表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻戦隊MSガールズ  作者: 硫化鉄
第八話 「どきっ☆女だらけの水泳大会♪・後編」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
84/103

シーン10 @学校の屋上

 その頃。ゆっくりとその身体を膨張させていくウンディーネを横に、狐仙シスターズはまだジニーをからかっていた。


「はい、お嬢ちゃん、メモ帳返すよ!」


 狐仙がジニーをぐるぐる巻きに縛っている縄の隙間にメモ帳を挟む。


「あたし達のデータは書き込んどいてあげたからぁ」

「うんうん、返してあげる~!」


 ニンマリ笑う黄仙と仙狸。ジニーは涙目で下を向いた。


「うぅ……。アラジン様に怒られます……」


 ジニーが落ち込むほど、黄仙は楽しくなって、意地悪な笑みを浮かべる。


「いいんじゃなぁい? でたらめ書いたわけじゃないからさ!

 ってか、なんであんたのボスはこんな事知りたがってんだろうね〜え?」


「し、知りませんっ!」


 黄仙に、頬が触れそうなくらい顔を近づけられて、ジニーは頬を染めて顔を背けた。

 その様子にニンマリ笑って、狐仙は街並みを見回した。


「まぁいいさ。現世界はもうほぼ手に入れたのも同じだし?」


 そして突然、狐仙はジニーの顔に正面から顔を近づける。至近距離だ。


「このガキんちょちゃんをしっかり調教してあげないとねえ?」


 涙目で怯えるジニー。その背徳感に、黄仙も仙狸も大喜びだ。


「わお! 久しぶりにわくわく発言ですわねえお姐様ン」

「わくわくー! わくわくー!」


 はしゃぐ三人をジト目で睨んで、ジニーは精一杯の強がりを言う。


「うう~! あんなサルの手下なんかに負けないんだからっ!」


 その言葉を聞いて、狐仙のこめかみに青筋が浮いた。


「あぁら、私たちの悟空様をサル呼ばわりとは……許せないねえ!」


 狐仙がドスを利かせてジニーを脅したその時。


「待ちなさい!」


 まさにヒーロー登場の流れ。狐仙シスターズに向けて、正義の声が轟いた。


「なにっ!?」

「なになに?」


 あたりを見回す狐仙と仙狸。黄仙は、屋上の入り口に立つ二つの影にいち早く気付いた。


「……誰だい!?」


 黄仙の誰何に、返ってきたのはさっきとは違う声だ。


「私は那須野美佳ですー!」

「あたしは仙狸ー!」


 最初にカッコよく登場したのに台無しになってしまった智恵。


「ちょっと美佳、自己紹介しあってる場合じゃないでしょ!

 ディスペアー! そんな小さな子をいじめるなんて許さない!

 ……あれ?」


 いそいそとやり直してみたが、何かが違う。今回の敵はウンディーネである。それに、いじめられているように見えた女の子は、先日の強敵、ジニーなのだ。


「かーーー、アホか! あのチビもディスペアーじゃねえか!」


 ホーキングが呆れてツッコむ。ウォルフは慌てて美佳に声をかけた。


「お嬢様方、それよりウンディーネを!」

「あ、そうだった!」


「おら、ぐずぐずしてねーで、念写だ!」


「うっさいわね、わかってるわよ!

 念写! MS・インストール!」


 急かすホーキングに言い返して、智恵は携帯を構えた。


「ウォルフさん、いくよっ!

 念写! MS・コラボレート!」


「謹んで共演させて頂きます!」


 二人が変身すると、狐仙はからかうように大声を上げた。


「なんだいなんだい、一人足りないんじゃないのかい?」

「ないのー?」


 完全に余裕しゃくしゃくな狐仙たち。MSガールズ側が圧倒的に不利なのは間違いない状況だ。

 だがイエローもブルーも、気持ちは負けていない。


「あかりちゃんは、ちょっと休憩してるの!」


「あんた達なんか、あたし達だけで充分よ!」


 敢然と言い放つ二人に、ホーキング達のテンションも上がる。


「っかー! 無理すんな!

 まぁしかし、その意気や良し!」


「あかり様と弧次郎なら、すぐに来るはずです!」


 イエローは力強くうなずいた。


「そうだよね! あかりちゃんと、弧次郎さんだもん!」


「そう。あかりが自分を乗り越えてここに来るまで……。

 絶対にあんた達を止めてみせる!」


 ほとばしるブルーの気合を受けて、ホーキングが歓声をあげる。


「ぃよっしゃあ!」

「いきましょう、お嬢様方!」


 二人は携帯を構えた。


「うん! うぉるちゅ……りゅ……!」

「かしこまりました! お嬢様!」


 盛大に噛んだイエローの掛け声で、携帯がウォルツールに変形する。


「キングガン!」

「へーーんけーーーい! とぉーーっ!」


 ブルーの携帯はキングガンに変形した。

 二人は狐仙達に向けて武器を構える。戦闘準備完了だ。

 全く弱気になる気配のない二人に狐仙の目つきが鋭くなった。


「いらつくねえ……。

 来い、ウンディーネ!!」


 給水タンクから伸ばした身体をさらに膨れ上がらせ、ウンディーネはザバーッと音を立てて給水塔から降りた。


「出たわね……!」


 ブルーが緊張感の混じった声でつぶやく。

 前回戦った時には全く歯が立たなかった相手だ。しかもその時は、力の全てを見せていなかったらしい。今回はさらに手ごわい相手になっているのは間違いないだろう。

 レッド不在の今、勝利への道は全く見えなかったが、だからこそ弱気になっている余裕はなかった。


 フーン……フーン……フーン……。


 周期的な音を響かせて、ウンディーネがぐるっと周囲を見回す。

 そして。


「……って! 準備に時間かかり過ぎとちゃいます?

 ってゆうか! この作品、無駄話多すぎやろ!」


 ウンディーネは突然、早口でまくし立てた。


「喋った……!」


 イエローが息を呑む。ブルーは衝撃を受けてたじろいだ。


「し、しかも、まさかの関西弁続き?

 前の鵺とかぶってるじゃない! バランスとか考えないの?

 作者バカなの?」


「そんなの知るわけないでしょ!」


 狐仙いきり立って言い返すと、ホーキングもさらに激しく怒鳴った。


「そーだ! そんなの偶然か、なんか深ーい大人の事情に決まってんだろうが!」

「はぁ? なんであんたが怒ってんのよ!」


 ブルーとホーキングの意味不明な言い合いが勃発しかけた時、ウンディーネが吼えた。


「それが無駄話やーゆうねん!

 おかげでうちの出番がこんな遅くなってしもて……!

 うちは水戸○門の印籠か!」


「わー! それは切り札的な意味合いで?」


 仙狸がバンザイしてはしゃぐ頭を、黄仙がぐいっとおさえる。


「はいはい、タヌ子、あんたはとりあえず黙ろうか」

「あーーー! またタヌ子って言った! あたし……もがもが」

「はーい、良い子だから黙ろうね!」


 黄仙が仙狸の口を塞いで、物理で黙らせたが。


「あー、ほっといたら敵も味方も無駄話ばっかりやん!

 とっとと倒すで! 邪魔者を片付けて、とっとと現世界を恐怖で支配しよや!」


 ウンディーネの苛立ちはさらに増していた。

 MSガールズに視線を向け、攻撃を開始する。


「フーーーーーーン……!」


 ひときわ高い音と共に、水流を放った。

 あの音は、ウンディーネの声だったのか。


 以前とは比較にならない強さの水流に押し流された二人は、苦痛に耐えながらゆっくりと身体を起こす。

 ブルーが戦況をざっと見回してつぶやいた。


「く……っ、4対2……。戦況は不利ね……」


「4対2? こっちはうちだけで充分やで?

 フーーーーーーーン……!」


 ザザザ……と音を立ててウンディーネの身体が巨大化していく。給水塔から水を吸収しているのだ。

 既に十数メートルに達しているその姿は、透き通った美しい女性。いわゆる透明感のある美人、である。


「どんどん大きくなってるよ、智恵ちゃん……!」


 さらに膨張し続けているウンディーネを見上げるイエロー。


「学校中の水を取り込んでいるからね……」


 巨大ロボ並の大きさに膨れ上がったウンディーネを眺めてブルーはつぶやいたが。


「それにしちゃ、ちょっと大き過ぎんな」


 ホーキングは素直な感想を述べた。

 二人で対抗するには、ウンディーネは巨大すぎた。いや、三人でも難しいだろう。

 この水量は、校内全ての水を吸収していたとしても考えられない規模だ。

 狐仙は勝ち誇ってブルーたちに高笑いを浴びせた。


「あーっはっはっは! そりゃそうさね!

 現世界の人間社会は……」


「水のネットワークが行き渡っている。

 全ての水はつながっている……! そんなのあたしの計算のうちよ!」

「さっすが智恵ちゃん!」


 狐仙の言葉を奪ってブルーが叫ぶと、イエローが手を叩いて喜んだ。

 レッドがいないとはいえ、ブルー達もただ手をこまねいていたわけではないという事だろう。

 だが狐仙も負けてはいなかった。圧倒的に有利な状況は何も変わっていない。そして彼女達も、さらに作戦を有利に進めるべく準備をしていたのである。


「そうさ……。ウンディーネはすでに、あらゆる所にばらまかれているんだよ!」

「そうそう、いろんなとこ行ったー!」


 続けて黄仙が強烈な流し目をくれた。邪悪な笑みを浮かべて煽る。


「どうするー? MSガールズの嬢ちゃん達?

 世界中に広がったウンディーネから、みんなを守れるのかしらぁ?」

「うんうん、守れるのかしらー?」


 だがブルーは、臆する事なく言い返した。


「ふん、あんた達を止めることは出来るわ! あたしの計算によれば!」


「はん、でたらめ言っとんとちゃうで!」


 ウンディーネがズズッと身体をブルー達の方へ進めながら吐き捨てる。だがイエローが叫んだ言葉で、その動きが止まった。


「でたらめじゃないよー!

 ウンディーネをばらまいていることも、智恵ちゃんの計算のうちだもん!」

「なんやて!?」


 動揺して表面が波打つウンディーネ。


「どんなに広くばらまいても、それを操るコアとなるウンディーネは一つ。じゃないと効率的に有機的に作戦を展開出来ない。

 そして、そのコアをここで作り出す事は、読み切っていたわ!」


「えええ~~! なんでなんで?」


 仙狸がびっくりして身を乗り出した。

 ブルーの持つキングガンから、ホーキングの声が響く。


「お前らは、俺様達が不完全なウンディーネにすら勝てなかったことを知っている。

 はやいとこ俺様達を倒して、安心して作戦を進めてえだろうからな!」


「あたし達を狙うとすれば、学校。そして給水タンクのある屋上!」


 ホーキングとブルーの種明かしに、仙狸は目を丸くした。


「すごい、あたってるー!」


 しかしだからといってウンディーネの優位が変わるわけもない。作戦を読んだところで防げなければ意味がないのだ。

 ウンディーネはそう看破していた。


「はん! せやからてうちに勝てへんのは変わらへんで!

 うちの攻撃が水かけるだけや思たら大間違いや!」


 ウンディーネの身体に力が集中していく。明確な攻撃の意思がそこにみなぎっていた。


「お嬢様方、お気をつけ下さい!」


「あ、そうか! 眠ると死に至る魔法……!」


 だがウンディーネに満ちる力は、イエローの予想とは異なっていた。


「まて! この魔力は……!」

「フーーーーーーーン……!」


 ホーキングの声をかき消すウンディーネの声。そして高圧の水流がほとばしった。


「避けろ!」


 ギリギリで飛び退く二人。彼女らが立っていたコンクリートの床に水流が命中し、金属的な音を立てた。


「な、なにこれ……!」


 ブルーが息を呑む。


「コンクリートに、穴が……!」


 イエローの目の前の床に、綺麗にえぐられた円形の穴が空いていた。


「水圧を高めたら……水で鋼鉄を切断する事もできるんやで!」


「くぅっ……!」


 ブルーにとってそんな事は常識レベルの知識だった。しかし実際に目の前でその威力を見せつけられた衝撃は、『知っている』事など何の助けにもならない圧倒的な力を持っている。

 だがそれでも、負けるわけにはいかなかった。


「美佳! 作戦通りいくよ!」

「うんっ!」


 ウォルツールを構え、イエローは空中に描いたのは巨大な長方形だ。

 そして。


「ええいっ!」


 くるりとウォルツールをひっくり返し、弦を爪弾く。すると空中に描かれた長方形はウンディーネの姿をくっきりと映し出した。


「な、なんや? 鏡?」

「わー、鏡だぁ!」


 ウンディーネの傍にいる狐仙シスターズまで、その鏡は映している。仙狸は鏡に映る自分の姿に大はしゃぎだ。

 その隙に、ブルーが鋭く叫ぶ。


「ホーキ!」

「わーってるよ! あの空間の光の反射率、屈折率を維持させりゃあいいんだろ……!

 ったく! 魔力も戻ってねー俺様に、無茶振りすぎんだろがっ!!」


「うっさいわね! その魔力とやらは、あたしのを使うんでしょ! 文句言える立場!? 失敗なんかしたら燃やしてやるからね!

 美佳、OKよ!」


 ぼやくホーキングを脅迫まがいで従わせ、確認もせずにOKを出すブルー。

 イエローは演奏をやめて、ウォルツールをひっくり返した。

 鏡は消滅したが、鏡のあった空間がそのまま鏡の役割を果たし、ウンディーネ達の姿を映している。


「うんっ! はっきりとウンディーネ達が映ってる!

 ウォルフさん!」

「かしこまりました!

 はぁぁぁぁーーーーっ!!」


 ウォルフの気合と共に、ウォルツールが光を放った。


「えーーーい!」


 ウォルツールが光を曳いて、空中に映る鏡像を黄色に染めていく。


「イエロー・シャドウ・バインド!!」


 くるりとひっくり返したウォルツールをかき鳴らすと、黄色い影が動き出した。


「な、なんやて……! 鏡に映った影で……!」


 動き出したのは、ウンディーネの影だけではない。


「あ、あたし達も一気に……!」

「やだー、動けないよう-!」


 鏡に映っていた狐仙シスターズの影も、本体に絡みついてその行動を封じている。


「またこの技かい……イラつくねぇ……!」


 ひょうたん騒動の時を思い出して苛立つ狐仙。ブルーは反撃のチャンスに高揚していた。


「油断したわね! さぁ、今度はこっちの番よ!

 ホーキ!」


 キングガンを構え、ホーキングの力をチャージするブルー。

 だがその周囲には小さな水たまりが集まって来ていた。

 その水たまりは小さなウンディーネとなって、ブルー目掛けて一斉に水流を放った。ひとつひとつは小さな水流でも、何十と集まった水流は水量と水圧を増してブルーに襲いかかる。


「えっ……!?

 きゃあぁっ!」


 倒れたブルーを取り囲んだ小さなウンディーネ達は、それぞれにフーン……フーン……と発していて、大きな大合唱になっていた。


「ちぃっ……ウンディーネの分身どもが集まって来やがったか……っ!」


「智恵ちゃん!」


 イエローシャドウバインドを維持しながらイエローが叫ぶ。本体のウンディーネを封じるために演奏をやめるわけにはいかないが、それではブルーを助けることができないのだ。


「美佳、技を解いちゃダメよ……!

 あたしが、防ぐから……!」


 ブルーは渾身の力で立ち上がる。

 ウンディーネは動きを封じられたまま、勝利を確信した笑みを浮かべた。


「フーン……フーン……フーン……。

 うちが動けのうても、うちには分身がいっぱいおるんやで!

 みんな! 行きや!」


 ウンディーネの指令で小さい分身達が一斉にブルーに襲いかかった。


「きゃぁっ! キングガン!」


 だが無論銃弾が水を破壊できるはずもなく、しかも分身の数は増えていく一方だ。

 間断なく浴びせられる水がブルーの呼吸を妨げる。水中でも活動できるはずのヘルメットを通して流れ込む水。それはウンディーネの魔力によるものなのだろう。

 そしてさらに集まってくる分身は、イエローにも向かっていた。


「あ……ぷ……っ、……ぷはっ……。

 ……み、美佳っ!」


 必死で呼吸を確保しながら、イエローに危機を知らせる。


「お嬢様っ!」


 ウォルフの叫びも間に合わず、分身たちが一斉にイエローに体当たりを食らわせた。


「きゃぁっ!」

「美佳……っ!」


 押し流されたイエローの演奏がついに止まった。

 身体の自由を取り戻した狐仙達が勝ち誇って高笑いする。


「あーーーっはっはっはっは!

 得意の必殺技ももう終わりかい?」


「おーーーっほっほっほっほ!

 無駄無駄無駄だったねえ?」


「うーーーっふっふふうふふ……けほっけほっ

 この笑い方、難しいんだからねっ!」


 ザザザザ……とウンディーネの分身達が攻撃をやめ、本体に融合していく。

 ブルーは荒く息をつきながら、狐仙達を睨んだ。


「そんなの……知った事じゃ……ないわよ……!」


 しかし分身達を取り込んだウンディーネは、さらに膨れ上がり、強烈な水流を二人に浴びせた。


「フーーーーーーーン……!」


 浴びせられ続ける水。二人は呼吸もままならず座り込む。


「ほらほら! 圧倒的に不利やんなぁ。

 どないすんねや!」


「うぅ……っ……」

「ま……ずいわ……ね……」


 技も破られ、なす術ない二人。もう顔を下に向けて必死で空気を貪るだけだ。


「多勢に無勢やなぁ!

 うちらを止めるんやなかったんかい!

 たった二人で、イキっとんとちゃうぞ!」


 ウンディーネが水圧を高め、コンクリートをえぐりとる水の刃を放とうとした時。


「二人じゃない! 三人よ!」


 もうひとつの声が響き渡った。


「なんやて!?」


 ウンディーネが声のする方向に身体を向けると、そこには。


「あかり!」

「あかりちゃん!」


 屋上の入り口に、あかりが立っていた。

 あかりはブルー達へ駆け寄った。

 

「必殺技、できたんだ!」


 イエローの声が弾む。だがあかりは少し目を伏せた。


「智恵、美佳、ごめん、まだ……。

 でも、あたしじっとしてられない!

 全力で、力一杯、戦うよ!」


 決意のこもった目で拳をギュッと握るあかり。


「わかったわ!」

「うんっ! 三人揃えば文殊が智恵ちゃん……だっけ?」


 ブルーとイエローも立ち上がる。


「お、お嬢様……」

「へっ、かしましい、の方が似合ってんだろ」

「見つかっていない答えなら……この戦いの中で見つけてみせろ……。

 いくぞあかり!」


 あかりは迷いを振り切って力強くうなずいた。


「うんっ!

 念写!MS・シンクロナイズ!」

「応っ!」


 ついに三人揃ったMSガールズ。レッドを中央に並び立った。


「真っ向勝負! MSレッド!」


「見事に勝利! MSブルー!」


「無敵のショータイム! MSイエロー!」


「夢が生み出す無限の力! 夢幻戦隊!」


「MSガールズ!」


 声を揃えてポーズを決める三人。


「あーーーー!! いいないいなーーー!

 なんかキメちゃって、いいなー!」


 仙狸が地団駄を踏んで悔しがるのを見て、狐仙は高らかに言い放った。


「何言ってんだい。あたし達もやるよ!」


「と、とうとうやるんですわね、お姐様ン」


「やろやろー!」


 仙狸はバンザイして飛び跳ねる。


「いくよ! お前達!」

「はい!」


 狐仙の号令に、黄仙と仙狸が揃って手を挙げた。


「キツネ!」

「イタチ!」

「ネコ!」


 そして三人はポーズをキメながら見事なハーモニーを見せた。


「キーーーイターーーネーーー」


 あたりに沈黙が訪れた。


「フーン……フーン……ふーん?」


「な……なにそれ」


 ウンディーネとブルーが軽く呆れている。


「……悔しいけど、あれはあれでかっこいいわね……」


 レッドは感じ入って呟いた。この辺が、レッドのヒーローオタクたる所以だろう。

 だがブルーはそうではない。冷静かつ的確に疑問を呈した。


「それに、なに? ネコ? 狸じゃないの?」


 黄仙はニヤニヤして仙狸を肘でつつく。


「ほら、言われてるよ、タヌ子」

「狸じゃないもん、ネコだもん~~!!」


 両手をぶんぶん振り回して抗議する仙狸にイエローが思わず声を上げた。


「なんか可愛い~!」

「え、そう? やったー!」


 両手をぶんぶん振り回して喜ぶ仙狸。抗議も喜びも同じアクションか。

 そうこうしているうちに、いよいよウンディーネの苛立ちも頂点に達してしまった。


「てゆうか! 無駄話はええ加減にせえや!

 いちいち細かいことで盛り上がりよって!」


 ぶちキレているウンディーネに、ホーキングが呆れ声で同意する。


「確かにな。それに、なんだ? 『汚ねぇ』って」


 聞き捨てならない言葉。黄仙はいきりたってわめいた。


「あーー! むかつくねえ!

 『汚ねえ』じゃない!

 キツネとイタチとネコの……」

「あー、もううるさいっちゅうねん!

 いくでー! フーーーーーーーン……!」


 ウンディーネは身体から無数の分身を生み出して、三人へ一斉攻撃を開始する。


「くぅぅっ! ジラードっ!」


 レッドは一歩前に出て携帯を構えた。答えがまだ見つかっていなくても、自分に何ができるのかわからなくても、それでも最前線に立つのは自分なのだ。レッドは疑いもなくそう考えていた。


「はぁぁぁぁっ!」


 レッドの気持ちに応えるように、弧次郎の気合がほとばしり、携帯はジラードに変形する。


「なんのために剣を振るうのか……。その答え、見つけてみせる!! とぉっ!」


 レッドはウンディーネ本体を狙って一直線に駆け出した。

 だが無数の分身が、フーン……フーン……と声を発しながらレッドの前に立ちはだかる。周囲を囲む。


「あかり! 援護するわ!」

「よぉし! マシンガンモード!」


 キングガンがばら撒く金属弾丸が分身の身体を弾けさせた。もちろんそれはダメージにならないが、再生するまでレッドの妨害は出来ない。

 属性の弾丸は使えなかった。火属性は、圧倒的な水量に対して力不足だったし、雷属性は、水が支配しているこの場所では、全員に感電してしまうだろう。

 結局は物理的に水の塊を破壊し続け、時間を稼ぐ事しかできなかった。


「ウォルフさん、なんとかウンディーネ達を止めないと……!」


 分身に阻まれてウンディーネ本体に近づくことが出来ないでいるレッドに、ウンディーネ本体も分身を操りながら攻撃を開始しようとしている。


「お嬢様! 盾を作り出して操りましょう!」

「うん、わかった!」


 イエローは空中に巨大なイラストを描き、ウォルツールをくるりとひっくり返した。


「できたっ! えーい!」


 弦の音色で実体化したのは……。


「なんや……傘?」


 巨大な傘が、レッドを襲うウンディーネの水流を受け流した。その大きさは、ブルーとイエローまでをもカバーしている。


「水を防ぐなら、これだよねっ」

「ナイス美佳!」


 傘の下では分身達との戦いが続いていた。ブルーはイエローに声をかけたものの、何度も再生してくる分身に手を焼いている。


「あたしも……敵の弱点を……見極めないと!

 ホーキ! ウンディーネの弱点、何かないの?」


 もう明らかに雑な無茶振り。ホーキングは怒鳴り返した。


「闇の力注がれて通常のウンディーネとは違ってんだ!

 そう簡単にわかるかよ!」


「ったく、役に立たないわね!」


 キングガンと怒鳴り合いをするブルー。そしてウォルツールを奏でるイエロー。


「美佳……智恵……。

 ……はっ!」


 その姿に、レッドの脳裏に彼女たちの言葉が蘇った。


――私は、相手にいつも、これ以上悪い事して欲しくないって思ってるけど……――


――あたしは……そうね。知りたい、かな……?――


「美佳は、止めたい……。智恵は、知りたい……。

 あたしは、何をしたいの……?」


 子供の頃に見た『マスクドガイ雷牙』のワンシーンが蘇る。


『俺は全ての敵から人類を守る……。

 どんな敵でも……全ての物を斬る力を……この手で!』


 それは今まで、富士宮あかりが信じて来たものだった。


「全ての敵から守るために……どんな敵でも切り裂く力……それが、奥義・万斬刀……!

 ……でも……あたしは……あたしは……!」


――お前は何故剣を振るう?――


 弧次郎の問いがレッドの頭の中をぐるぐると掻き回していた。

 何か掴めそうで掴めない、もうすぐ手が届きそうなのに皆目見当がつかない、そんなもどかしさが、レッドを苦しめていた。


「あたしが剣を振るう理由……。あたしが斬りたい物……。

 敵? 全ての物……?

 ……何か違う……」


――全てを知れば、倒す方法も、救う方法だってわかるはずでしょ?――


――ひょうタンみたいに、本当はいい人で、悪い事したくないかも知れないもん――


 智恵と美佳の言葉が、レッドの心に染み込んでくる。そして――。


――ありがとう……お嬢様……――


 ひょうタンの最後の言葉を、レッドは明瞭に思い出していた。


 そうだ。あの時、ひょうタンは――。


「……わかった……。あたしの斬りたい物……」


 レッドはゆっくりと自らの言葉を噛み締めた。


「あかり……?」

「あかりちゃん……!」


 レッドは今一度、自分自身を確かめるように言う。


「わかった……。あたしが剣を振るう理由……!」


「あかり……!」


 弧次郎は力がみなぎってくるのを感じていた。だがそれは、彼の宿るジラードを握っているレッドのそれとは比較にならなかった。

 いや、彼にみなぎっている力の源泉が、MSレッドであるあかりだったのだ。


「闇の力を注ぎ込まれて、悪の存在になっている敵……。

 あたしは敵を斬りたいんじゃない……!

 あたしは……敵に取り付いている、闇の力を斬りたい……!

 全ての敵を……闇の力から解放するために!」


 ジラードにレッドの力、そして弧次郎の力が流れ込み、眩い光を放った。


「あかり、それがお前の……そして俺達の答えだ!」


 レッドは輝くジラードを構え、うなずいた。


「どんな必殺技出したって、水であるウンディーネは斬れるわけないよ!」

「ないよ~!」

「無駄よ無駄無駄!」


 狐仙シスターズは余裕たっぷりで煽ってくるが。


「弧次郎さん、ついてきて!」

「応っ!」


 レッドも弧次郎も止まらない。閃光を曳くジラードを構え、レッドはその技を放った。


「必殺……っ!

 絶対奥義! 究極万斬刀~~~っ!」


 ジラードの刃が円を描くように振り抜かれ、レッドを囲んでいた分身たちを一振りで薙ぎ払う。

 分身たちは弾け飛んだ。だが、それは今までと変わらない。何度粉砕されても水は集結し、身体を再構成することが出来るのだ。


「フーン……フーン……。

 なんや、全然たいした事あらへんやんけ。新しい技ちゅうのんも……あら?」


 分身の再生が始まらない。水風船を割った時のように、水は地面に流れ広がったままだ。


「いいぞあかり! 闇の力を切り離した!」


 ブルーはその意味を理解してうなずいた。


「なるほど……そう言うことね!」


「智恵ちゃん、どういうこと?」


「ウンディーネ達のコアから、闇の力だけを切り離したのよ!」


 ついに発動したレッドの必殺技とその力にブルーの声は高揚していた。

 しかしまだ戦いは終わっていない。ホーキングは冷静に、状況を分析していた。


「ちいせえのはコアに当たりやすいからな。

 だが、おっきいのはしっかりコア狙わねえと……」


「うん……、そうだね……!」


 レッドは巨大なウンディーネを見上げてホーキングに同意する。

 確実にコアを狙うには……。


「智恵、美佳、お願い!」


 レッドが鋭く叫んだ。


「オッケー! わかったわ!」

「うん! あかりちゃん!」


 イエローがウォルツールをひっくり返す。三人を守っていた傘が消滅した。


「な、なに!? 闇の力を切り離す……だって?

 まずいね、これは……」


 狐仙が顔色を変えて呟く。しかしウンディーネはまだ強気だった。

 ブルーとイエローの技など脅威ではない。たかがレッド一人が新しい技を見せただけで、何を恐れる必要があるというのか。


「フーン……フーン……。

 はん! そんなの、避ければええだけやん!

 うちには金縛りの技はきかへんで! 鏡にはもうひっかからへんし!」


「ふん、やってみなくちゃわからないでしょ!」


 そう叫んだのはブルーだ。

 その言葉とは裏腹に、彼女の頭の中では確実にウンディーネを仕留める計算が走り始めていた。


「ホーキ! いくよ! XV=DaM!!」


 キングガンにブルーとホーキングの力が流れ込み、光をまとう。

 ともに彼女の計算によるワンオフの修正プログラムがキングガンにインストールされた。


「なぁるほどな! チビガキの算数にしちゃ、よく考えたな!」


「うっさい! いくよ!

 XV=DaM! シフト・R!

 シューーーートっ!」


「はぁあぁぁぁぁーーーーっ!」


 キングガンから発射される光線の波長は、ホーキングの力で僅かに引き伸ばされていた。


「な、何やっ? 赤い光……!?」


 波長の伸びた赤い光がウンディーネを照らし、同時に内部のコアに黄金色き輝く刻印が刻み付けられる。


「美佳!」

「うんっ! ウォルフさん!」


 ブルーの合図に呼応して、ウォルツールが輝いた。

 イエローは、赤い光に照らされたウンディーネの影に駆け寄る。

 ウォルフはその影に目を見張った。


「影が……濃い……?」

「えーい!」


 イエローは濃くなったウンディーネの影を黄色に染めて、ウォルツールをくるりと返した。


「イエロー・シャドウ・バインドっ!」


 黄色く塗られたウンディーネの影が起き上がり、本体を羽交い絞めにする。その力はウンディーネと拮抗し、ウンディーネはその束縛から逃れることが出来ない。


「な、なんでやっ! 影が……は、離せやぼけー!」


 じたばたともがくウンディーネ。狐仙シスターズもレッドの技を警戒して手が出せないでいる。


「水って言うのはね、赤い光を吸収するのよ。だから青く見える」


「残念だったなぁ。いくら水でも、いや、水だからこそ! 赤い光に出来た影は普通より全然濃くなるってわけだ!」


「な……っ!」


 ブルーとホーキングの種明かしにウンディーネは言葉を失った。自らの特性を考慮に入れていたかったのだ。ウンディーネにとって、それは油断でしかなかった。


「そうなんだ! さすが智恵ちゃん!」

「あかり、とどめよ!」


 レッドはジラードを構え、ふうっと息を吐いた。あとは、やるだけだ。


「うんっ! いくよ弧次郎さん、あたし達の……」

「俺達の……」


 レッドと弧次郎の呼吸が重なる。


「必殺技!!」


 同時に叫んだその声と同時に、ジラードが閃光を放った。


「光と闇の境界を切り裂く……!

 とぉっ!」


 レッドがウンディーネに向けて跳躍する。


「必殺! 絶対奥義……!」

「究極!」


 レッドに続いて弧次郎の声。二人は完全にシンクロして、その技を放った。


「万斬刀!」


 ウンディーネに刻まれた刻印にジラードを振り下ろす。

 ジラードの刃はコアを通り抜け、傷ひとつつける事はなかったが、そこに憑りついていた闇の力を切り離していた。


「あ……ああぁぁぁぁーーーー!」


 切り離された闇が消滅していく間、ウンディーネの悲鳴が響き渡っていた。

 そして。


「フーン……フーン……フー……ン……?

 あら? うち今まで何してたんやろ?」


 ウンディーネは可愛く小首を傾げて、ただの水に戻った。立ち上がっていた大量の水が、ザザーと流れ落ちる。


「ね、姐様、これは……かなりまずいのでは……?」

「まずいのではー?」


 黄仙の表情には危機感がのぞいていた。レッドの技に対する危機感だ。無論狐仙も同感だった。


「まずいねこれは……。悟空様に報告だよ!」

「はぁい、撤収ー!」


 まるで緊張感がないのは仙狸だけだ。


「よぉし、引き上げる!」

「はい、姐様!」


 スーッと空中に浮かび、撤収し始めた狐仙シスターズにぶら下げられたままのジニーが必死に叫ぶ。


「ちょっとー! あたしも帰りますー! ほどいて下さいー!」


 狐仙は苦笑い気味に仙狸に目をやった。


「ネコ!」

「はぁーい、キツ姐! んしょっと!」


 仙狸はジニーをぶら下げている縄を給水塔からはずすと、そのまま引っ張って飛び上がった。


「わー! ぶら下げたままいくなぁぁ! ほどいて下さいー!」

「はいはいあとでねー!」


 狐仙たちは仙狸が追いつくのを待って、MSガールズに捨て台詞を吐いた。


「MSガールズ! 今日のところは勘弁してあげるよ! 次こそは覚悟しておくんだねえ。

 あーーーーっはっはっはっは!」

「おーーーーっほっほっほっほ!」

「うーーーーっふふうふふ……」


 くるりと身を翻して飛び去る狐仙と黄仙。

 仙狸はジニーをぶら下げて、慌てて二人を追っていった。


「ねーキツ姐、やっぱりうふふで高笑いは難しいよぉ~~」

「はーやーくーほーどーけぇーーー!」


 二人の声が遠ざかっていく。

 三人は、狐仙シスターズの姿が見えなくなるまで見届けて、変身を解除した。


「……ふぅ。とりあえず、終わったわね」

「うんっ!」

「……うん……」


 あかりはまだ放心したまま、呟くように返事をした。

 戦闘の緊張感が切れてしまったのだろう。自分がしたことにも、あかりは実感がなかった。


「それにしても! あかりちゃんの必殺技、すごかったね!」


 あかりに駆け寄って称賛する美佳の顔を、あかりはゆっくりと見つめた。


「なんか……まだ実感わかないよ……。

 あたし、本当に、出来たんだね……!」


 少しずつ湧き上がってくる実感。技ができた事よりも、自分の中にあった答えを明確にできた事が、あかりの心を熱くしていた。


「光と闇の境界を斬る……か。あかりらしい答えだな」


 あかりは強い表情でうなずいた。


「うん……あたし、わかった気がするんだ。

 あたし達の敵は、襲ってくる敵そのものじゃなくて、本当は悪くない存在をも取り込む、闇の力なんだって」


「その通りだ」


 弧次郎は、あかりが自分の想像を超えた答えを出した事に満足するとともに、どこか誇らしかった。


「これで、お嬢様方三人の必殺技が揃ったわけですね」

「そーだな。それに、今のレッドの技……ありゃあこれからの戦いを大きく変える事になりそーだぜ」


 ホーキングは、面白くなってきやがった、と言わんばかりのニヤニヤ声で言った。


「え……?」

「どういう事……?」


 きょとんとするあかりと美佳。


「そうね。ディスペアーの怪人も、幹部ですら本来悪の存在じゃないわ。

 あかりの技は、その人たちを闇の力から解放することが出来る。

 戦況を変える、切り札になるわね!」


 あかりと美佳は目を丸くして智恵の説明を聞いていたが。


「すごい……! あかりちゃんすごい!」


 美佳が感動して目を輝かせるが、あかりは智恵と美佳に真剣な顔を向けた。


「でも、智恵の技でコアがわかって、美佳の技で動きを止めてくれたから出来たことで……。

 あたしだけの力じゃないよ!」


 智恵と美佳が大きくうなずく。


「ねえねえあかりちゃん、さっきの……三人で必殺技! って感じですっごく……」


「うん……燃えた!」


「そうね! よぉし、あの三人の連続技にも名前つけよう!」


 智恵の提案に、あかりと美佳が目を輝かせるが、ホーキングは呆れて苦笑した。


「かー! なんかこいつら、名前とか略称とか大好きなのな」


「ふ……。まぁ、いいじゃないか」


 弧次郎は穏やかに笑う。


「ふーん、さすがに、いつもしかめっ面のヒーロー様もゴキゲンか」


「ホーキング、その発言は、野暮という物ですよ」


 ニヤニヤ笑うホーキングに、ウォルフが笑いながらたしなめた。


 その時。


「お前達ー! うまく敵を撃退出来たようだな!」


 水上が屋上に上がってきた。校内の水道が正常化したので様子を確認しに来たのだろう。


「あ、長官!」

「せんせーい!」


 あかりと美佳が手を振った。

 水上は三人のそばに来ると、あかりに笑顔を向けた。


「その様子じゃ、富士宮、自分の答えは見つかったようだな?」

「はい! 長官!」


 あかりの返事に、水上は大きくうなずく。

 大きな問題が解決した後の和やかな空気が、四人の間に流れていた。


「先生、あかりちゃんの必殺技、すごかったんですよ!」

「うんうん、それはいいが……。やっぱり私は長官なのか? 富士宮……?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ