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俺がラスボス?  作者: いぬちく


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85/124

81 アクア

ミナトの襲来から3日が経った。


その間は特に大きな事件などは起こらずのんびりと過ごすこととなった。

まぁ、何故か今後ハルと必ず同じベッドで寝るってことになったが。…いや大事件起きてたな。


「ハルさーん。やっぱり考え直さない?同じベッドって都合よく大きいベッドある保証もないじゃん?疲れちゃうよ?」

「別に小さいベッドでも一緒には寝れまーす。昨日だってユウキの方が先に寝たじゃん。ユウキの寝顔可愛かったよ?」


マジ寝顔見てたとかやめて…。

確かに一緒に寝るのが心地よくなってきてるのは否定できないけど…

俺も男なんですよ。しかも両思いってわかってる女の子なんですよ。あ、両片思いだっけか。まぁいいや。


「…そのうち俺の理性が飛んでも知らないぞ?」

「そしたらユウキが言い出した約束をユウキが破るってことだね?」

ニヤニヤしながらハルが言ってくる。

「約束?」

「気持ちを伝えないってやつー。それともユウキは気持ちも伝えないで手を出すような人だったの?」

「ぐぅ…。ハルは1番特別なんだ。大切にするさ」

「ふふふーん♪」


完全に勝ち誇られてるな…。

でもこの手のひらで転がされてる感じ嫌じゃないんだよな。久々感あるな。


「…さて。あれから3日経ったから、そろそろアクアに会いに行ってみるか」

「うん!そうだね。アクアちゃん元気になってるかな?」


二人で食堂にいるであろうゼノンの元へ向かいながらそんな話をする。


「お。起きたか。しかしお前ら本当にずっと一緒なんだな?1人になりたいとかないのか?」

食堂に先にいたゼノンに言われる。

「全然ならないよー!むしろ足りないぐらいだよ?」

ハルが答える。

…足りないって、今だってトイレとお風呂ぐらいしか離れる時間ないぞ?

「これ以上どうしろと言うつもりだよ…」


「ハハッ。まぁこっち来た時からラブラブだったもんな。さて今日は水の精霊へ会いに行くんだろ?」

「ラブラブって…。コホン。一緒に行ってくれるか?」

「もちろんだ。まぁ同じ場所でミナトが襲って来ることも無いとは思うけどな」


食事を済ませた後、迷いの森へ出発する準備をして、街の北門へ向かう。

「あれ?そういえばマリクさんは?」

「あ、迷いの森の入口で待ってるって言ってたよ!」


北門につくと門番に声をかけられる。

「お!英雄殿じゃないか!今日は迷いの森か?」

「やめてくれ…英雄なんて柄じゃないよ。あぁ迷いの森で精霊に会いにな」

「そうか。まぁ英雄殿なら心配は無いだろう。いや以前のお節介が余計なお世話だったよな。恥ずかしい限りだ」

迷いの森へ向かう時無理はするなと忠告してくれた。

あの日無理をして、迷いの森に入らなかったのはこの人の忠告のおかげだ。

あの時2人だけで森に入ってミナトに襲われていたら…


「いや、余計なお世話どころかあれのお陰で助かったんだ。ありがとう」

「英雄から礼を言われるなんて嬉しいもんだな!…今日も気を付けてな!


そのまま門を抜け、迷いの森へ。

道中はゼノンもいるお陰で全く苦労することはなかった。

森の入口につくとマリクさんが現れる。

「来たかのぅ。アクアはもう大丈夫じゃ。本人も2人にお礼したいと言っている。さぁ行こうかのぅ」


マリクさんに案内されるまま森を進む。

あれ?迷いの森じゃ無かったっけここ?


「マリクさん。ここの道って知ってるのか?迷いの森なんだろここ?」

「道を知ってるというかアクアの魔力へ向かってる感じじゃな。この森は魔力が溜まりやすくてな。その魔力のせいで迷ってしまうんじゃよ。何か目標とする魔力があれば中心まで行ける。帰りは外に魔力が流れていくので迷わず出れるといったからくりじゃのぅ」


そうマリクさんが説明してくれる、

説明を聞いたハルは…

「うーん。よくわかったようなわからないような?」

「ホホホ。ハルちゃんは感覚で多分できるから理解する必要も無いのぅ」

まぁこの子魔力関係は全部センスですぐできるようになってきたからな。頭で考えるより…ってやつだな。


「さて着いたぞ。ここが精霊の泉じゃ」

泉の方を見ると光が集まりその中から青い髪の少女が現れる。

水の精霊アクアだな。


「この間は助けてくれてありがとう」

「どういたしましてー!アクアちゃんもう大丈夫なの?」

「はい。マリク様に魔力をわけて頂き、この泉で休ませてもらいましたので」

「そっか!良かったね!」


アクアはもう完全に大丈夫みたいだな。

「アクア。俺達は今日アクアに契約をしてもらいたくて来たんだが…」

「はい。マリク様からも聞いてます。もちろん契約しましょう。命の恩人を断る理由はないですよ?」

そう言ってアクアが微笑む。

「では早速ですが、手を出していただけますか?」


言われて俺とハルが手を出し、アクアがその手に触れると眩い光が発生する。

光は直ぐに収まり…

「…これで契約は完了です。お2人には大変お世話になりました。ユウキ様…こちらを」


そう言ってアクアが俺に石を差し出してくる。

…これはまさか!


「もしかして…これは?」

「はい。精霊石になります」

「…ありがとう。でもハルじゃなくていいのか?シルフもイフリートもハルだったが…」


「はい。ユウキ様でお願いします。理由に関しましては…この精霊石を手にして頂ければわかるかと」


「わかった。ありがとう」


そう言ってアクアから精霊石を受け取る。

手にした瞬間精霊石から何かが俺に流れ込んで来た。

「っ!これは…」

(やはり繋がりましたね。私ですアクアです)


頭の中に水の精霊アクアの声が響く。

(なぜユウキ様なのかお話させて頂きます…)


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