シーン7 @智恵の部屋
その頃。智恵は自室の机に突っ伏していた。その机にはルーズリーフが散乱している。作業中に寝てしまったのだろう。
智恵は目を覚ますと、ゆっくりとあたりを見回した。
「あ……うーん……
……はっ! いつの間にか寝ちゃったんだ……」
のろのろとした動作で目の前に散らばるルーズリーフを揃え、一枚一枚目を通す。
明け方、気を失うように眠りこんでしまうまで、必死で考えた成果がそこにあった。だが、まだ完成の目処すら立っていない。
智恵はため息をついた。
「夜眠れてないから……。
あー折角学校休んだのにこれじゃあ意味ないよぉ……。
あ、そう言えば!
あかりたちからメールとか来てないかな」
智恵は携帯の電源を入れ、すぐにメールをチェックする。一瞬たりとも待ち受け画面を表示させたくない想いが、智恵の指を急がせていた。
メールは、二件。あかりと美佳からだ。
「あ、来てる来てる。なになに……?」
二人のメールは、文面こそ違ったが、内容はほぼ同じだった。
智恵の体調を気遣う言葉。強力な凶魔獣、鵺の事。そして動物が集められている件。
敵の居所を突き止めるために、水上が体調が悪いのをおして調査をするという事……。
「鵺か……。やっぱりディスペアーの仕業なのね……。
ならなおさら……必殺技の開発、急がなきゃ……」
智恵は携帯の電源を切り、ぼーっとする頭を軽く振った。
目の前にはルーズリーフの束。
智恵はその束を机の端に追いやると、新しいルーズリーフを取り出した。
「あんなインチキホーキの力なんかいらない!
あたしの力で……科学の力で必殺技を……!」




