第1話「謎の患者」
(なんでこんなことになっているんだ........
昨日まではいつもの日常を送っていたのに.............)
男は息を切らしながらも走り続けた。
この変わり果てた都市の中を........
ーーーーー15時間前ーーーーー
ーーーーー20XX年 10月13日(火)5時45分ーーーーー
今日も何気ない平和が続く。
そう思いながら僕は白田先生のお手伝いをしていた。
研修医としてまだ半年しかたっていないが、順風満帆な生活を送れていると思う。
「先生!
扉の前で倒れている人が!」
看護師の佐藤さんの叫ぶ声が聞こえる。
「何事だ!」
そう言って白田先生は慌てて入口に駆けていった。
僕も気になり白田先生の後について行ったが、そこには瀕死と思われる男性を佐藤さんが抱えていた。
「一体何があったんだ!」
「わかりません!
入口でいつものように準備をしようとして扉を開けたら人が倒れていて......」
「この男性の容態は?」
「息はありますが、右肩の出血がひどいです。
それに、至るところに傷があります。」
その男性は右肩は今にもちぎれそうな程の傷を負っていた。
「ひとまず、治療を行おう!
須藤君、男性を治療室まで連れてきてくれ!
佐藤さんは治療の準備を!」
「「了解しました!」」
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......................................
「ひとまずは何とかなったな」
私が男性を運んだ後、白田先生と一緒に治療を行い容態はひとまず安定した。
だが、男性の意識は戻らないままだ。
それに、疑問に思ったことがある。
「白田先生、この男性は何故あのような傷を負っていたのでしょうか?
そもそも、あれだけの傷だったら誰かが通報して大騒ぎになっていたのではないのでしょうか?」
「確かに須藤君の言う通りだ
まだ朝早いといっても誰かが通報するだろう
それに、佐藤さんがあの男性を発見して入口に行ったとき、車と人が全く見なかったのも何か引っかかる」
白田先生に言われて思ったが、確かに車や人を見なかった。
朝が早いからといってこんなことはあり得るのだろうか?
妙に引っかかる........
「そういえば佐藤さんは?」
「今回のことを警察の方に連絡すると言っておりましたが」
「大変です!
電話が繋がりません!」
佐藤さんが焦った表情で言った。
「警察だけではなく、どこにも繋がりません!
警察に繋がらなかったため、他の病院や友人に電話をかけましたが、全く繋がりません!」
「本当に繋がらないのか?」
「はい.....何がどうなっているのか.....」
警察に繋がらない....?
そもそも電話が繋がらないなんて......どうなっている?
「テレビ!テレビをつけてどうなっているか確認しませんか?」
「テレビもつけたのですが、先ほどからどのチャンネルもずっと砂嵐でして.....」
「砂嵐?
どういうことだ......一体?」
「今、ネットを確認しましたが昨日の情報ばかりでした」
電話は繋がらない、テレビは放送していない、ネットの情報は昨日のまま....
一体、世界で何か起きているのか?
そのとき、砂嵐からニュースに切り替わった。
「........聞こえ........いますでしょうか.........」
「白田先生!
ニュースに切り替わりました!」
「.....では.......を襲う........気を付け.......」
「何を言っているのかわからん!
どうにかならんか!」
「ダメです!
電波が悪すぎます!」
「避難を.......
.....ダメだ!........もたな......
きゃああ....ああああ............................」
悲鳴が鳴り響いた後、ニュースは唐突に終了した。
3人の心に強い不安を残して.......




