14:透とペット探偵業務
【望月蒼の今日の予定】
透とペット探偵業務に行く。
喫茶店のバイトは暫くお休み。
お休みしていたバイトさんが戻って来たんだ。
だけど、就職が決まったそうで今月一杯で辞めてしまう。
そうなったら僕はまた喫茶店の方でのバイトをする予定だ。
肩から下げた小さなバッグは猫吉専用。
猫吉はバッグから顔を覗かせているが大人しくしている。
「おりこうさんだね」
と、声を掛けて優しく撫でると、
『ニャ』
とお返事してくれるのだ。可愛い過ぎるだろ?
バッグの中でふみふみしているんだ。
霊は触れないと思っていたけど、僕と猫吉の関係では触れるのだろうとのこと(彩さん談)
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透の運転で世田谷区に向かう。
「蒼、リビング横の和室じゃ寛げなかったろ?
帰ったら部屋準備出来てると思うからそっち使うよにしてね」
「え、部屋準備してくれたの?気を遣わせてしまってゴメン」
「いや、蒼のお陰で掃除しなきゃ!ってなったからありがたかったよ。もう5年もそのままだったしさ。
必要に駆られなきゃやらないもんでね、その必要が出てきてよかったよ」
透も彩さんも優しいなぁ。
有り難く使わせて頂こう。
「ところでさ、透は凄く動物に人気だけど、そういうオーラが出てるの?
……マタタビオーラ的な?」
「マタタビオーラ的……」
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そうこうしているうちに目的地に到着。
今日のご依頼主は山田様。
脱走してるのはハスキーの白銀ちゃん。
昨日の夕方散歩から帰ってきてから後、いなくなってしまったという。
今日の昼まで探したけれどなんの手掛かりもなく……だったそうだ。
ところで、猫さんを探すときは近くで地域の猫さんに声をかけるみたいだったけどワンチャンの場合はどうするの?
透は暫く辺りを彷徨くと、カラスさんを見つけた。
1匹のカラスさんとアイコンタクトをとる。
カラスさんは頷くように首を上に下に振ると、何処かへ行ってしまった。
えっと、もしやアレで探すの頼んだのかい……?
もしそうだとしたら、トンデモナイよ。
通常のペット探偵さんなら、いつもの行動範囲とか好きなものを伺ったり、行動を推理したり等など分析された上で探される筈だ。
先ず、僕の世界ではあり得ない。
……この世界でもペット探偵の方々は透と探し方一緒なのだろうか?
オーラ視えたり、霊視えたり、マタタビオーラを纏っていたり……僕の周囲はそんな人ばかりだよね。
他のペット探偵の方々の特殊能力?が気になる。
僕が考えに耽っている僅かの間に見つけたのだろう、あのカラスさんが戻ってきて、透の頭上でクルッと一回り。
透はカラスさんに向かって頷くと、カラスさんの飛んで行く方へ移動。僕も続く。
ついた先は昔ながらの家。お庭が広い。猫さんとハスキーちゃんが楽しそうに戯れている。
山田様のワンチャン、白銀ちゃんの写真と見比べたが、全く一緒だ。
庭にいらっしゃった家主の方に声を掛けると、ワンチャンは昨日夜、このお宅の猫さんが連れて帰ってきたのだそう。
白銀ちゃんを猫さんが保護してくれたのか。
猫さん優しい……。
……と、いうことは……もう見つけたことになりますね。ものの5分程。
透、恐ろしい子!




