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チンピラ聖女 異世界で道を極める  作者: ザコ3改
第1章 集う仲間達
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3話 極悪のアリス

こんな少女いたら怖いですよね

 リリムと言うスイーツ店に、チビデブハゲと言った、モテナイ三要素を全て揃えたおっさんが現れた。俺の特長をアランから聞いてきたみたいなので、おっさんは直ぐに俺の座っている席に来た。



「あっ、叔父さん! 持って来てくれた!?」


「こ、こんなガキが」


「叔父さん、口の利き方にきおつけようね? 私彼処に早く行きたくてうずうずしてるの」



 取り敢えず他の目も有るので、年相応の振る舞いをしておく。そして俺は憲兵隊の方を指さした。



「くそ! こ、これだ!!」



 おっさんがアイテム袋を無造作に懐から取り出し、ダン! とテーブルに置いた。俺はアイテム袋の中身を確認した。白金貨百枚、しっかりと入っていた。

 アイテム袋は茶色い色気の全くない巾着袋のような感じだ。 


「ねえ叔父さん、このアイテム袋ってどれくらいの容量なの?」


「このテーブルの上に乗せられる程度の安もんだ。と言っても平民の年収位はするがな」


 ほお、結構な金額何だな、それにこのテーブル位は入るのか。やはりアイテム袋で持ってこさせたのは正解だ。


「偽金じゃないよね? 後で確かめて偽物だったら直ぐに駆け込むよ?」


「巫山戯るな、全て本物だ!」


「よしよし、じゃあ忘れてあげる。後私が食べた分の支払いもお願いね!」



 結局代官に払わせる事にした。金は有効に使わなければならない。


 俺は先に店から出て、わざと裏路地に入った。勿論帰りのお土産を貰う為だ。


「ほら、やっぱりいたな叔父さん達私になんか用かな?」


「糞ガキ、そのアイテム袋を置いて行けば、楽に殺してやる」 


「そりゃどうも、ゥラアァァァ!!」



 バキッ!!


 俺は待ち伏せしてた男の一人を思いきり蹴飛ばして、表通りまで吹っ飛ばした。随分と派手に転がって行った。俺は憲兵隊の詰め所まで全力で走って行った。



「助けてください!! 私攫われてたんだけど、逃げて来たんです!! 今もあの人達に掴まりそうになって!!」


「何!? 彼奴か!」


「はい! あの路上で転んでいる人です!! 他にも3人あの路地裏に居ます!」


「よし、全員抜剣! あの男を捕まえろ!! ランズとゴードン、グレンデルは俺に付いてこい、路地裏に居る奴を捕縛する」



 5人程憲兵が飛び出して行った。男達は即座に捕まった。



「お嬢ちゃん名前は?」



 騎士団の一人が中から出て来た。



「アリス、早くお家に帰りたい」


「もう大丈夫だよ、ちゃんとお家に帰してあげるからね。その前に少し叔父さんに教えて欲しいんだけど」


「うん」


「捕まっていた場所には、アリスちゃんの他にお友達はいた?」


「うん、沢山いたよ。アリス牢屋に入れられていたの、そこから逃げて来たの」


「叔父さん達にその場所は案内出来るかな?」


「うん、出来る」


「騎士団と憲兵隊は全員集まれ! これより子供達の救出活動に入る!!」



 俺は先程見てきた地下室に騎士団達を案内した。代官は逃亡を謀ったようだがしっかりと後で捕まったようだ。その後俺は村まで騎士団に送って貰った。親父が感謝されていたが、何が何やら解らなかったようだ。


 とりあえず俺が組織的人身売買の捕縛に協力したことは理解したようだった。当然だがその後勝手に町まで行った事をお袋からしこたま怒られたのは言うまでも無いだろう。


 代官が何やら俺に払った金を返せだの何だのと喚いていたようだが、勿論騎士団は純水で素直な子供の言う言葉を信じた。恐怖のあまり流した俺の涙は騎士団が信じるにたるものであった。勿論演技である。見た目の大切さと言うのを改めて理解した出来事である。


 その一ヶ月後、俺は薬草を売りに行く序でに、白金貨を両替所で金貨に換金した。しっかりと本物だった。俺が白金貨を持ってる事でえらく驚いていたが、先日の誘拐団捕縛協力の礼金を貰ったからと言うと納得してた。まあ謝礼は出たのは出たのだが、当然両親は俺には持たしていない。つまり嘘は言ってない。これは代官からカツアゲした白金貨だ。


 この世界の一般国民の平均月収は、三千リグ。

 俺の今の全財産は、一千万と一千三百リグ。この1300リグは、アラン達からカツアゲしたものだ。

随分と優雅な生活が暫くは送れるだろう。それに貴重なアイテム袋が俺にはある。このアイテム袋と言うのは、アイテムボックス程性能の良い物では無いが、かなりの収納能力がある。

違いは無制限に物が入り、時間が内部で止まっている物がアイテムボックス。収納能力に上限があり、時間も止まらない物がアイテム袋だ。


 俺はこの金で早速大量の薬学の本を買って、アイテム袋にしまっておいた。更に様々なハーブの種も購入し、ポーションを作る為の魔法釜と、薬を作る為の道具類も購入した。その翌日から俺は早速ハーブの種を蒔き、ポーション作りに入った。

 ポーションの作り方は、蒸留水を魔法釜に入れ、ハーブを煮出す事から始まる。手っ取り早く作るためには、ハーブを粉末状にするのが良いようだが、ハーブの繊維が壊れてしまい、この方法ではハイポーションは作れない。

 一番高品質のポーションを作るには、一定の時間しっかりと煮出すのが良いようだ。

煮出す時間の間に何回か魔法釜にヒールをかける。そして煮出し汁を濾して冷やした物が、ポーションとなるわけだ。


 これはポーションに限らず、どんな薬でも同じ方々で作られる。


 俺はこの方法で、様々な薬を作ってみた。例えば素早さを上げる薬、効果の持続時間を長くするための薬。力を強くする薬など。

 やはり検証の結果、種や実、粉末よりも、魔法を加えた魔法釜で作るのが一番様々な効果が得られた。

また入れるハーブの種類で様々な効果が得られる薬が出来る。


 例えば性欲剤等も、ニンニクや高麗人参等を煮出し、そこにヒールとブーストをかければ出来る事が解った。こっそりと親父とお袋のスープに性欲剤を混ぜたら、朝まで頑張っていたのには驚いた。その後俺に妹が出来る事になるが、今はそれはどうでもいい。



 そして俺はいよいよ来年10才を迎える。魔力がある者は、貴族であろうと平民であろうと、王都にある王立高等魔法学院に入学しなければならない。聖魔法を使える聖女候補である俺は、王国から無返済の奨学金が出る。所謂特待生な訳だ。


 約5年間、研究に研究を重ねた俺は、遂に自らの魔法でフルポーションを完成させるまでに至った。そして何とその製法で俺は、自らの身体能力をまる3日超強力に出来る薬も完成させた。


 前世の剣技や武術を使える俺は、最早最強と言っても過言では無いと自負している。


 とりあえずの俺の目標は学園に行き、強い奴等とタイマンをはりまくる。そして学園を俺の傘下に治めるのだ。古い言い方て言えば、学園の番長になるわけだ。

 そして遂に俺は、クリーンヒット時の迸るヨダレを見ることが再び出来るようになったのだ。こんなに嬉しい事は無い。


 妹のアリサは4才になった。こっそりと魔法を教えてみたが、勿論魔力は無い。そもそも農民の子供に魔力が有るのが特質な訳で、俺はクソ女神のせいでこうなっただけだ。


 王都へは、乗り合い馬車を乗り継ぎ約一ヶ月程かかる。制服などは、既に学園の方に用意されているらしい。聞いた話によると、聖女候補は俺の他に、4人いるらしい。何れも強力な聖属性の魔力を幼い頃に発動させたようだ。まあそんな中でド平民は俺だけらしいが、そんな事はどうでも良いし、俺は聖女何ぞになる気は毛頭ない。聖女何ぞより、俺は冒険者か傭兵になりたい。その方が沢山強い奴と闘える。


 また王都に行けば、様々なこの世界の武術や剣術等の流派があるようだ。其奴らとも殺りあってみたい。楽しみは無限にある。学園には何やら特別なルールもあるらしい。俺はそのルールに心をときめかせている。





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