3:別世界人保護課
透さんと一緒に出掛ける。
歩いていると、この世界特有なのか矢鱈動物との遭遇が多い気がするんだよね。視線を感じる。
今も猫さんがこっちを見てた。
そうこうしているうちに区役所に着く。
開庁と共に区役所に入る。
区役所の中は僕の世界の中央区役所と変わりない気がする。
【望月蒼の本日の予定】
区役所で手続きをする。
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僕は別世界の人間がする手続きとやらに連れて来られた。
少なくとも僕の世界ではそんな手続きは聞いたことはない。
窓口には『別世界人保護課』の表示。
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受付には優しげな雰囲気のある男性が座っていた。
彼は透さんを見るとニコリと微笑み手を挙げる。
「透どうしたの?」
どうやら知り合いのようだ。
「瑞希に仕事をしてもらおうと思ってね。
この人、今朝保護したんだ」
「あぁ。何処まで説明したの?」
「えぇと、並行世界に来ちゃったよ。
ウチで保護するよ。以上」
「以上って、説明少な!!
まぁ、いいや、これから色々とコチラで説明するから」
「よろしくぅ~。
望月さん、コイツ幼馴染の“川合瑞希”っていうの。
姉ちゃんの店にも顔を出したりしてるから、よろしくね」
瑞希さんは、呆れた表情を透さんに向けた後、コチラに向き直った。
「望月さんですね、私は川合です。よろしくお願いします。
どうぞお掛け下さい。いきなり“並行世界”なんて言われて驚かれたでしょうが、順番にご案内致しますので大丈夫ですよ」
そこで説明されたのはザックリと言うとこうだ。
別世界=並行世界ということが前提で
✢別世界からコチラの世界の日本に来てしまう人は年間50人程(他の国にもそれなりに来るとか)
✢別世界人保護の為、別世界人保護法が施行されている
✢別世界人保護法では、別世界人を見つけたら保護する、生活の基盤を作る手伝いをすることになっている。
✢具体的には、別世界人戸籍、別世界人特別資格確認書の発行、別世界人特別支給(生活費)、
別世界人預かり者への特別支給、別世界人への心のサポート(訪問)が、別世界人保護法で定められている。
✢この世界から別世界に行ってしまう人は殆どいない
と、いうことだそうだ。
何十年か前は別世界人が来る度に対応しており、その都度対応が異なっていた為問題になったそう。別世界人保護法はそれで出来たとか。
確かに、僕の財布の中のお金やカード類他はこの世界では使えないみたいだし、当然健康保険も無い。
今ある現実的なことは解消出来て、有難いことだ。
別世界人一次預かり者は透さんがなって下さるそうだから、まぁ、よかった。
僕としては、これ以上迷惑をかけるわけにもいかないので、この世界の僕の家族に事情を話し身を寄せるつもりがだった。でもそれは出来ないらしい。
なんでも、過去にそうしたことで問題が発生したそう。“凄惨な事件”としか教えてもらえなかったが。
「望月さん、これは注意事項です。この世界の家族と別世界の家族は同じじゃないということ……忘れないで下さいね。
もし、別世界の貴方の家族とこの世界の家族が同じ感じだったとしても、それは貴方の家族だけで、他の人の家族は違いますから」




