36 クマちゃんコップ
朝8時に自然に目が覚めた、のんびりとした良い気分で背を起こす、隣の布団の蓮華を見ると仰向けの状態でスヤスヤと無防備な顔で眠っていた、俺の心に悪戯したいという欲求が湧き起こる、蓮華の程よい大きな胸を右手の人差し指でツンツン突いて浴衣から出ている綺麗な形の胸を微かに揺らす。
俺は自然に笑顔に成る顔で笑い声を耐えた。
「ぷっふふふふふっ。」
鼻から楽しい息が少し漏れつつも蓮華の胸を揺らし続ける。
「う~ん、朝ですか。」
蓮華が起きたのでサッと素早く右手の人差し指を引いて自然な顔に成るように努力し終えると、爽やかな気分で蓮華の容姿を褒める。
「蓮華おはよう、今日も綺麗だね。」
「お~はよう御座います、えへへへそうでしょう。」
蓮華は澄ました顔で照れると、素直に自分を肯定する。
俺は澄ました表情で机の前の座布団に座ると何を食べるか画面を出して考えた、う~ん暫くパンを食べていないなぁ~~と思うとパンが食べたくなり自動で画面が美味しそうなパンの映像で一杯に成る、
どれにしようかなぁ~~渦を巻いた真ん中にチョコレートが入ったチョココロネが目に付いて楽しい気分で画面のチョココロネに触れる、甘い系の次は辛い系が良いなぁ~~揚げていないカレーパンを選び終えると、白いお皿にパンを2つ置いた。
「パンですかぁ~良いですね私もパンにしよ~♪」
蓮華は空中を見て右手の一指し指を動かし空中で指を左右前後に動かしていた、事情を知らない人が見たらどう見えるんだろうかと、ぼんやり思いながら蓮華が選び終わるのを待つ。
蓮華は桃色の可愛い花柄の付いた、お洒落なお皿を出すと小さいフランスパンの真ん中にソーセージが乗ったパン、ピザパン、サンドイッチの中身が生クリームと苺、バナナ、キュウイフルーツのパンが皿の上に出現していた。
俺はクマちゃんコップを空間庫から出した、空間庫の中は時間停止しているのでクマちゃんコップの主観では仕舞われてから直ぐに出された感じなんだろうなと思うと少し不思議な気分に成る、そうだ蓮華の分もクマちゃんコップにしようと思い立ち、もう1つクマちゃんコップを出す。
俺の使っている茶色のクマちゃんが桃色クマちゃんを見てトテトテ小さな足を動かして近付いたかと思うと、桃色クマちゃんに小さく跳んで抱きついた、2つのクマちゃんコップは机の上を勢いよくゴロゴロ転がって蓮華の前まで転がると蓮華の右手が2つのクマちゃんコップを受け止めた。
「わぁ~~凄く可愛いですね♪」
茶色いクマちゃんコップが先に起き上がり桃色クマちゃんコップを起こしてあげてから頭を下げていたが、桃色クマちゃんは蓮華の方に小さな足を動かしトテトテ可愛く走った、蓮華が手を伸ばすと蓮華の指を桃色クマちゃんの小さな腕がしっかり掴んだ、蓮華は笑顔で桃色クマちゃんコップを自分の顔の前に運んだ。
「わぁ~小さな腕でギュッと私の指を掴む力が可愛過ぎですぅ~♪」
茶色いクマちゃんは微動すらせず突然膝を着いて倒れた、俺はずっと茶色いクマちゃんだと思っていたけど、この様子を見ると茶色いクマ君だったのかなと思った、小学生の男の子が好きな女の子に意地悪するヤツである、そして女の子に嫌われてしまうまでが定番なのだ、でも今のは事故みたいなものだし時間を置けば大丈夫なのになぁ~~と思い茶色のクマ君を慰めるべく手を伸ばす。
持ち上げると身体中の力が抜けてフニャフニャ成っていた、内心そんなにショックだったのかと改めて思い優しく持って静かに俺の前に置く、グテーンと倒れたままだ、とりあえず撫で撫でしてみると小さな腕で俺の指を軽く叩いて拒絶される、痛くないけど茶色のクマ君コップよ、、、飲み物が注げないのだが良いのかね君の存在意義の根本を揺るがしているんだが。
クマ君コップが反抗期とか、ちょっと面白いなぁ~~と思ってしまった、しょうがないな~女の子に振られる気持ちは分かるから、そっとしておこう。クマ君コップには時間が必要なんだと見切りを付けると渋い良い色をした茶色の湯飲みを出して軟水の天然水を注いだ。
「空このコップ下さい、可愛くて素敵です♪」
蓮華の方を見ると桃色クマちゃんが腰をクネクネして可愛いダンスをしていた、解る、そのダンスつい見ちゃうんだよね~。
「良いよ大事にしてね。」
心の中で思う、たぶんクマ君の初恋相手だよなぁ~~モグモグ、コップが恋をする時代かぁ~~全人類趣味人の情熱は凄いよなぁ~~コップに感情があるんだもんなぁ~~高度すぎて矛盾も内包する行動原理が見てて面白いと思うし、未来人の感性と俺の面白いと思う感性はそんなに変わらないみたいだなぁ~~モグモグ。
パンを食べ終わると蓮華も食べ終わって桃色クマちゃんコップの中身を飲み干していた。
「可愛い♪ちゅ♪」
蓮華が桃色クマちゃんコップに軽く口付けすると、桃色クマちゃんは赤らめた頬を小さな腕で押さえ、腰を左右にクネクネ動かして照れていた。
「照れてる姿が可愛いです~♪」
普段は安心する蓮華の落ち着いた声が、今は甘い響きをもって耳に届く、クマ君はどうしてるかなぁ~~と見ると両手両足をバタバタさせて顔を左右に振っていた。
「あっはははははははあはははははははは、ははははははは、はははははははっ。」
俺は心の中で小学生か!!と突っ込みを入れずにはいれなかった俺はどうしたら良いんだ?
「あっははははははは、あははははははあははは、くっ、ぷっくくくくくく、あははははは。」
待つのだ俺、あまりに笑いすぎるとクマ君の心が傷つく、が我慢なのだぁ~~くっ我慢しようとすると余計に我慢できないのだ、可笑しくなって笑った。
「あっははははははあっはあはははははあっはははははは。」
くっ、此処まで来るとクマ君を見る勇気が無い、ぷっく、ぷっくくく、クマ君は。
クマ君は仰向けで両手両足の力が抜けて大の字で顔は横を向いて、力無くうな垂れていた。
「クゥーマァー君!!しっかりするんだ、ぷっぐぐぐ、大丈夫、大丈夫だよ。」
俺は笑いを堪えながら何かを言おうとして何とか捻り出した言葉は大丈夫だった、自分でも何が大丈夫か解らないけど取り合えず、それっぽく聞こえるように励ます意味を力一杯込めて大丈夫と言う。
クマ君はチラリと俺の目を見て、力無く震える小さな右腕を俺の方へ差し出した。
「くっぷ大丈夫だ、ふっふ大丈夫。」
一体何が大丈夫なのだろうか疑問を置いて声を掛け続けた。
ついにクマ君の腕に俺の右手の指が触れるとクマ君の目が光った、俺は何だろうと手を動かさないようにしてクマ君を見ていると、ヨッチヨッチ小さな腕を器用に動かして俺の手の上を登り、手首を登り、腕を登ってくる、
柔らかい腕でプニプニ押しながら登ってくるので肌から感じる感触が、ちょっと気持ち良い、クマ君は俺の右肩まで来ると小さく跳んでから可愛いダンスを踊だしダンスが最高潮に成ると俺のホッペに小さな両腕を伸ばして口付けをしてくれた、茶色のクマちゃんコップは頬を赤くして身体をクネクネして照れていた可愛い。
ん?クマ君コップはクマちゃんコップなのか?俺は解らなくなった。
頭の中を整理する、桃色クマちゃんに振られて落ち込んでいる処で→蓮華と桃色クマちゃんが仲良しなのを見て駄々(だだ)を捏ねて手足をバタバタさせた→その姿を俺が大笑いして茶色いクマちゃんの心に止めを刺した→傷ついたクマちゃんを俺が慰めた→傷心した所に優しくされて嬉しくなった茶色いクマちゃんは俺にお礼のチューをして照れている処。
なるほど茶色のクマちゃんコップは俺の手の平でコロコロ転がされているのだ、簡単過ぎだなと上から目線で思った、いいのかそんなクマちゃん生で。
頭の整理がつくと左手で茶色のクマちゃんコップを手で取って胸の前に持ってくる。
「可愛すぎだなクマちゃん♪」
俺は優しい気持ちに成って、とりあえず両手でクマちゃんのコップの全身を撫で撫でして愛してあげる、小さな腕をパタパタさせて笑顔を浮かべる姿は可愛かった。
「わぁ~~♪空のクマちゃんも可愛いですね~♪」
「うん、そうだねぇ~。」
俺は自然と優しい顔に成った。
俺と蓮華が、ほのぼのしていると自然と両方のクマちゃんコップは仲直りをした、茶色のクマちゃんコップにお茶を入れると桃色のクマちゃんコップが私にも入れてと頭を下げて小さな腕で此処と誇示する、お茶を入れてあげると嬉しそうに跳んで茶色のクマちゃんコップと並んで腕をくっ付け合っていた。
蓮華がお茶を飲み桃色クマちゃんコップを机の上に置くと茶色いクマちゃんコップが自分の頭を傾けて桃色クマちゃんコップの顔に向けて小さな腕を動かした、僕の中には沢山お茶が入ってるんだよぉ~~と得意顔で胸を大きく反らして自慢していた。
それを見た桃色クマちゃんコップは蓮華の手に抱きついて蓮華の指を小さな腕で引くと、減った分のお茶を入れてもらいたいと頭を傾けて小さな腕を振り上げて可愛い仕草で入れて入れてしていた。
その瞬間を見ていた俺は思わず蓮華の顔を見た、蓮華も此方を見て目が合い、そのまま見詰め合う、、、瞬間蓮華の気持ちと繋がって何が言いたいのか解った気がした俺は静かに頷いた、茶色のクマちゃんコップを右手で掴むと一気にお茶を飲み干した、苦い。
蓮華もほぼ同時に桃色クマちゃんコップを口元に運んで一気にお茶を飲み干した、俺と蓮華は再び見詰め合った、通じ合った気持ちが嬉しくて可笑しくなった。
「「あっはははは、思ったことが同じだったね。」ですね。」
「「あっはは。」」
気持ちが通じ合うって嬉しくて楽しい気分だ。
指の感触に引かれて机の上を見ると、茶色いクマちゃんコップが小さな腕で俺の右中指を引いていた、もうお茶を飲むつもりが無いので茶色のクマちゃんコップの頭を優しく撫でて空間庫に入れた、蓮華も桃色クマちゃんコップを笑顔で撫でてから仕舞った。




