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(第二十章波乱万丈の新たなスタートの年)

帰国すると、昼夜関係なく忙しい日々が始まった。サロンは超満員で、小林は売れっ子のタレント並みの忙しさだった。それでも、新丸子での慎吾との生活は大切にしてくれているのはうれしかった。どれだけ豊かになっても、世田谷の豪邸や六本木のタワーマンションに引っ越ししたいとは言わなかった。夜間のエステの施術は基本スタッフに任せ、慎吾との時間を一番たいせつにしてくれているのがわかる。サロンも、広げようとは思っていないようだった。一人一人を丁寧に、美しく健康にする。お金を追いかけない。施術を受けた人の満足度が、感謝が売り上げになるだけだと思っているようだった。何よりも、女性たちの悩みを解消して、美しくなって人生が輝き始めるのを見るのが小林や川口にとっての一番の喜びだった。新たな施術者を育てながら、医療や薬や疾病について二人は、よく勉強していた。最近では、心療内科、特にうつ病について詳しい。心のストレスからか体にも顕著に症状が出ているのに気づき、リンパを流すことによってよくなることに気づいたからだ。言葉力にも注目して、急にコーチングの勉強も始めた。精神世界にも関心があるようで、毎月、一日には神社参りを忘れないし、滝に打たれてくるなどと修行まがいのことにも、ご執心のようだ。たまに慎吾も付き合わされるが、経理や営業などの実情業務を担当しているので、行くひまがなかった。小林たちは、そんな経営的な計算なんて考えなしに、好きなことだけして治すことだけに夢中だった。右脳優位の小林と左脳優位の慎吾が両輪でうまくいっているのかもしれない。

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