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異能学園  作者: 水田秋
第二章
55/66

55話同じ者同士

ミズサと慈佐は森を走っていた。

ノアと空が我威亜を抑えている隙に、先生たちを呼びに行かなければいけないからだ。


「いつの間にか桜ちゃんがいなくなってる」


ミズサが焦って言っている。


「そんなの気にしてる暇はないよ!!とにかく今は先生たちを呼びに行かないと……」


「そうだね、君たちは急がなければいけない、だが先生を呼ばれると困る」


次の瞬間慈佐の横を矢がかする。

耳の肉が貫かれたが、焼かれているのか血がでない。気づいた瞬間襲う激痛に、慈佐は叫び声を上げて膝をつく。


「理力と言うものは固めるものだ、強者は全て理力をが体に抑えている」


やつが手に持つ弓を構え、矢を放とうとした瞬間、横から矢が飛ぶ。その矢を相手はノールックで打ち落とした。


「何者だ?」


「僕は叶太だ」


「僕は矢崎鈴音、そうか、君も弓使いか……」


次の瞬間、見えない速度で2人の矢が放たれる。勝ったのは矢崎の理力で固めた矢、その矢は叶太の頬をかすり、後にあった木を貫く。


「強大な理力反応が多数表れたから来てみれば……僕ら生徒がかなう相手じゃなさそうだ……」


「当たり前だ、これでも僕は烏の一員だ」


「おい!そこの獣人、横のやつを連れてさっさといけ!」


叶太が大声でミズサに向かって言う。ミズサは痛みに悶える慈佐を抱える。


「あ、あなたはどうするの生徒じゃ敵わないって言ってたじゃん!」


「あぁ生徒じゃあかなわないさ、少なくとも普通の生徒にはね……」


ミズサは叶太を信じ、走り始めた。



グラムが降りてくる。オレの前におり立ち、フードを投げ飛ばす。

我威亜と似た服、亜巍斗族の伝統的な服なのか?


「何でオレだけ連れてきた」


「出馬の狙いはこの世界から理力と異能力を消滅させることだ。君の能力は人の理力を吸い取れる、だから君に全ての理力を吸ってもらって、理力のなくなった人々を皆殺し!そうすれば世界には平和が訪れる」


「急に何言ってんだよ、お前人類を滅ぼすだぁ?無理だよ」


「オレも正直無理だと思う、でも面白そうじゃん?で?君は僕たちの計画に賛同するかい?」


「答えはNOだ、そんな馬鹿げた作戦誰が賛同するかよ……」


「出馬に言われてるんだ……いざとなればサエナキ総真は必要ない、君は賛同しなかった、たった今ここで君を殺す」


グラムが構えを取る。薄気味悪い笑顔を浮かべ、一気に踏み込んだ。

次の瞬間にはオレの目の前にグラムが拳を突き出そうとしていた。

オレは体を反らし避ける。


虚空の力!!


オレの背中に2つの光輪が現れる。攻撃を避けられ、少し前にでたグラムが振り返りまた、一瞬で距離を詰める。

奴の手が手刀に変わる。閃光のような一撃、狙っているのは大動脈か。

オレはグラムの手刀を掴み、顔面に右拳でフックをお見舞いする。

硬い、想像以上に硬い、もちろんやつは血を吐くことも、傷もなかった。次の瞬間オレの腹にグラムの拳が貫くかのような力で殴り込む。

力は我威亜より下だが、それを加味しても相当な威力……。

オレは後に少し下がり体勢を直す。


「こいつは結構、面倒な相手と当たったな」

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