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異能学園  作者: 水田秋
第一章
44/66

44話王たる者の力

森が凍りつく。氷の龍が現れると同時に、森が凍りつき、空気すら凍り落ちて行く。

静寂が訪れる。2人が構え、少し経った次の瞬間…2人の攻撃が同時に放たれる。

「神鎗!!!」

慈佐の全ての理力を込めて放つ最大出力の神鎗、神鎗が龍を砕く、だが能力凍結により龍は崩壊しても氷は止まらない。

放たれた神鎗は能力凍結により少しづつ凍り、砕け、小さくなる…。

だが慈佐の最大出力、全力を出し切った神鎗は龍を砕いた。

(龍が砕かれた!?大量の霜で視界が!)

次の瞬間現れたのは神鎗ではなかった。現れたのは慈佐自身

(まさか神鎗自体龍を壊すための捨て駒!?本当の狙いは)

「自分の拳だぁぁあ!!」

慈佐の攻撃が氷華の腹にあたりめり込む。

能力凍結すら無視し、氷華を殴り飛ばした。

「はぁ…はぁ…」

勝者は慈佐だった。

慈佐は倒れ、空に向かって手を突き出す。

「総真!!私は勝ったぞー!!お前も!勝てよ!!」

それと同時に腕のプロテクターが壊れる。

そこは腕はなかった。

その頃壊れるビルの下で2人は構えていた。

2人が同時に動き、拳がぶつかる。

どちらも頬に拳があたり、口から血が出る。

痛みは少ないがどちらにも確実にダメージが蓄積していた。

ボタンが総真の腹を蹴り飛ばす。

野生によりさらに強化された攻撃、総真の視界が一瞬ふらつく。

だが総真は顔を上げる。振りかざされるボタンの攻撃を止め、顔面に一発殴りを入れる。

だがボタンはその拳をものともせず頭突きをくらわせ、総真を投げ飛ばす。

理力が少なくなり始め速度が落ち始めた総真、その総真を今のボタンが捉えるのは容易かった。

ボタンの拳が空中に投げ出された総真に当たる。総真が地面に叩きつけられる。

(やべぇ、想像以上だ、攻撃の威力が強くなり始めている)

だが総真も負けていない。

ボタンが総真別に近づこうとした時、上から瓦礫が降り注ぐ。

ボタンは防ぐが次の瞬間総真の拳がボタンの腹にめり込む。

ボタンの口から血が出る。痛みで顔が歪むがボタンは止まらない。

総真のみぞおちに膝蹴りを入れる。

2人ほぼ互角の戦いが続く、だがその均衡が破られる時がきた。

後からイズナが現れ何かを投げ飛ばす。ボタンは反射的にそれを弾くが…。

「触れたな…?」

次の瞬間ボタンの野生が強制的に解除される。力の均衡が崩れ去った。

そう慈佐の腕がない理由それは切り落としたのだ。

ボタンに対抗手段が総真しかなくなった時、総真を助けるために、触れれば解除される慈佐の能力はうってつけだった。

野生が切れた隙を総真は見逃さなかった。

総真の拳がボタンを森の方まで殴り飛ばした。

(このダメージはさすがにヤバい…)

ボタンの頭の中に【負け】という二文字が浮かび始めたが、ボタンはその思いを投げ捨て、歩く。

「もう負けない、私が全員守れるくらい強くならないと…」

ボタンはその言葉をボソボソと繰り返した。

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