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裏庭と秘密

 『これが、事件の終幕だ』

 携帯のスピーカーから流れる少女の声。春佳はそっとボタンを押し、携帯電話の電源を切った。

 夏奈が落ちたのは、やはり事故だった。どうして見ていてあげられなかったのだろう。

 夏奈自身もまた、寂しかったのだ。

 悲しみを見せないように力を入れて、気を張ってきたが、夏奈は敏感に感じ取っていたんだろうか。母親に迷惑をかけないために、今まで言わなかっただけなんだろうか。

「私、母親失格だ・・・・・・」

 自分のことで精一杯で、娘の心の声に、必死のエスオーエスに、気付いてあげられなかった。

 久しく流していなかった涙が、頬をこぼれて首筋を伝った。一人にならなくては涙を流せなくなったのは、いつからだっただろう。

「う・・・・・・ぅあ・・・・・・」

 病院の裏庭の一角で春佳は一人、泣き続けた。


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