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俺がラスボス?  作者: いぬちく


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83 ライバル?

アクアの言葉で意識がはっきりする。


「あ!ユウキ!目が覚めた?」

ハルに声をかけられる。

「ん?あぁ。あれ?俺どうしてた?」

「いきなりボーッとして声かけても反応が無かったからビックリしたよー。マリクさんからアクアちゃんと話してるから問題ないって言われたから安心したけど…」


どうやら意識を失ってるような状態だったようだ。


「申し訳ありません。ユウキ様と繋がりが持てるのかわからなかったので、ぶっつけ本番になってしまいました」

アクアは少女の状態で俺の近くに浮いている。

「話は終わったのかのぅ?」

「はい。今後私はユウキ様のお傍に居させていただきます。」

「ふむ…。やはりアクアは理から外れてしまったか。精霊でありながら自由になったと」

「そのようです。闇に1度囚われてしまいましたが、ユウキ様に救って頂き自由になりました。今後ユウキ様にお仕えさせていただきます」


…言い方がなぁ。それに…

「助けたのはハルの力じゃないか?」

「もちろんハル様にも感謝しておりますよ?でも私はユウキ様と共に居たいのです」


「むー?ちょっと待ってねアクアちゃん。ユウキは…その…私の…」

「ハル様の…特別な方ですよね?…でも今は特別な方(・・・・)なだけですよね?」


アクアさーん。何故そこを強調してますか?


「私にとってもユウキ様は特別な方(・・・・)という事です。」

「…アクアちゃん?ちょっと二人で話しようか?」

「はい。構いませんよ」


そう言ってアクアとハルが二人で少し離れていく。



「お前何をしたんだ?」

ゼノンが呆れた感じで言ってくる。

「知らんよ。俺が聞きたい」

「お前ハルいるのに精霊に手を出したのか?」

「何もしてないって…」


「ホッホッホ。まさかこの時代にそのような事があるとのぅ。古の時代では人と精霊も番になる事があったがのぅ」

「マリクさん…それ禁忌なんじゃないのか?アクアが言っていたが」

「禁忌じゃが、理から外れたアクアはもう問題はないじゃろうし、それを知ったユウキ殿に隠しても仕方なかろう」


「俺もいるんだが?」

「ゼノンは…まぁ精霊とどうこうなることはないじゃろ?」

「まぁ魔力ほとんど無いからな」

「ゼノンが魔法使わないのは知ってたが魔力が無いのか?」

「あぁ。と言うかこの世界で生まれた者で魔力持ってるやつの方が少ないんだよ。ルーナとかトオルの奥さんとかが普通じゃないんだよ」


そういえば以前誰かも言ってたな。

しかしアクアのあの感じ…なんでだろうな。


「アクアはどちらかと言えば人と関わるのを苦手としていたのじゃがのぅ。ユウキ殿に一目惚れでもしたかのぅ?」

「どうすりゃいいんだよ…」

「まぁ好きにすればいいのではないか?実際アクアが常に共にいるのであれば戦闘面だったり、精霊とのやり取りに関しては良い影響しかないだろう?」

「それは…そうだけども」

俺にはハルがいるからなぁ…って言っても恋人とかじゃないけども。

「それに、理から外れたアクアなら精霊王様の元へユウキ殿を連れていくことも可能であろう」

マリクさんが少し難しい顔をしている。

確かそれも禁忌だったか。


「それ言っていいのか?これも理から外れたからか?」

「うむ。ワシら精霊は色々と縛られてるものが多いのじゃよ。精霊王様の事もこれ以上はアクアから聞くと良い。じゃがその前に土のやつか」


「土の精霊は他の精霊のように場所に囚われてはいないのか?」

「やつはこの大地が居場所なのでな。言ってみればこの大陸に縛られているということじゃのぅ。」



シルフは風の洞窟

イフリートは火の祠

アクアは精霊の泉

各自縛られてる場所が決まっていたが土の精霊はこの大地全てか…。


「まぁそれも今のアクアなら…な。本来他の精霊の居場所を伝えることは禁じられておるが、それすらももはや関係なかろう」


「理から外れるって何なんだ?」

俺も理から外れてるものだとアクアが言っていた。


「ふむ。全てを話せるわけでは無いが…。この世界には神の決めたルールがある。役割(ジョブ)もそうじゃの。役割を果たせば元の世界に帰れるもな。我ら精霊は人々に話してはいけないことがあったり、場所に縛られたりじゃの。エルフにもいくつかあるであろう。理から外れるということはそう言った縛りから解放される。ただしリスクもあるであろう」


「リスク?」


「うむ。神の決めたルールが絶対であるならば、理から外れた者は神の加護を受けられないということじゃ」


神…この世界の神はノルアーって言ったか。

確かパリピ陽キャの神だよな。

でも確か…


「この世界の神は基本何もしないじゃなかったか?以前ルーナさんにそう聞いた記憶があるぞ」


「うむ。基本はそうじゃの。ただ逆に害をなす者には…どうなるかわからん」


「なるほど…な」


そんな話をしているとハル達が戻ってきた。

「おかえり。話は終わったのか?」

「はい!終わりましたよ」

「むー。一応ね…」


アクアは元気だがハルが元気無いな。

「どうしたハル?」

「うー。うん。なんて言えばいいかな…」


「では私から。私とハル様はライバルという事ですね!」

「…はい?」

何を言ってるのこの子は?


「ユウキ様の隣に居るのがどちらか!ということです」

「ユウキの隣は私なのー。ねぇ?ユウキ?そうだよね?」

ハルが俺の腕に抱きつきながら訴えてくる…

いやナチュラルに抱きつくなよ…


「私はユウキ様とすでに心で繋がっておりますので…」

「ずるいー!ユウキ!私とも!」

アクアが勝ち誇ったように言いハルが拗ねる。


「いや、私ともって言われても…アレどうやるんだ?」

「フフフ。それは秘密ですよ。私とユウキ様だけの秘密です」

「むーーーー!ユウキ!!どういう事!?私が1番じゃないの!?」

アクアの煽りにハルが怒る。

いや俺を怒っても…


「あくまでお二人の関係は特別な方ですもんね?それ以上ではないですね?つまり私にもチャンスはあるということです!」

アクアがフンスッ!と鼻息荒く宣言する。


「ユウキ!!」

「ユウキ様!」


どうすりゃ良いのさコレ…

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