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10月14日(金)13:00

「ああ、購買のスープというと確か、農家直営店とかそういうのではありませんでしたっけ」

「え、そうなの?」

「はい。自分も時々買いますが、去年ちょうど購買の混雑が落ち着いたタイミングで買えたことがあって、そのときにたまたまそういう話しを聞いた覚えがあります」




 二ノ宮くんと共に弁当を携えてやってきた三谷くん。彼と知り合ってまだそんなに経っていないはずなのに、なぜかすでに一緒に昼食を取ることに馴染んでしまっている。これがコミュ力の差というやつなんだろうか。私だったら先輩の教室に乗り込んで堂々とお弁当食べるとか、絶対無理だわ。


 ……しかしまさか、購買のスープがどこ産であるかという答えを三谷くんがもたらしてくれるとは意外だった。なんでタイムリーにそんな情報持ってんの。




「へー。農家直営店って、それだけでもうおいしそうですね。僕も今度買ってみようかな」

「ぜひ。本当においしいから、二ノ宮くんもきっと気に入ると思う!」




 スープに興味を示した二ノ宮くんに、嬉しそうな反応をする三谷くん。さすがは二ノ宮くんガチ勢である。なんだか主人に付き従う忠犬のように見えてきたぞ。めっちゃしっぽ振ってるのが見えてきた気がするぞ。




「それにしても……ごろごろ入ってるじゃがいもとか、甘みのあるたまねぎとか、確かにおいしいなーとは思ってたけど。採れたて野菜をそのまま調理してるってことなのかな。なんというか、想像以上に贅沢品だったね」

「だな。俺、卒業する前にもっと食っとこ……」

「うむ。どこかに店を構えているのなら、スープだけでなく野菜も買えそうだな。ぜひ行ってみたい」

「四月一日先輩、主夫みたいなこと言いますね」

「まあ四月一日は主夫みたいなもんだからな」




 農家直営店だから野菜が買えそう。なるほど、料理をしない私には全くない発想だ。




「しかし、スープといいパン屋のパンといい、この学校の購買は地味に充実しているな。1、2年時に全く行ったことがなかったのはもったいなかったかもしれない」

「ま、味がいいのは間違いないな」

「今年になってやっとではあるが、購買に行くきっかけができてよかった。これであとは限定品さえ買えれば、言うことなしなのだが……」

「お前、スープで満足したかと思えば全然ぶれないな」






 隣の席の四月一日くんはどうやらなんとしても限定品を買ってみたいらしい。

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