入国
「身分証はないよ………本当だよ………嘘じゃないよ」
(嘘は言ってはいない…………だって異世界から来ましたとは言えないし)
ミラは身体をフルフルと動かして、自らは無実だと身体で表現する。
「はぁ、わかった嘘は言ってなさそうだしな。とりあえずは信用してやる。」
衛兵は頭に手を当てながら、ミラに向けていた槍の穂先を戻す。
「それで、あんたらは街に何かようがあるのか」
「え~とね、僕たちは冒険者ギルドに行って冒険者になろうかと思って、ここにきたんだよ。だから何か悪さをするために、ここに来たんじゃないんだよ。ねぇアリューシャ?」
「ええ、そうですね。私たちは冒険者になるために、この街に入ろうと思っています。」
「そうか、なら話は早い。冒険者になろうとしている奴からは通行料は取らない決まりになっているんだ。通っていいぞ2人とも」
「えっ本当に。じゃ通らせてもらうよ」
「ありがとうございます。」
無事にミラ達は門をくぐると、街中は中世ヨーロッパのようにレンガ造りの家々が立ち並び、多くの人々が道を行き来している。
「それで、アリューシャは冒険者ギルドの場所はわかるの?」
「ええ、この街は何度も訪れていますから、なんとなくですが冒険者ギルドの位置もある程度は把握していますよ。」
「それじゃ、冒険者ギルドにゴォ~!!!」
「…………えぇ、それでは行きましょうか」
「…………アリューシャが冷たい…………ぐっすん」
「あ~もう、泣きまねはやめてください」
「アリューシャが冷たい…………ぐひひひ」
「変な笑い方もやめなさい。もぉ、置いていきますよ」
「ふぁ~い」
(もうアリューシャてば、ノリが悪いなぁ。少しまじめすぎるよねアリューシャって。)
この街の大通りはとてつもなく長くて広い。そして、その通りに沿うように多くの店が立ち並ぶので大通りは結構な人々で溢れかえっていた。
視界には商人のような人々や平民といった格好の人々、冒険者のように見える軽装鎧やフルプレートアーマーのような人々で溢れかえり、活気に満ち溢れている。
(しかし、こんなに人が多いと歩きにくいね)




