バレちゃった!?
「姉貴って修学旅行来週からだっけ?」
「そう!来週の初めから!」
今日も朝は瞬と登校している。
班決めをした時は修学旅行なんてまだまだ先だなんて思っていたけれど、時間が経つのはあっという間で驚く。
「それは寂しい。俺朝1人になっちゃう」
「たった3日間じゃない〜」
「たったじゃないの!3日もだよ」
3日もって...。
いつか私が家を出るとかなったらどうなっちゃうんだろう。
まぁ今のところはそんな予定ないのだけれど...。
「お土産買ってくるから弟たちのことよろしくね!お兄ちゃんなんだから」
「姉貴の頼みなら...修学旅行の時もたくさん連絡はしてね!」
そう言って瞬は小指を差し出してきた。
それに私が応えると、「約束!」と嬉しそうに笑っている。
私もなんだかんだ修学旅行中は、寂しくなっちゃうんだろうなぁ。
寝る前は弟4人と過ごすのが日課になってるし、修学旅行の前は充電していかなきゃ!
なんて思っていると、ふと昨日が双葉の雑誌の発売日だったことを思い出した。
(そういえば私も載ってるかもしれないんだよね!帰りに買ってっちゃおうかな...)
「姉貴?なんか嬉しそうだね」
「まぁね!ちょっと楽しみな事思い出して!」
そんな話をしているとあっという間に学校に到着した。
瞬は楽しみなことって何?とずっと聞いてくるけど、直接雑誌を見せたいからまだ内緒にする。
残念そうな顔をしている瞬と別れを告げ、私は早速教室に向かった。
ドアを開けると...一斉にこちらに視線が注がれた。
「あ!ゆかちゃん!ちょっとちょっとこっち来て」
「琴葉ちゃんどうしたの?てかなんでこんなにいっぱい人が?」
そこには琴葉ちゃんだけでなく、クラスの女子たちがたくさん集まっていた。
「とりあえずこれ見てよ!」
「こ、これは...」
琴葉ちゃんがそう言って見せてきたのは、ちょうど私が帰りに買おうとしていた雑誌だった。
しかも見せられたページは私と双葉が一緒に写っているところだ。
(わ〜ほんとに私載ってる...ちょっと感動)
「それでなんだけどこれゆかちゃんでしょ?」
「え!?なんで!」
「えっへん、だてにゆかちゃんのファンしてないのよ...!ていうのは冗談で意外と後ろ姿でも分かっちゃったんだよね〜」
「「ねー!」」
とクラスのみんなも琴葉ちゃんに賛同している。
「いつもゆかちゃんのこと見てるし、何よりオーラが出てるの!」
「オーラって...ていうかみんな分かったの?」
「それはもちろん!てかこの学校の人なら大体の人が気づいちゃうかも」
後ろ姿なのになぜ気づくのだ...。
そんなに特徴的な後ろ姿はしてないと思うんだけどなぁ。
「それで私たち今更ながらに気づいたんだけど、まさか双葉くんのお姉さんってゆかちゃん?苗字も一緒だし、あと何となく似てる気が...」
「えっと...それは...」
私は学校のみんなに双葉が自分の弟だということを隠している。
目立ってしまうし、双葉になにか迷惑をかけてしまうかもしれないからだ。
「って...ごめんごめん。無理に答えなくていいからさ。実はゆかちゃんの写真SNSでも話題になってるのよ」
「え!どうして?」
「双葉くんの表情が良すぎるってね!それでこの女の子誰なの〜って感じで...」
確かにカメラマンさんも今までで1番だと言っていたけれど、私にまで注目がいっているとは...。
「だからさ、ゆかちゃん気をつけてね!少なくとも私たちはゆかちゃんだって気づいちゃったわけだし、双葉くんファンって結構いるから...」
「うん、気をつける...まさか気づかれちゃうなんて思ってもなかったよ...」
「まぁ基本ゆかちゃんは私といるし大丈夫だとは思うけどね!」
「た、頼りにしてるよ!琴葉ちゃん!」
クラスの女子たちもなにか危険なことがあったらいつでも頼ってって言ってくれた。
普段はなかなか話す機会のない子も味方になってくれてすごく嬉しい。
それにしても双葉の人気はすごい。
あの一枚の写真でSNSでも話題になってるなんて...。
特定とかはされないと思いたいけど、なるべく気をつけた方がいいよね。




