24話言葉は足りず
あれから数ヶ月がすぎた。時はすぎ季節は冬になった。私たちはすでに2年生を超える実力を手にしており、大体の試合は出て勝っていた。
戦い方は簡単、私が相手の能力を解析し、キアと氷華で動けなくしたところをボタンが倒す。
これだけだった…、そして遂に時は経ちあの紙が舞い降りてきた。
そう…全国大会予選の出場書…、出場するのはいつもの4人組となった。
私たちはあれから強くなった、誰にも負けないと思っていた。
だが現実と言うのはときに人を見放す者だ。
1回戦予選敗退、その結果だけが残った。
今まで同じ作戦を使いすぎたのだ、そのせいで相手にいったいどういう作戦かは丸わかり…。
ボタンが集中的に狙われて私たちは負けた。休憩室では誰一人として口をひらこうとしなかった。
誰もが責任を感じていた、たが1番責任を感じていたのはボタンだったのだろう。
「ぼ…ボタンごめん私の…」
「やめてよイズっち、私が悪いんだ、代々北見川家は王の家系、全員を守れるくらい強くなかった私が悪いんだよ…」
目からは涙があふれていたが、そのまなざしは私を見つめてなどいなかった。
ボタンが見つめていたのは自分の弱さだった。
もしあの時声をかけたら、何か言ったら結果は変わったのかもしれない…。
あの日からボタンは変わった。
一人で遅くまで残り続け練習をするようになった。
置いていかない、その言葉はいつしかなくなっていた。
私たちはボタンの練習をやめさせることはできなかった。
ボタンは強くなり続けた、傍から見ればオーバートレーニングのような量のトレーニングは、ボタンには最適な量だった。
それに食生活や睡眠時間まで完璧…。
そのおかげだろう。
私たちが2年になった春…、ボタンは最強になった、野生を獲得し、野生がなくとも3年生全員を一人で相手できるほどに…、そしてまたあの季節がきた、全国大会予選、今回もいつもと同じ作戦で行くつもりだった…。
相手は天才の双子と言われる今最も注目されている2年…勝つのは絶望的だった。
試合が始まった瞬間、ボタンは言った。
「全員下がってて、あたし一人で十分だから」
試合時間15秒…、相手は全滅、相手をものともせず、力のままにうごく、鬼神の誕生であった。
「イズっち…みんな私今日めっちゃ調子いいかも」
結局その後全国大会は難なく優勝…ボタンは全ての試合を秒で終わらせた。
そして卒業、私たちは高校は別れ別れになってしまった。
「まぁそんなところだ、私たちはいつの間にかボタンを一人にしてた、置いて言ってたんだ、私はボタンを倒したい…、そして謝るんだ自分で…」
「なら俺らも強くならないとな、ボタンを倒すために…、そうと決まったら」
俺は立ち上がり、背伸びをする。
「さっさと練習、しないとな」




