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異能学園  作者: 水田秋
第二章
64/67

64話血まみれの過去

現実ってものはクソだ。俺の人生も…何もかも…クソだった。

生まれはスラム街。母が亜巍斗族の男と結婚し、俺を出産、だが父親は母を捨て、他の女に切り替え逃亡。俺が12の時……母は死んだ。

俺は一人で生きてきた。1人ゴミを漁り、家はなく、ゴミ溜めのようなこのスラム街で…。


「おい!!ガキ!またてめぇか!!」


何度も殺されかけた、そのたび何度も死に損ねた。それから数年、俺は1人ブラブラと歩いていた。

金はあった。殺しの仕事で稼いでいた。亜巍斗族だからな、そりゃ相当待遇もいいさ。

ある日、スラム街に殺しの依頼で出向いたときだった。一人のガキを見つけた。

赤い髪、黄色く鋭い目、だがそのガキは高校生くらいのガキに殴られ蹴られしていた。

俺の中で何かが動いた。多分…俺はあのガキを、昔の自分と重ねたんだろう……。


「おい」


俺はガキに話しかける。数は3人、いかにもヤンキーで柄の悪そうな奴らだった。


「なんだよオッサン」


「あっ!ちょうどいいやオッサン金持ってな―


次の瞬間俺は一人の顔面をぶん殴る。手加減したんだがな、相手の頭は血だらけ。一人は腰を抜かし失禁、もう一人は慌てて逃げていった。


「あんた……何もんだ」


赤い髪のガキが俺に聞いてくる。


「答える名なんてものはねぇよ俺はただションベンしたかったんだ。そしたらお前がいた。それだけだ」


ガキは俺を見つめていた。嫌、睨んでいた。その瞳の中には憎悪だけがある。

俺はガキに背を向け、言い放った。


「ガキ、強くなれ」


そう言い残し、俺は立ち去った。

今思えばあれが、俺とグラムの出会いだったのかもな。俺は簡単に殺しの仕事を終わらせた。だがこのスラム街は俺のガキの頃を思い出す。そんな理由で少しここに残ることにした。

それから2日後が経った時だった。


「やっと見つけた」 


次の瞬間、横から拳がとんでくる。俺はその拳をとめ、投げ飛ばす。建物が崩れる。その瓦礫のなかから一人のガキが出て来た。


「てめぇ、あの時の……」


「お前、俺に強くなれって言ったよなだから俺は強くなるよ、亜巍斗として、お前なんかより」


強さを求めるいいまなざしだった。


「お前、亜巍斗族か……」


「なんだ?あんたもか?親が言うには俺が最後の純血らしい」


亜巍斗族は子孫を増やすために通常の人間と交配も交わしていた。それ故、俺も混血。純血とは力は桁違いに変わる。


「俺は我威亜。お前、名前は?」


「グラム、下の名前はない」


「そうか……グラム俺がお前を鍛えてやる」


あれから12年、グラムは19になった、ある日だった。遂に異能管理局から俺達は危険人物認定された。

俺達のところへ来たのはブレイカーズ社の会長、ゼロノス・バージェス。

奴の圧倒的な力の前に俺達はボコボコにされたが、俺の悪運でなんとか逃げ切った。だが傷がひどく、死を確信したときだった。


「お前ら、俺と一緒に、ついてこねぇか?」


俺は出馬と出会った。


「俺から話すのはこのくらいだ、なぁあんた、俺は世間から見たらやっぱ悪なのか?」


我威亜が惣代に疑問を投げかける。


「何言ってるんだい……僕たち生命は、この世に生まれた時点で全員悪なんだよ」


2人はゆっくりと立ち上がり、武器を構える。

不思議と降っていた雨は消え去っていた。

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