6話烏達
コンコンコン、と3回のノックと共に校長室の扉が開かれる。
校長室の扉を開いたのは、主に試験などの設計などを担当している、吉岡來華だった。
「校長…、すでにダリアから連絡が来てるかもしれませんが…、試験会場で沢山の生徒の死体が確認されています。」
「聞いている、気の狂った生徒の犯行か…それとも別の何かか…」
「殺された生徒全員に爪がはがされるなど、暴行の跡があり、生徒の犯行の可能性は低いかと…。」
「まだ分からんからな、迂闊に動くことはできない」
暗い会話が校長室の中で飛び交っていた。
試験会場では沢山の生徒の死体が見つかっていた。
合計人数は未だ不明、まだ見つかっていない生徒がちらほらいるのだ。
だがまだ試験の途中、それに今のうちに生徒を減らそうとする一人の生徒かもしれない…。
情報が確実ではない今は誰も動くことはできないのだ。
試験開始からはすでに5時間が経過、合格人数は三十人あまり…。
先生達は動けず議論を続けていた。
一方試験会場では…
森の中で足音が響き渡る。
ゼェゼェと怯え、走る生徒の姿があった。
後にはフードをかぶった男が2人、遂に生徒は転び男2人に追いつかれてしまった。
男が膝をつき生徒の目を見つめる。
「お前…サエナキ総真、と言う人物を知らないか?」
低く重い声が恐怖心をさらに煽る、だが喋らなければ殺されるだろう…、生徒もソレは理解していた。
「サエナキ総真は…Zランクで…男…黒髪で…線の様な赤い髪がある…、異能は…わからない」
「チッこいつもかよ…全員同じ情報ばっかりだ…面倒くせぇ…」
男は腰の刀を抜き生徒の首を切り落とした。
「我威亜だめだよ〜さすがに殺しすぎじゃないかな?」
「まぁ確かにそうか…でも出馬はどんな事をしていいから聞き出せって言ってるんだこのくらいなんてことねぇだろ」
「僕らの存在が学校側にバレたらどうなるかくらい分かっているだろ?」
「確かにな〜でもよぉグラムこのまま帰ったら出馬に締められるぞ」
「このくらい情報が集まったんだ、それに生徒も減らせた十分だ」
「そうだなそろそろ帰るか」
「見つかる前にも帰ろう…我ら、烏のためにも…ね」
フードの男たちは一瞬で姿を消した。
そこに残ったのは生徒の死体のみだった。
時間は12:30をまわった。
試験開始から約四時間が経過し、時間により試験は終了。
最終的に合格人数はたったの34人、これにて試験は終わりのこった生徒達は通常の授業へと戻るのであった。
試験の次の日総真の人気は絶頂に達していた。
本格敵に部活への勧誘が始まったのだ。
そのため色々なところから永遠に部活の入部届を渡されそうになっていた。
「なぁ!!君バスケ部はいらないか!」
「いや!ここは演劇部の俺たちが!」
「まぁまぁ落ち着いてください皆さん…俺は入る部活決めてるんで!」
全員が固唾をのみ、総真が入る部活名を聞くため耳を立てた。
「異能部っす」
全員が白けたようにすぐに帰っていった。
つよい異能を持つものは異能部に大体行くからもう諦めていたのだ。
「よし、慈佐!さっそく行こうぜ!異能部」
慈佐はサエナキの能力要員とCランクから脱したいという思いで異能部へほぼ強制入部させられたのだった。




