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ゴブリンさん

街へと戻ったミラたちは門をくぐり、冒険者ギルドのカウンターへと向かう。


「もう戻られたんですか?」

「うん戻ったよ」

「随分とお早いお帰りでしたね。何かクエストをクリアしてきたんですか」

「うん、ゴブリンを少々、狩ってきた」

「ゴブリンを狩ってきたということは証明部位の右耳はきちんと取りましたか」

「うん、ちゃんと取ってきたよ。アリューシャ、お願い。」

「はい、わかりました。どうぞ、証明部位になります。」

「はい、それでは、確認させていただきます。1、2、3………13ですね。それではゴブリンを13匹討伐されたことが確認できましたので報酬の13000Gになります。お支払いは銀貨でよろしいですか?」

「ねぇアリューシャン、銀貨って何?」

「えっそんなことも知らないんですか。まぁいいでしょう。この世界には共通貨幣があり、金貨1枚で100000G、銀貨1枚で10000G、銅貨1枚で1000G、鉄貨1枚で10Gになります。」

「へぇ、そうなんだ。」

「それでは、こちらが銀貨1枚と銅貨3枚になります。お受け取りください。」

「へいへ~い」


ミラは銀貨と銅貨が入っている麻袋


(う~ん、銀貨1枚と銅貨3枚は多いのか少ないのかな)


「ねぇアリューシャ、銀貨一枚と銅貨3枚は多いのかな少ないのかな?」

「そうですね。銀貨一枚だと安い宿屋なら私たち2人で2泊できるくらいですかね。」

「う~んゴブリンって割りに合わないなぁ」

「まぁFランクなら、こんなものですよ」

「今日はマイハウスに帰るかぁ」

「でも、帰るにも距離がありますよ。」

「大丈夫、大丈夫。仙法“抜け道”」


ミラが手をかざすと2人の目の前に黒い鏡が現れる。靄のようにゆらゆらとした鏡はフワフワと空中に漂っている。


「とりあえず、行こうかアリューシャ」

「何がとりあえずなんですか。えっ、ちょっと待って……」


ミラはアリューシャの手をつかみ、そのまま黒い鏡へと飛び込む。


「えっ、ここって…………なんで………えっえっ」

「うん帰って来たねマイハウス」

「ちょっと、ちゃんと説明してください」

「う~ん、仙法でちょちょいとね」

「仙法…………魔法みたいなものですか」

「まぁ、そんなところかな」


仙法は自然エネルギーを利用したものであり、魔法は己自身の魔力を利用したものだが、ミラはそんな細かいことは気にしない。


「くまぁ……くまぁ(じゃがいも収穫しといたよ)」


なんだかクマさんの言葉がミラには理解できた。これは、仙法が身体に馴染んできた証であり、自然のものと心を合わせることができるのだがミラは特に気にしない。


「うん、ありがとうねクマさん」

「くまぁ(どういたしまして)」

「それじゃ夕飯にしようか」

「く~ま(は~い)」

「わん、わん(お肉取ってきた)」

「うんありがとうね。オオカミさん。う~ん肉とジャガイモとリンゴかぁ。調味料は塩のみか。これじゃどうにもならないな」


(しかたがないな。巨木の北エリアに何か作ることにするかぁ)


「それじゃタマネギよ生えてこい。オレガノよ生えてこい。クミンよ生えてこい。コショウよ生えてこい。」


(う~ん、このぐらいでいいかな。それじゃ、夕飯作りますか。)


巨木のマイハウスの北部分にアリューシャがカマドを作ってくれたので、そこで夕飯を作ろうと思う。フライパンは中くらいのものをアリューシャが持ち込んでくれたので、ありがたく使わせてもらう。


まずはフライパンにジャガイモを入れ、水を仙法で出して茹でる。次に茹でたジャガイモと炒めたタマネギを混ぜて、粉にしたオレガノとクミン、コショウ、塩を振りかける。

最後にリンゴを適当なサイズにカットしデザートも完成だ。

砂糖や小麦粉、バターなんかが手に入ればアップルパイなんかも作りたいところだ。

ちなみに皿は、近くの木を適当にくり抜いたものを使用している。冒険者としてお金を稼いで、いろいろと生活物資をそろえていきたいものだ。


「それじゃいただきます。」

「はい、いただきます。」

「「「「「「くまぁ(いただきます)」」」」」

「「「「「ワン(いただきます)」」」」」


(う~ん、なかなかスパイスが効いていて美味しい)


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