液体に魔力を込める。」
「すると、魔力が飽和する。仕上げにレッドストーンの粉を入れ、完成。」
フローラルとマヨーナは驚いた。
「これほど、スムーズにできるとは思わなかった。」
「すごいじゃん!」
ジークは照れていた。
「えへへへ。」
嬉しそうだ。
フローラルは完成した薬を小袋に包み入れる。
「ジークは頭を使うのが得意そうだね。」
「まぁな。昔から魔法を使った戦闘は苦手でな。筋肉ならあるのにな。」
フローラルは目を細めて言う。
「なるほど、魔力をうまく操るのが苦手そうだ。」
ジークは不思議に思う。
「なんで、分かったんだ?」
「分析したんだ。私はそういうこともできるんだ。」
マヨーナは試験管やガスバーナーなどを片付けている。
「すごいね。フローラ。こんな短時間でできるんだ!」
「フッフーン!と言いたいところだけど、」
「ん?なんだ?」
フローラルはモジモジする。
「実は出会った時からずっと分析してんたんだよね。」
2人はがっくりした。
「「な、なぁんだ……。」」
「って!杖作りながら、分析してたのか!?しかも俺らに説明しながら!?」
「それはそれですごいよ!?」
フローラルは、たしかに!と顔を上げた。
「じゃあ、フッフーン!」
「な、なんだそれっ。」
「あははは…。」




