22:想定外の恋
前回更新時間を間違えていたようで済みませんでした。
朝。純喫茶みずのにて姉弟にて内緒話。
「だって、ありえない。もう、どうしよう透!
蒼君のこと好きになっちゃったかも?」
「えぇ?姉ちゃんマジで?」
「あの子、普段はぽやんとしてんのに、何あれ?
意外と強いとか、集中している時の真剣な眼差しとか。ギャップが遺憾!」
「遺憾っていうか、恋に堕ちる要素の一つだよね、ギャップって。で、どうすんの?確か占ってたよね?」
「どうするも何も無いのよ。失恋だって……」
「ご、御愁傷様です。あー、残念会でもする?
俺等2人でさ」
「何が悲しくて弟と2人で飲まにゃならんのさぁ!
……透、勿論アンタが奢ってくれるでしょうね?」
「はい、奢らせて頂きます……」
彩はとびきり苦めに珈琲を淹れて飲んだ。
「はぁ、目が覚めて、私……」
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モフモフパラダイス。
そう、きっとここは天国。
僕のベット周りではカワイイモフモフ達が眠っている。僕の布団の中に入る猫吉、僕の枕元で眠る亜紗、蒼灰は亜紗の毛皮に顔を突っ込んで寝ている。紅黄はベッドボードで眠っていた。
……元の世界に戻りたいけどさ。このコ達も一緒に行けやしないかなぁ?このコ達を残して元の世界に戻ったら心残りで辛くなりそうな気がする。
霊なので特にお世話はあまりないが、それがどこか寂しい。だって生きていないってことでしょう?
もう死ぬことはないけど、いつまで側にいてくれるの?
急に成仏したりしない?
例えば僕が元の世界に戻って、あのコ達がこの世界から出れなかったら……。
例えば成仏したら。
(もう死んでるし)死なないけど永遠の別れがやって来るよね?
……また眠くなってきた……。
……この世界にどんどん知り合いが増えてきて親しくなって。
……そのうちどうしようもなく大事な人が出来たりしたらどうしよう?僕はどうするの?
モフモフ効果は僕を二度寝に誘う。
二度寝はなんて幸せなんだ……ぐぅ……
僕は目覚まし時計がけたたましくなるまで、眠りこけていたのだった。
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今日も慌ただしく過ぎていく。
彩さんは昨日からちょっと様子がオカシイ。
ご注文の珈琲をカップになみなみ注いで、お出ししてみたりとかね。
この時はお客様は常連さんのうえ、冗談も分かる方だったから面白がって下さった。
ウインナーコーヒーを注文をうけて、ウインナーを湯がいていたのもあったなぁ。
幸いこれは湯がいている時に僕が気がついたので出さずに済んだ。
あんな怖いことがあったんだからぼーっとしてしまっても無理もないよ。
あの男達も女性に難癖つけるなんて最低だし。
透が所長なのにさ。
「彩さん、僕が店番しますから奥で休んでいて下さいよ。珈琲のお客様とか店が忙しくなった時は呼びますから」
「そうかい?すまないねぇ~、蒼さんよぅ〜」
よろよろ彩さんは奥の部屋に引っ込んでいった。
19時。
彩さんはなんとか立ち直った宣言をして奥の部屋に待機せず店にいる。大丈夫かしら?
彩さんは、「大丈夫でありますっ!」だって。
本当に?
僕が疑いをもって彩さんを見ると、
「大丈夫でありますってばさ!」
って手をバタバタさせるんですよ。
……まぁ、僕が気をつけて彩さんを見ていればいいかぁ。
瑞希がやって来た。
相変わらずスラっと背が高くて、スタイルがいい、イケメン。
店内の女性が瑞希に注目している。
瑞希はそんな女性達の視線には目もくれず、彩さんに真っ直ぐ向かっていく。
「彩さん。大丈夫でしたか?
俺、聞いたのがさっきで。心配しましたよ」
「瑞希君、心配してくれてありがとうね。
本当に優しいわぁ~」
「もう、本気で心配したんですよ。
……また変なのに絡まれるといけませんし、何処かに出掛ける時は俺がついていきますからね!」
はぁ~、瑞希やるなぁ!
「ありがとう、気持ちだけ頂くね」
「いえ、これは決定事項です。
これから出掛ける時は俺に連絡して下さいね」
「お……おぅ……」
彩さんは飄々としてるから今夜の瑞希くらいグイグイいったほうがいいと思うんだよね。
これは今から瑞希の恋が動いていく感じか?
なんかワクワクすっぞ!
「じゃあ、そういうことで」
そう言いながら瑞希は珈琲を頼んだ。
瑞希はいいヤツだから恋の応援したいんだ。
コッチに来てからコトあるごとに相談に乗ってくれたり、元の世界に戻れなくてどうしたらいいか分からない僕を色々な場所に連れて行ってくれたりしてくれた。
僕は席に座った瑞希のところへそっと近寄る。
「瑞希、やるじゃん」
「蒼……」
瑞希は照れているようで頭をカキカキ。
「応援してるからね」
「ありがとう……あ、そうだ蒼、会わせたい人がいるんだけど今夜空いてる?」




