11話魔王登場
次の日になった。
土曜日…、俺達が地下室に行くとニコがいた。
ニコが指をさす方向にはベットとVRゴーグルの様なものがあった。
「すでに北上のやつらは別の部屋でゴーグルつけてる。」
ニコが素早す説明を済ませる。
俺たちがベットの上に座ったところで、イズナが喋り出した。
「いいか、仮想現実空間で戦うことになるけど、手をつないどかないと…」
ガチャッ!
総真がゴーグルを装着し、一瞬で眠りについた。
「手をつないどかないと…、仮想現実空間で離れ離れになる…」
全員が総真の方を向く、すぐに慈佐は総真の体に触れ、解除を使った。
その後すぐにイズナ達は手を繋ぎゴーグルをつけた。
仮想現実空間―
目を開けると、そこは荒野だった。
すると突然アナウンスが流れる。
「さて!今回の練習試合!国立チームプレイヤー!サエナキ総真、面丸イズナ、蟲崎キア、氷室慈佐!!、北上チームプレイヤー!北見川ボタン、雪坂氷華、水戸麻人、野上イヒロ!!それでは試合開始」
「始まったな、私たちはできるだけ離れないように…」
そういった次の瞬間、目の前に氷塊が落ちる。
「あれ〜、外れちゃった…、久しぶりだねイズっち」
「こんな弱い威力無わけねぇだろ、もっと高出力で出せるはずだ」
「そうだよ、でもね、ボタンから言われたの、今回の私の役割は…、総真って人を助けに行かせないための足止め…だから、イズっちここで止めさせてもらう」
「ボタンが…総真のところに…」
一方総真の方では――
砂嵐が舞う荒野、草木は枯れ尽くし、日が地を照らす。
「貴方、サエナキ総真さん、ですよね。」
目の前に現れたのは、ホワイトタイガーの女獣人、黄色い鋭い目はまるで獲物をみているようだ。
「そうだけど…あんた、北見川ボタンか」
「おや?知ってるんですか?」
「イズナがよくコピーで使ってたんでね、そのくらいは」
「へぇ…なら話が速いや…、サエナキ総真、単刀直入ですが…、倒しに来ました。」
「あっそ…」
あったときからわかってた…。
多分、勝てない、強さが圧倒的すぎる。
冷や汗がたれ、鼓動が速まっている。
俺はさっそく…
『ブラック・S・ライジング』、を発動させる、体中から理力が溢れ、黒い雷が現れる。
俺は全力でボタンへ向かい、蹴りを放つ、だが体を下にされ、避けられる。
俺はそのまま地面にクレーターができるほどの強さで蹴り、閃光のような速度で間合いを詰め、拳を振るう。
拳には理力がまとわれており、普通なら一瞬で粉々だ…。
だがその拳はいとも簡単に掴まれた…。
そのまま腹に一発拳が振るわれる。
その一撃で、俺は地面にうずくまってしまった。
なんだ、理力でガードしたのにこの強さ…。
(なんだよこの強さ、以上だ、まるで攻撃がすべて…見られているような……野生か…)
「大体考えてることあってるだろうし教えてあげますよ、私が使ってるのは野生…獣人にしろだけ使える身体能力、五感の強化…です」
ボタンが今まで攻撃をみれたその理由、ソレは未来予知でもなんでもない、動体視力自体は追いついてない…、そう、圧倒的な『感』だ。
身体能力は野生なんて使わなくても、俺より高いだろう…。
俺はすぐに立ち上がり、周りを回り始める。
どんどん速度を上げ、全速力で蹴りを放つが、その足を掴まれ、投げ飛ばされる。
地面が凹み、地が砕ける。
そのまま上からボタンが追撃してくる、俺は転がりながら避ける。
そのまま連続でラッシュをくりだすがすべて拳で返される。
だが次の瞬間俺は虚をついた。
腹の前まで近寄り、最大出力のサンビ・タリアを放ったのだ。
ボタンは遥かかなたへと飛び、そこには島一つ崩壊できるほどの黒い光の柱が現れる。
土埃がはれると、そこからは…。
無傷のボタンが出て来た。
「今のは、痛かったっすよ…ちょ〜っと、ですけど」
次の瞬間ボタンが俺の前に現れる、拳が腹に当たる。
ボタンからすればジャブ感覚の拳が、まるで俺からはアリに核を使われているようなものだった。
「Zランクもこんなもんか、少しは期待してたんだけどな…、動きが単調すぎるんだよ、理力の扱いも下手…力が強くても、実力はAランクの最下層くらいだな」
俺はそこで意識が途切れた。
「サエナキ総真!脱落!!」




