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石の記憶  作者: 弥生 飛鳥
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第1部 第85章

 乗り気ではないが約束なので仕方なく叔父に母親の居所を探してもらった。


「ギル。お母さんがいる所がわかったよ。ただし、会うには条件がある。」


 ルシファの曇った表情からすると、かなり聞きたくないような内容なのだろう。


「君のお母さんの精神状態はかなり悪い。君を保護した時、お母さんは精神疾患ということで更生病院に入院になってる。精神状態は悪化している。」


 母さんは、病院にいるんだ・・・。


「君に会えばおそらくパニックを起こす。」


 予想は付く。悪魔とののしり、殴りにくるだろう。


「今まで何度もロボトミー手術の話が上がっている。」


「ロボトミー?」


「脳の記憶を溜めておく部分の1部を切除して、その人の過去を消す手術だよ。そんなふうに人の人生を他人がいじっていいはずない。他に解決法がない場合だけ施される。お母さんは、何度もその手術の話が出ていて、もし、君と会ってパニックを起こし、続くようなら、この手術が行われる。」


 ルシファが真剣な顔でギルを見た、


 自分の我侭で母さんが脳に手術されるかもしれない。ナチュラルになれるかもしれない賭けは見事に敗北だった。今回もいろんな人を巻き込んで最悪の結果を招くかもしれない。


 ルシファの真剣さが伝わってくる。


 またいろんな人に迷惑をかけることを覚悟の上でルシファはギルの願いを叶えようとしてくれてる。


「ルシファ、ありがとう。また迷惑かけちゃうかもしれない。でも、どうしても、会っておきたいんだ。それに、僕にちょっと考えがあって、おそらく最悪の事態までは行かないと思うよ。」

 


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