シーン7 おまけ。
「申し訳ありませんでした。アラジンさま……。
鵺なんて強力な魔獣を使いながら、おとたまの仇も討てなくて……」
涙交じりの声が、闇に響いた。
声の主は、ジニー。彼女はうつむき、静かに肩を震わせていた。
絶対に勝ちたかった。負けるわけにはいかなかった。なのに。
「気にするな、ジニー。初めての戦いで、良くやってくれた。
初陣の記憶は苦いものだ。これから挽回してくれればいい」
アラジンは優しくそう言って、震える肩に手を置いた。
「そうなのだよ我が愛娘ジニー。
もうさすがとしか言いようがないのだよ。さすが! さすが! さーすーがー♪
あ、さすが以外にもう一個あった。おかえーーーりーーー!」
聞き覚えのある、いや聞き飽きたと言ってもいいその声に、ジニーはハッと顔を上げた。
「お、おとたま……? ど、どうして……!」
「そ〜うなのだよジニー。ジニーが大好きな父なのだよ~!
いやー、あのホウキにやられた時にはどうしようかと思ったのだよ!
それでとりあえず、黒こげウェルダン!のフリを……」
「バカぁ~~~~~!!」
ジニーの叫びとともに、ゲンコツがジンの頭にヒットする。その拳は、通常の三倍の破壊力がこもっていた。
「ぐはっ……。
さすが我が愛娘、世界を獲れるパンチなのだよ……」
わかりやすく目を回して、ノックアウトされるジン。
ジニーは涙を振り飛ばして叫び声を上げた。
「もぉぉぉぉぉ!! みんなであたしをバカにして!
おとたまもMSガールズも、絶対に許さないんだからぁ!!」
……訂正せねばなるまい。
父を失ったと思い込まされていたジニーは、MSガールズへの逆恨みも加わって、更に憎悪を増していた。
えーと、新たな強敵の、出現であった。




