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俺がラスボス?  作者: いぬちく


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104/133

100 リク

(器じゃない?)


(あの男は自信で魔王の魂を錬成しているからナ。せいぜい魔王モドキと言ったところダ。あの森に魔王に関するものがあったとしてもお前のように力にすることは難しいだろウ)


ミナトは錬成により後天的に魔王の資格を得たということか。俺は先天的に魔王の資格を持っていると。

…全然嬉しくないぞ?まぁラスボスとしての格は上がるのかもしれないが。


(待てよ?歴代の魔王を封印するのに世界樹を植えていたんだろ?その世界樹が無くなってしまったのならその封印していたものはどうなるんだ?)


(あの地から無くなったものもあるかもナ、貴様の魔王の因子もそう言ったものだロウ。どうやって貴様の元に…というのは我にもわからんがナ)


しかも異世界の俺の元にだもんな。


(しかしそもそも魔王の因子ってなんなんだ?)

(魔王と呼ばれた者の魔力であったリ、魂であったりだナ。魔王と言うのは種族関係なくその時代に世界に災いをもたらす存在ダ。そして歴代の魔王から力など受け継げるのがその魔王の因子を持つ者だナ)


俺は…何なんだ?

この世界での役割を調べたら【世界を滅ぼすモノ】と出る。でも、それはコイツの事。

本来召喚される対象で無かった俺はコイツが入り込むことができる器だった。

だけどその器は魔王の因子を持っていた。


うーん。まだ何か実はとか出てきてももう驚かないぞ。


(あの北の森に魔王に関するものがあったとして、それが悪霊発生に影響あるとして…それをどうやって見つけるかだな。まぁとりあえずそれを意識して回ってみるか。…一応礼を言っておく)

(ククク。せいぜい力を高めてくレ。我にその身体を受け渡す時までナ)


(そんな事にはならないけどな。…そういえばお前名前はなんて言うんだ?)


アイツとかコイツとかお前でしか呼んでない。

別にコイツのことを話す相手はアクアしかいないから名前知らなくても困る事は無いんだけどな。


(名前…カ。言った通り我は集合体ダ。名前など無イ)

(元になったやつがいるんじゃないのか?神霊とちょっと違うとは言え元は人だったんだろ?)


神霊になった初めの存在がいて、

そこから数多くの亡くなった人の魂が集まった…って俺の過程だけどな。何となくそんな気がした。


(…今となっては我の意思がその者なのか新しいものなのか我にも分からんがな)

(その者の名前は?)

(…リク…)


(リクだな。わかった。…なんか言いたくは無いが…またな)


〜〜〜


目を開くと目の前にハルの顔があった。


文字通り…目の前に。


「近いな…」


どうやら膝枕をされてるようで、

ハルが上から顔を覗き込んでいる状態。

このまま少し動けば鼻と鼻が当たるんじゃないかって距離だ。


「だって…ユウキに何かあってもすぐわかるよう…ね?」

「ね?じゃないんだよな。まぁ心配してくれたのはありがとうな」


辺りを見渡すとゼノンとジュリアさんが呆れた感じでこちらを見ていた。

え…?何?俺何もしてないよ?


「本当にお前らバカップルというか…あ。カップルじゃないのか。じゃあただのバカだな」

「ゼノン。その言い方は可哀想だ。それに付き合ってなくてもカップルと言ってもいいだろう」

「じゃあやっぱりバカップルだな」


なんかディスられてるな。

俺は寝てただけのようなものなんだけどなぁ。

とりあえず起き上がる。


「それで何かわかったの?」

ハルも立ち上がりながら聞いてくる。


「あぁ。確証がある訳では無いけどな…」


そこからリクに聞いた事を皆に伝える。

あの森で古代に起きたことを。


〜〜


「あの森に昔世界樹があったという話は聞いたことがあったが…まさかあの森が魔王と英雄達の決戦の地だったとは…」


「しかも歴代魔王を封じ込めるための世界樹だった…か。であの森にその魔王に関する物があれば悪霊発生の原因になってるものかもしれないと」


ゼノンとジュリアさんが重たい雰囲気になる。

まぁそうだよなぁ。この2人が知らないってことはここ200年やそこらではないむかしのこと。

御伽噺にもなってない話だ。


「でもこれでもしかしたら悪霊の事は解決できるかもだよね!」

「ついでにユウキのパワーアップもできるかもな」


ハルの言葉にゼノンが続ける。

強くなれるならいいけどそれは…


「んー。ユウキが魔王として強くなるのはどうなのかなぁ」


ハルが心配そうに呟く。

そうなんだよ。着々と魔王として強くなってる気がするんだよな。


「まぁ、魔王の力を手にしても俺は世界をどうこうするつもりはないないから。使えるものは使ってもいいんじゃないか?…そんな都合よくあるのかはわからんけど」


「そっか…そうだね!ユウキは魔王であっても良い魔王になればいいんだもんね!」


…良い魔王か。

まぁどうこうするつもりはないってのは本音だけど…。


「ユウキ?どうしたの?難しい顔してるよ?」

「あ、いやなんでもないよ。大丈夫。魔王の…遺物でいいのかな?それを探しに明日森へ行こう。悪霊が出るならそれも退治しながら」


最近ハルが俺の感情に敏感になってる気がするな。


アイツ…リクの事が少しずつわかってきて、

俺が魔王だということがハッキリしてきて、


…正直その時が近づいてる気はする。




俺が…



ラスボスになる日が。


ついに100話達成致しました。

始めた時はここまでこれるとは全く思ってなかったです。


ブックマーク、評価、感想を頂けた方。

ここまで読んで頂けてる方。

いつも本当にありがとうございます。



1人でも読んでいただけてる方がいらっしゃるのであればラストまで書ききります!

今後とも俺がラスボス?をよろしくお願い致します!

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