6 眠い子
「はい。それは…まずユウキ様には力のコントロールをしっかりと覚えて頂きたいのです。」
コントロールか。そりゃそーだろうなぁ。世界を破滅する力なんぞ怖くて使いたくないけどな。
「それは俺も願うところだ。覚え方は教えてもらえるんだよな?」
「もちろんです。そして次に…ユウキ様の力をハル様には…いえ、私以外には決して口外しないで頂きたいのです。こちらがお願いしたいことです。」
「それはむしろ俺からもお願いしたい所だぞ。破滅させるモノなんて知られたらどんな目で見られるか…。」
特にハルに知られて嫌われたりしたら…
そして他の男と…
やだやだやだやだやだやだ。
考えるのよそう。って別にただの片思いなんだよなぁ。
「ではユウキ様の役割は私達だけの秘密でお願いします。ユウキ様が先程仰られていた(倒す物)でお願いします。」
「わかった。しかし水晶のような能力があったらバレるのではないか?」
「いえ私が知ってる限り役割を知ることが出来るのはこの神殿内の私だけのはずです。」
「なるほど。…特別な力ってことか。」
「はいその通りです。しかし…私とユウキ様の秘密となるとハル様に怒られてしまいそうですね…。」
「ん?あぁ私だけ仲間外れだぁ!ってか?まぁあの子そういう所あるからなぁ。」
「…お互い様なのですねぇ」
「え?何が?」
「いえ何でもございません。さてハル様が寂しがらないよう、そろそろお迎えに行きましょうか。」
「そうだな。」
ハルが待っている部屋へ二人で向かう。
扉を開けると…
「あ!ようやく来た!遅いよぉ!」
「悪い悪い。お待たせハル。」
「1人は寂しいよぉ。で、何の話していたの??」
「あ、あぁ。力の使い方とか今後のことを…な。」
「…2人きりで??」
「ハル様。ハル様が心配されるようなことはございませんのでご安心を。」
「心配されるようなことがよく分からないが大した話はしてないよ。」
「むー。まぁいいけどさぁ。1人は嫌だよぉ。」
何かよくわからないが不機嫌そうだな…。
話題を変えた方が良さそうかな。
「もう1人にしないから安心しろって。ルーナさんこの後はどうするんだ?」
「はい。この後は力の使い方について練習して頂ければと思います。ですが召喚されてお疲れと言うことであれば本日はこのままお休み頂いても構いません。」
ふむ。どうするか。確かに転移する前は夜の22時過ぎ。時間の感覚良くわからないけども…
「ふぁぁぁ。私眠いぃ」
お子ちゃまはオネムのようだな。
「ルーナさんこの世界に時間の概念はあるのか?」
「はい。ありますよ。24で割っています。今ですと22の刻ですね。」
つまり元の世界の分や秒の単位は無いって事か。
「ユウキー。眠いよぉぉ」
「良い子は寝んねの時間だな。そしたら今日は休ませてもらおうか。ルーナさん部屋とかは貸して頂けるのか?」
「もちろんです。…1部屋でよろしいですか?」
おい。この人何を考えてるんだ?
「…2部屋貸してもらえると助かるんだが」
「やだ。1部屋。」
コイツ…。人の気持ちも知らないで…。
別に一緒が嫌な訳ではもちろん無いが、
いきなり一緒の部屋で寝るとか…。
いや別に俺もそういう経験は無いわけではないが…。
と悶々としていると、
めちゃくちゃ万遍の笑みの大神官と目が合う。
「1部屋でよろしいですか?と言うより1部屋しかないので仕方ありませんね。」
コイツ何をニコニコと…。大神官のくせにちょっと下世話じゃないか?
「…わかったよ。案内してくれ。ベッドは2つあるんだろうな?」
「はい。2人用のお部屋ですので。」
「ふぅ。案内してくれ。ほら行くぞハル。」
「連れてってぇ」
…どいつもこいつも。




