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異能学園  作者: 水田秋
第二章
62/66

62話時の暴力

時が止まった、世界が灰色に染まり、空気も、鳥も、風も、何も動かない。

動くのは1人だけ、金のポニーテールが揺れる。吉崎ヒズミがアキレスから地面へ降りる。次の瞬間時が動き出す。

吉崎の姿はもうない、叶太は見間違いだと判断した。だがその判断に気を取られた隙にアキレスが動き始める。

アキレスの胸部が開き、大量のミサイルが叶太を襲う、叶太は自分の腕に傷をつけ、血を撒き散らした。

ミサイルに血が当たる。するとミサイルは軌道を変え、アキレスに突っ込む、アキレスは爆撃され、体勢を崩した。

巨体が森を潰しながら倒れる。


「私の能力は自身の血液を触れさせたものを操る能力だぞ、ミサイルなど当たるわけなかろう?さぁ我が最高傑作アキレスよ、貴様を廃棄にする日がきたようだ。」


腕の傷がふさがり、叶太がアキレスの前へ一瞬で移動する。次の瞬間アキレスの巨体が空に浮かび、海へ投げ飛ばされる。


「ふう、やはり重いものを動かすのは理力効率が悪いな」


アキレスが水をものともせず進む。

叶太はそのアキレスに理力で作った何個もの矢を放つ。

矢がアキレスに刺さり爆発が起こる。

アキレスの装甲が剥がれ、水の中に沈む、叶太が様子を見ようと近づいた瞬間だった、嫌な気配、叶太は後へ下がる、だが痛みが彼を襲う。左の指が絞られた雑巾のように拗じられていた。


「あれ?避けたんだ、やっぱり範囲指定じゃないほうがよかったか?」


「貴様は?」


「僕は烏、グレイ・ベルキウス、能力は……想像の具現化」


「人間の扱う力の領域を超えているぞ」


森の中、2人が走っていた。

走っているのは出馬とグラム、学園の校舎へ向かって走り続ける。

次の瞬間だった上から何者かが降りてくる。


「久しぶりだな……先生」


出馬が言う、目の前には井鷺克也校長が立っていた。いかりで染まった顔が出馬を睨む。


「会うのは5年ぶりか……あんたも老けたもんだな」


「なぜこんな事をする」


「怖いな、怒る時の顔は変わらねぇのか?まぁ分かりやすく教えてやるよオレは人類を滅ぼし、この世から異能を消す」


「ならオレはとめるだけだ」


「無能力者のあんたじゃオレには敵わねぇよ」


出馬が腰の刀を抜く、グラムが最初に飛び出し、校長に攻撃を当てようとした瞬間だった。


「お前の相手は!!オレだ!!」


総真がグラムにドロップキックをかます。


「なんだガキ、生きてたのか」


「グラム!!オレともう一度戦え!!」


「いいぜ!!何度でも戦ってやるよサエナキ総真!!」


「無視かよ、泣くぞおい」


出馬は虚しい声で言った。

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