9話黒き雷の反逆者
黒い閃光が飛び交う。
その中に一つ光るオレンジの星。
2人の拳がぶつかり合う。
衝撃波が空気を裂き、熱を生み出す。
すでに戦い始めて15分は優に越していた。
未だ2人ともつかれを見せない。
それ以外に…。
戦いを楽しんでいる。
理力がぶつかるたび衝撃波が周りを巻き込む。
このままでは先に島が壊れるかもしれない…。
イズナはある決断に出た。
「お前ら!!本気だせ!!そろそろ決着つけろ!!」
2人の動きが止まる。
ニコが声を上げイズナに喋る。
「イズナ!!あれ持ってこい」
「うそ!!あれ!?殺す気かよ」
「死なねぇよ…こいつは」
イズナが走り出し、数分後何かを取ってくる。
手には黄金のガントレット、竜の絵が彫られている。
イズナがそれをニコへ投げ渡す。
「これは代々受け継がれた祭具だ、井鷺家の長女が代々受け継ぐことになっている。」
「祭具ってなんだっけ…」
と桜が慈佐に聞く…。
「祭具ってのは昔の人が自分の命を犠牲に物に能力を埋め込んだものだよ」
ガントレットを腕にはめると、獄炎がニコを包む。
その獄炎がガントレットへ吸収されガントレットの竜の彫りが赤く光った。
「そっちも…本気出せよ」
わかったと言わんばかりに総真は理力を上げる。
どんどん上がる理力…押し潰されそうに思った次の瞬間、理力が消えた。
だがニコは驚きの表情を浮かべている。
「ニコ、アイツラには理力が消えたように思えてんだろうな…」
どういうことだ理力は消えていない…。
まさか…。
「この島…いや日本列島全体を覆うくらいの膨大な理力…そりゃあ普通の奴らが感じられねぇわけだ!!」
ニコの笑顔が一層深くなる。
「気づけてもらえてうれしいぜ…でも今からが本気だ」
その理力が一点に集中に黒い雷鳴が轟く。
「ブラック・S・ライジング」
2人の理力がぶつかり合う、理力がぶつかってるだけのはずなのに…、まるで頭にライフル銃を押し付けられている気分だ…。
次の瞬間光が、閃光がごとくぶつかり合う、黒と赤の理力、ぶつかり合う拳、2人の戦いは常人では目に負えないような速度へと変化していく。
蹴り、殴り、血が飛ぶ。
だがニコは次の瞬間総真の拳を止めた。
「動きが単調だぜ!!」
だが次の瞬間にはニコの腹に穴が空く。
「おいおい…忘れてねぇか、俺はビーム撃てるぜ」
そうだったと言わんばかりの表情をニコが見せたかと思うと、なんと天井に総真を蹴り上げた。
次の瞬間ニコが両手を構え、前に突きだした。
「ドラゴニア・バースト!!!」
赤い炎がビームとなり総真に当たる。
その攻撃が晴れたとき…衝撃の光景が広がっていた。
突き抜けたのだ…天井を…
ニコも天井から外へ飛び出す。
私たちが外へ出ると、すでに総真達は戦いあっていた。
森が焼け、施設が壊れゆく。
だが総真は劣勢。
少しずつ息が荒くなる。
「その状態…消耗が激しいんだろ?」
「あぁ…全快でも3分が限界だ…」
ニコが空中へ上がる、そのまま片手を上に突き上げる。
すると島の三分の一ほどの大きな火球が現れる。
「これで終わらせるぞ!総真!!」
総真はすぐに指を銃の形にして構える。
黒い理力がたまり、こちらも大きな球体になる。
次の瞬間その弾が極小になる。
2人とも同時に必殺を放つ。
「ドラゴニアバースト!!」
「サンビ・タリア!!」
2つの技がぶつかり合う、夏の太陽より明るいその理力が、夜の暗闇を照らす。
2人はどんどん力を上げる。
島に被害が出ると思った次の瞬間だった。
一瞬で2人の必殺が消し去られ、2人とも何者かにぶん殴られ気絶した。
現れたのはソレはまた光る球体…、じゃない…頭だ…。
そう現れたのは、2人の争いを止めたのは、校長だった。
「お前ら!何やってんだ!わざわざ世界一硬い地下室作ったってのに破壊しやがって!!6月に新人戦控えるってのに!」
眉が寄っている。
イズナが何度も謝り、なんとかその場を抜け出した。
こうして最強VS最強は終わったのだった。
数時間後…2人は目が覚める。
総真はイズナたちに謝ったあと、先に帰った慈佐に追いつくため走っていった。
「ニコ…手加減しまくってたね」
「しょうがねぇだろ、でもあいつはつよいぜ…数ヶ月もあれば私を超えるかもしれねぇ」
「これなら…」
「あぁ…ボタンにも勝てるかもな…」
「そういえば治療は誰が?」
「だいたいは保健室のキュラ先生が」
一方その頃総真は
慈佐に頭のたんこぶの治療をされていた。
このたんこぶが校長のせいだと総真は知ることはない…。




