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自転車少年と少女の手土産
急に何を言い出すんだ。確かに、発泡スチロールに魚がどうとか言っていたけれど。佐々木さんも分からなかったらしく首を傾げたが、やがて首を振った。
稀子は満足げに頷き、きょとんとしている僕を見てびっくりしたように目を見開いた。
悪かったね、頭の回転が自転車並みで。
『夏奈のところに行ってあげてください。あと三時間以内に、あなたの疑いを晴らして見せます。そのときは報道者にもお知らせしましょう?』
稀子の大きな瞳が、悪戯っぽく輝く。
『手土産は真実でいいですね?』




