37 ダンジョンへ向けて
「奥さんにできるのかわからないが、奥さんが元気になったら治癒魔法を教わることはできないか?」
そう。治癒魔法だ。
神殿の資料室で回復魔法について調べていたんだ。
治癒魔法ってのは各属性に存在する魔法。
習得方法は人によると。
魔法を使ってればいきなり習得したり、最初から使えたり、一生習得しなかったり様々らしい。
「できるのかはわからんが、無事元気になったら話はできるよう約束しよう。ってそんな事でいいのか?」
「あぁ。構わないよ。さてそうと決まったら今日は休もうか。明日朝イチギルドに行ってカードを受け取らないとな。」
その後ハルと一緒に部屋に戻ってくる。
「やっぱりユウキはカッコ良くて優しいね!」
「カッコつけてるだけだよ。(ハルにな)」
「んーん。本当にカッコイイよ!」
満面の笑みでハルが言う。
「…ほ、惚れちゃう……か?」
「んーもう惚れてるよって言ったらどーするー?」
ちょっと吃りながらの冗談を言ってみたらとてつもないカウンターが飛んできた。
「え?……え?あ、いやどうしようか?」
「なにそれー?さて明日早いから寝よー。ユウキおやすみー!」
「……あぁおやすみ。」
そのまましばらく放心状態だったのであった。
〜〜〜翌朝〜〜〜
2人でギルドにやって来た。
受付のレナさんは今日も居た。
「おはようございます。お二人のギルドカードできていますよ。……コチラになります。」
そう言って2枚のカードを出してくれる。
おー。これがギルドカード。
「なんて書いてあるのかわからないなぁ。」
そーかハルは読めないんだよな。
なんでか俺は読めるんだけども。
「名前とランクだな。後はこの数字はなんだ?」
「そちらは依頼達成の際に溜まるポイントですね。一定溜まるとランクアップとなります。」
「なるほど。あ。そうだ。依頼と言えばペガサス亭のトオルさんから依頼を受けたのですが。」
「あ、はい伺っております。個人での依頼となり本来はギルドのポイントとかには関係ないのですが、今回の魔源草の採取については以前からトオル様が出されている依頼になりますので、達成の際にはポイントが入ります。報酬についてはトオル様からの支払いとなりますのでギルドからはございませんが。」
おお。もう話通っていたか。
「これギルドカード貰う前に受けちゃってたのは…良かったのですか?」
「個人間のお話なので特に問題はございません。ただ、あそこのダンジョンの探索は本来E以上の依頼になるので少々心配ではありますが…。ですが神殿からここまでの日数などからすると、お二人は現時点でFランクのお力では無さそうですので。ただ注意は怠らないでくださいね?」
「はい。わかっています。俺達も怪我したりしたくありませんので。」
「では依頼達成したらまた受付にいらしてください。あ、ちなみに依頼は3つまでは同時に受けられます。まぁ最初は一つ一つ受けるのがよろしいかと。」
「はい。そのつもりです。」
いきなりあれもこれもで上手くいかなくなるのも良くないしな。
その後いくつか話をした後ペガサス亭へ戻ってきた。
途中ハルが買物したいとなったので先に戻るから買ってきていいぞとお金渡そうとしたらめっちゃ怒られた。それはデートじゃない!と。
そー言えば約束してましたね。
宿代かからなくなったし、この依頼終わらせてデートできたらいいな。しかしこの子は本当に俺とデートしたいと思ってくれてるんだな。嬉しいけども。
さてそんなこんなでペガサス亭。
「お。戻ってきたな。ユウキから言われたダンジョンの準備出来てるぞ。」
「おー。早いな。」
「あんなにあっさり引き受けてくれたんだ。こちらも誠心誠意対応しなきゃな!じゃあ荷物の件とダンジョンの説明をしたいのだがいいか?」
「あぁよろしく頼む。」
それからトオルさんに説明を受けた。
まず道具。
回復のポーション。
ある程度の怪我なら治る。けど失った体力は完全に戻らない。
探索用マント。
ダンジョン内は寒暖差あったりするらしい。
魔源草採取専用の大きめ瓶
魔源草は採取した所から劣化が始まってしまうらしく、この専用の瓶に入れておくと劣化しないとのこと。
ダンジョン用地図。
過去に探索した人達の残した情報から作られたものらしい。
そしてダンジョンの事。
名前は魔力のダンジョン。
地下5階までの小さ目なダンジョンとの事。
ちなみにデカイところだと現在分かってるだけで250階のものがあるらしい。
道は地図があるので問題は無いだろう。
出てくる魔物は草原にもいたブルーウルフや兎、鳥型などは出てこないとの事。
後は地下5階にスケルトンが出てくるのだがコイツらが1番手強いと。途中力尽きた探索者達の武器を使ってくることがあるので注意が必要。弱点は炎との事。
目的の魔源草は地下5階に生息しているとの事。
「と、こんな所か。後は地下5階の魔源草だが魔力探知をして探すのだけれど…。この感覚は説明しにくいんだよなぁ。」
「あー。多分だけどそれは大丈夫だと思う。ウチの天才お姫様がいるからな。初日で魔力に目覚めたぐらいだからな。」
そう。うちにはハルがいる。魔力の精霊お墨付きの天才が。
ハルのほうを見てみると、
えへんと、胸を張りドヤ顔してらっしゃいます。
はいはい。いつも通り可愛いねぇ。
「じゃあそれは大丈夫そうだな。ちなみにダンジョン自体はこの街の門から出て小一時間程南に進んだところにある。」
「わかった。とりあえず食事したら行ってみよう。初日でいきなり5階にまで行けるかわからないしな。」
「あぁ。こちらから依頼しときながらだが、本当に無理はしないでくれ。無理だと思ったらこちらの事は気にせず戻ってくれ。上手くいかなくても先払い分の依頼料を返せなんて言わんから。」
「わかった。」
それから少し遅めの朝食を食べ、昼用にとサンドイッチを貰い出発するのであった。
次回更新5月2日10時を予定しています。




