表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/36

俺に不可能はない

 からん、ころん――。

「いらっしゃい」

 かわいいドアベルの音、櫻井さんの静かな声。柔らかな紅茶の香りが僕の鼻をくすぐる。

「こんにちは。櫻井さん、美玖さん・・・・・・と、長谷川さんと高梨さん」

「おう」

 鷹揚に片手をあげてみせる長谷川さんと、無言で軽く会釈をする高梨さん。

「えっと・・・・・・」

 この二人が、何でここにいるんだろうか。

「どうしてこの店のことが分かったんですか?」

 にやにやした長谷川さんが、ばちんとウィンクをきめる。日に焼けた頬がひきつり、歪んだ唇から鋭い犬歯が覗いた。幼い子どもなら一発で泣き出すだろう。

「警察に不可能はない。ましてや、この俺だ」

 何だかもう意味が分からない。

「それより嬢、どうだ」

 がらりと雰囲気が変わった。高梨さんの目が鋭くなり、長谷川さんも心なしか威圧するように身を乗り出している。

『大体のことは分かりました』

 稀子は一歩も退かない。堂々とした態度で返し、小さい整った顔に凛とした表情を作る。

「犯人は?」

『いません』

「・・・・・・は?」

 長谷川さんと高梨さんがぽかんとした表情で、座っている自分と背丈があまり変わらない少女を見つめた。僕も、あんな表情で稀子を見つめていたんだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ