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第1部 第72章
機械をいじっていたルシファがため息をついた。
「仕事が入った・・・。」
ライブラリのクリスタルを読んでいたギルは意識を戻した。
「あまり乗り気じゃないけど、この顔じゃどこへも行けないから受けるしかないか。」
独り言のように呟いて部屋を出て行った。
戻ってきたルシファの手には小さな箱があった。
「仕事部屋にこもるから、何かあったら呼んで。」
一人で部屋を出て行こうとするので、慌てて止めた。
「どうして1人で行くの? 僕に読ませて。」
「だって君は病み上がりだよ。今回はいつも通り機械で読むよ。」
「ルシファだって疲れてるじゃない。」
「体はすごい筋肉痛だけど、頭の筋肉は痛くないから平気だよ。」
「駄目。僕が読む。」
ギルは何としても自分がやるといってきかなかった。
「わかったよ。お願いするよ。」
ギルは喜んでこの間のようにルシファにベッドに横になってもらった。
「どうして私が寝るんだい?」
「いいじゃない。このほうが落ち着いて見られるよ。」
ルシファは大人しく横になったまま石を渡した。
体も頭も疲れているのに、なぜかうれしい気持ちで目が冴えた。あれほど憎んだこの力を使うのが楽しくなっている。
ルシファの横になった顔を見るのも好きだったが、今日の腫れあがった顔は見るに耐えなかった。
目を閉じて石に集中した。




