35話 ヤニタイム
俺はエスメロードボストニア女王へ弟子入りする事になった。序にアスラン達も鍛えてやると言われ、彼奴等も俺と一緒に鍛えて貰う事になった。
修行は翌日から早速行われた。行われたのだが、正直魔法の訓練だからと俺は舐めていた。
「し、師匠・・・・」
「何じゃ」
「ま、魔法の訓練で、はあ、はあ、何故、体力作りが必要なんすかね」
「バカ物が、だからお前は未だに体力が幼女並みなのじゃ。薬に頼り過ぎておる。先ずは基礎体力作りからじゃ」
幾らポーションが効いているからとは言え、ここまでマラソンやらスクワットやら腕立てなんぞをやると、流石にしんどい。アスランたち等ぶっ倒れてゲロを吐いていやがる。
「貴様達も何じゃ! こんなに小さいアリスがまだ走っておると言うに、はよ走らんか!!」
バキ!
「ぐぼっ!!」
容赦なく腹に蹴りが入った。このババアマジで容赦ねえ。
そして何と師匠が徐ろに懐に手をいれ、何と口にくわえた物は・・・・・
キセルじゃねえか!!
そして俺は師匠にキセルを貰おうとしたが
「バカ物が!! 貴様のようなガキなんぞ10年早いわ!!」
当然貰える訳がない。だが見てしまった以上諦められん、もう10年以上ヤニをひってねえんだ。
俺はそこでランスロットを使う事にした。
「だ、駄目だよアリス、折角吸ってないんだから、そのまま止めようよ」
巫山戯んな!! 見ちまった以上吸うに決まってんだろ!! こうなったら色気でも何でも使ってやるぜ!!
「そ、そう、ランスロット様、私の惟一の楽しみを奪うんですね。折角チューしてあげようかと思ったのに・・・なら当分お預けですね」
「な!? ・・・な、なら口に!!」
「仕方無いな〜 でもそれはくれたらね!」
「おい!! 誰か居るか!!」
「は!」
「今すぐにキセルと葉っぱを買ってこい!! 大至急だ!!」
「は! 行って参ります!!」
「キセル2つね! 2つ!」
やったぜ!! この旦那チョロ過ぎる
こうして俺は遂にヤニを手に入れたのだ。仕方無いのでランスロットにチューをしてやった。ランスロットは天にも登る勢いで天井を見て固まっていた。
そして俺は自室へ行き、キセルに火を付けた。
「あぁぁぁぁ!! クラクラするぜ! たまんねえ、うめえ!! 久しぶりのヤニだ!! こうなると酒も飲みてえな。 ランスロット様あ〜」
胸を揉ませる事で俺はエールを手に入れた。女の武器は本当に強い、何でも手に入れられる。しかしこんなフリークライマーすら登れなさそうな俺の大絶壁の胸もんで超絶嬉しそうな顔してるが、本当に解らねえ。まあいい、今度麻雀を作らせるか。
と思ったのもその日までだった。
「い、痛え!! し、師匠、いきなり何を」
「何をでは無いわ!! こんなに煙草の匂いや酒の匂いをプンプンさせおってからに!! ランスロット坊やじゃな」
「うぐ!! そ、それは」
「ラフィール! ランスロット坊を呼んで来るんじゃ!! あれは何時まで此奴を甘やかすつもりじゃ!! 今度と言う今度はもう許さぬ!!」
「ハイ!」
俺とランスロットは並んで正座させられた。
「お前はアストライアの時と全く変わっておらぬ!! 何時まで此奴を甘やかすつもりなのじゃ」
「い、いえ、それは・・・でもエスメロード様」
「でもではない! 此奴はまだ10才ぞ!! 身体が出来ている時に酒やら煙草やらどれだけ身体に影響が出るか解っておるのか!! アストライアがどう言う流れで悪魔王を討伐したのか言うてみ」
「そ、それは・・・逃げ切れなくて」
「そうじゃ!! アストライアも坊が幼い頃から酒やら煙草やらをやらせていたのう? 上手く倒せたから良かった物を」
「う!」
「倒せなかったらどうなっていた!!」
そ、そうか、俺はアストライアの時もランスロットにおねだりしたのか、つまり俺もランスロットも成長してなかったって事か・・・
こうして俺はキセルと煙草を没収され、ランスロットと共にしこたま怒られた。
だがこんな物でへこたれる俺ではない。師匠に渡したキセルは一本、もう一本実はある。
「おい、お前ら、城の屋上に行くぞ」
「あ、姉御、不味くないっすか? また怒られるんじゃ」
「ヘタレてんじゃねえ! お前らにも吸わせてやろうかと思ったんだけどな」
「あ、姉御のキセルをっすか!!」
「かかか関節キッス!! 何処までもついて行きやすぜ!!」
「姉御の次は俺だ!!」
「いいや俺だ!!」
「譲るわけねえだろう!!」
バカは扱い安い。
こうして俺達は城の屋上へこっそり上がった。
「ぷは〜 うめえ!!」
「次は俺!」
「いや俺だ!」
「五月蝿え奴等だな、じゃんけんしろ!」
その後上手く匂いをハーブ等で消して、師匠にはバレずに何日かが過ぎた。その後の俺達のヤニタイムは食後に大体固定されたのである。
それから数日過ぎた、其の日、何故か屋上へ藁が運び込まれていた。
「何だよ邪魔くせえな、誰だこんなもん置いた奴は」
適当に過ごし、その後俺達は匂いを消して訓練へと向かった。だが少し時間が経った後、何やら城が騒がしい。
「どうしたのじゃ、ラフィール」
「エスメロード様、奥方様、屋上でボヤ騒ぎがあり、今消化で慌てているそうなのです」
「屋上でボヤじゃと?」
「はい、火元は解らないのですが、使用人達のベッドに使う藁を屋上へ借りに置いておいたらしいのですが、それに引火したようなのです」
ギク!!
や、ヤベえ、もしかして・・・
俺はアスランの方を見た、奴も冷や汗をかいている・・・
その後夕食時・・・・
「キセル?」
「は、付近にキセルの灰が散乱しておりました。恐らく誰かが定期的にあの場で煙草を吸っていた様子です。その火の始末が疎かで藁に燃え移った物と思われます」
ランスロットがいきなり俺の方を見た、そしてその俺を見る目はランスロットだけではなく、師匠、ラフィール様からも痛い程の視線が突き刺さったのである。
「お、俺じゃねえ!!」
「アリスよ、今なら怒らん、本当の事を言うのじゃ」
「アリス、僕は吸うなとは君に言えない、可愛い君に我慢しろ等と僕には言えないんだ。だけど隠れて吸うと危ないのは解るよね?」
ヤベえ、完全に疑われている。言うのは今しかねえか、怒らないって言ってたしな・・・
「・・・ほ、本当に怒らないですか?」
「ウム、妾は嘘は言わぬ、信じるが良い」
「・・・お、屋上で吸ってました・・・・キセル」
「ウム、そうか、では」
師匠が手を俺の方へ出した、仕方なく俺はその手にキセルを乗せた。
翌日からにこにこした師匠から、地獄の特訓メニューが追加されたのである。俺もその後は毎日ゲロを吐くことになってしまった。何より監視付きとなり、ヤニ何てひれる状態じゃねえ。
婚約式全行程を終え、俺達はフォルテシアへ戻る事となった。師匠はそのままフォルテシアの学園に臨時講師となり、俺の修行の続きをやる事になり、ランスロット、ガレス、トリスタン、ベディビィア、モルドレッドが学園に留学が決まり、俺の護衛に付くことになった。
その道中、親父の飛び地で貰った領地に俺達はよる事になった。ここには銀鉱山がある、そこに見学へ行く事になったのである。
だがそこで思わぬ発見があった。
「魔物? 鉱山の中にか」
「は! 古い坑道が見つかり、そこを調べていると、中に魔物が多数生息していおりまして、現在冒険者ギルドに魔物の討伐と内部の探索を依頼しております」
「構わぬ、ランスロット坊、アリス達の初パーティプレイと行こう。アリス、エリザベート、セシリー、セリーヌ、ギルバート、コレン、お主達で行って来るが良い」
「ではラウンズ達も」
「必要無い! 甘やかすで無い、護衛ならばアスラン達を付ける」
「う・・・はあ、解りました。アリス、もし何かあったら直ぐに逃げて僕の所に戻るんだよ。僕が絶対にアリスを守るから」
「大丈夫だ、俺だってそこそこやるんだから」
「全く、ランスロット坊やは甘やかしすぎじゃ」
こうして俺達は初パーティ探索を鉱山でする事になった。前回のダンジョンはラウンズ達の規格外の強さで簡単に終わったが、今回はそれが無い。
「前衛にはギル、コレンを立たせましょう。中衛は私とアリス、後衛はセリーヌとセシリー、アスラン達は最後尾で後方の警戒をお願いします」
坑道に入ると確かに古いと言うのに納得させられた。もう何年も人が立ち入って無いのが雰囲気で感じられる。
「魔物だ!」
「任せろ!!」
コレンが大盾で魔物の攻撃を防いだ。ギルが斬りかかり、同時に俺は全体にバフをかけた。
「助かる! 力がみなぎって来るぜ」
「皆さん、魔法の準備が終わりましたわ!!」
そしてセシリーの魔法で全て片付けた。戦闘はあっという間に終わった。その後も順調に魔物を片付けられたのだ。最奥まで辿り着くと、何やら不思議な空間に出た。そこには魔物は全くおらず、何やら神聖な雰囲気すら漂っている。だがそこで・・・
「コレン、これどう見ても」
「ああ、隠し部屋だな」
「よく見つけたわね、解らなかったわ」
「確かに、魔法で隠蔽されてるな」
「隠し扉と言うやつでしょうか」
「大分強い魔力で封印されている」
「アリス、貴女なら解除出来るかしら?」
「やってみるよ」
だが俺には解った、これは俺が、と言うか、多分アストライアが封印した。だから俺にはこれを解除出来る。しかしそれを俺は言わなかった。そう、俺の中でこれは黙っていろと鋭く警報が鳴っている。なぜだか理由は解らない、だがとても強くそれを感じるのだ。
封印を解除すると、ガラガラと壁が崩れ出した。
「出来ましたね」
「流石アリスだ、魔力は本当に半端無いな」
「入ってみましょう」
そこには何と、俺の付けてるティアラに負けない位禍々しいローブが壁にかけられていた。一切汚れが無く、本当に新品の様な綺麗さである。
「な、何か凄く禍々しいローブね・・・」
「でもエリザベート、これは物凄く防御力が高いですわよ、更に魔法の威力を底上げ出来るようですわ」
「何故解るの? セシリー」
「伊達に魔道具研究会に所属してはおりませんわ」
「確かに、セシリーの仰る通りです、私にも解ります」
「そう、ならアリスも?」
「ももも勿論です! 解りますよ」
何故セシリーもセリーヌも解る!? 俺にはさっぱり解らねえ!
「ならばこれはアリスが装備で決定ね」
「何故!?」
「だって魔法の威力を底上げするんでしょ?」
こ、これはヤバい、こんなの装備したら完全に魔王じゃねえか、冗談じゃねえ。ぜってぇ着たくねえ。
「い、いや、魔法の威力を上げるなら、セリーヌやセシリーだって魔法を使うし、それこそ神聖魔法の全体的な底上げを狙うなら、エリザベートこそ相応しいと思うよ!」
「確かに、神聖魔法は非常に強力だ、アリスの言う事は最もだな」
「そうでしょうそうでしょうギル、さあさあエリザベート!! これは貴女が着るべきです!」
「ちょっ! やめなさい、出てから皆でゆっくりと考えましょ、あ!」
「ま・・・まさか」
「エリザベート?」
俺は強引にエリザベートにローブを纏わせた。だが、やはり俺の予想と言うか警報は正しかったのである。何しろ本人だからな・・・・大体その後の展開は予想できる。
「脱げないわ!!」
「え!?」
「何故だ!」
「知らないわよ! これアストライア様のじゃないの!?」
「ティアラと同じか!」
「アリス! 貴女まさか、知ってたんじゃ無いわよね!?」
「し、知りません!! だって私にはアストライアの記憶は無いんですよ? それに何故こんな坑道にアストライアのローブがあるんですか、普通ならフォルテシアでしょう」
「そ、それもそうね・・・」
俺は間違った事は言ってない、ただ俺の中で警報が鳴り響いただけである。知らないと言うのは本当だ。
「取れないからとそれがアストライア様のローブと決まった訳では有りませんわ、それにエリザベート、憶測で仲間を疑うのはよろしく有りませんわよ」
「そ、そうね、セシリーの言うとおりだわ、ごめんなさいアリス」
流石セシリー、よく言ってくれた!
「いえいえ、装備が取れないと焦りますから」
そして俺達が坑道から出てくると
「んな!?」
「何故あの娘のローブをお主が着ておる!?」
当然だが2人にはバレる・・・
昨日のコーヒーブレイク、結構アクセスが有りました。皆ああ言う話しって好きなのかな? 今度元寇第二弾をやろうと思います。アクセスあったんで。
学校では絶対に教えない、真実の元寇をお話ししようかなと思います。皆さんは何故クビライカーンが日本に攻め込んだのか、その理由はご存知でしょうか? そもそも征服が目的では無かった、そう言ったらビックリですよね? でも真実はそうなんです。クビライは日本を征服するのが目的では有りませんでした。だからクビライは6回も無視されながらも、使者を日本によこしたんです。日本と戦争するつもりが実は無かったんですね。この話しをすると、タタール人とは何者だったのか、と言う回答が得られ、更にはそれが都市伝説となって行った真相が見えて来ます。
ヒントは一帯一路政策、これ習近平が考えた物では有りませんよ(笑)実はクビライカーンのパクっ! ゴホンゴホン!! それではお楽しみに。




