15 番外編 自然派 不老不死 僕は小学6年生
森の奥から漂うような新鮮な空気が爽やかな風と成って少年の短い黒い髪を心地良い感触を伴なって揺らしていた。
少年の顔は、ちょっとヤンチャそうな鋭い目付きと骨格の細さから来る繊細そうな印象を見るものに与える綺麗な顔立ちをしていた。
少年の身長は140センチと低く小学6年生の男子の誇りとしては、もう少し高い身長にしたいと本人は切望しているが、少年の背の低い原因と成っている生体代謝年齢の決定権を握っている母親の意見は。
「男の子はね身長が低いほうが凄く可愛いのぉ~~~。」
という母親の趣向を全開に発揮しているからで、家計の万能点数を管理する母には誰も逆らえない道理が在った。
少年の部屋の壁は木目の風合いを出した和室の8畳で、新緑の畳が静かな部屋の中で落ち着いた雰囲気を作り出し、少年の心を安心させていた。
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僕は安心した良い気分で、お気に入りの水色のソファーにだらしなく姿勢を崩した状態で手足を脱力してノビノビと伸ばした気持ちよさを感じながら横に成って、ぼんやりと考え事をしていた。
僕の名前は遥、この名前の意味を考えると自分の胸がポカポカ暖かくなって誇らしくて大好きな名前だ。
遥かな空、遥かな時間、遥かな宇宙、唯の空は地面にも存在していて踏んだり身体の周りにある空気は透明で意識もしない、それが遥かなと付いた空は、とたんに大きくなって空を見上げると透明なはずの空はいつの間にか青く色が付いている、
僕はそんな思考の発見に凄い事に気付いたと喜びを感じていた、遥かな時を考えると今しかない時間のなかに遠い未来や過去の何処までも続く広がりに思いを馳せ、遥かな宇宙への思考では星から見た夜空の星座は2次元のように平らに見えるけど宇宙の果てしない広がりの奥行きを考えると恒星の光を横の距離の線で結べるはずも無く、遥かな大きさの宇宙を想像しても巨大過ぎる宇宙の広さは想像しきれず何故か胸がワクワクした。
つまり遥という名前は大きな広がりっを持った名前で両親は僕に大きな男に成って成功した人生を歩んでほしいと願いを込めて名付けたんじゃないかと簡単に予測できた。
そう考えると誇らしい気分になるけど、自分は将来何をしたいのかは漠然としていて解らないので名前の通りの人生を生きていけるかは未知数だなぁ~~と何となく思った。
「遥~~ご飯だよ~~。」
弓母さんの声が右手の青い金属製に見える腕輪型万能機械から聞こえて来た。
「ほぉーあ~い。」
僕は心地良い気分のままの気の抜けた返事をした。
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食堂に着くと16歳ぐらいに見える可憐な容姿の弓母さんは鼻歌を優しい声音で歌いながら柔らかい木の色の椅子に座って待っていた。
「フフ~フン~フフフ~~♪フフ~フフン~~フフン~~フフン♪」
弓母さんの優しい音色は思いやりの在る優しい子守唄を連想させて聞いていると優しい気持ちに成れる。
「そういえば今日はいつも遊んでいる優君家に遊びに来なかったね~~珍しい~~何か在ったの?」
僕が椅子に座るのを待たず、弓母さんはキラキラした瞳で楽しそうに聞いてきた、僕は苦い気持ちを表情に出さないように気持ちを落ち着けて無言で椅子に座り、何でも無い風を装い話す。
「優は今日会ったら優ちゃんに成っていたんだ。」
「呼び方変えたの?」
弓母さんはニンマリ笑って僕の表情がどう変化するか見守っている、この反応は僕を弄る気の時の顔だ!!僕は冷静な心に成るように気をつけて弓母さんが確信している話の続きをした。
「優は今日から男から女の子に性転換していたんだ。」
「ほうほう、それで遥は不機嫌なのかな~~?ああ~懐かしいわ優君と悠が庭の子供用プールで裸で入っている時に大声で。」
弓母さんはとても楽しそうにニヤニヤ笑いながら今年の夏の出来事を話す、そして突然男っぽい声音に変えると。
「僕達の男の友情は不滅ぅ~~俺達はぁ~~正義の味方ぁぁぁ~~キラン♪」
弓母さんは、とても楽しそうに言い切ると最後の効果音を口で言うのと同時に格好良く正義の味方の決めの動作をズビシッと決めて、得意顔で僕を見つめた。
僕は外から見た僕達がどんな風に見えるか嫌でも理解してしまった、突然恥ずかしい気持ちに襲われて頬が熱くなり思わず顔を下に向けていた。
「どうしたの~~遥ねぇねぇ。」
弓母さん隣の椅子から僕の肩を優しく揺する、その優しさを感じさせる声音がキツイ、僕は今までの弄られ方を思い出し傷が浅いうちに心を静めようと思い、恥ずかしい気持ちを静かに心で受け止めた。
「何でも無いよ、そうなんだ優のヤツ簡単に男の友情を無かった事にしたんだよ~優のヤツは正義の味方を抜けて悪の女の子集団に入っていったんだ。」
僕は顔を上げると優に責任があるんだと自分の思いを正当化して不満を口にした、僕は正義の味方で優は悪の怪人に成ってしまったのだ、まるで僕はピンチに成った正義の味方だアレ格好良いかも。
弓母さんは唇を少し尖らせて、もう終わりなのという物足りない顔をしていたが、僕の言葉を聴いて又笑顔を浮かべた。
「それで優君はどんな女の子に成ったの~~ああ~でもあのお猿さん顔がもう見れないと思うと残念ね~~。」
優の骨格は太く堀が深く鼻下から上唇の間が自然と盛り上がって、まるで本当のお猿さんのような顔をしていて、笑うと本物のお猿さんが笑っているかのような愛嬌が在って凄く素敵だっだのに。
「っゆ、優のヤツの面影はもう全然無いよ、綺麗系と可愛い系の中間の良いとこ取りの顔になったよ。」
僕は少し上擦ってぶっきらぼうに話す、お猿さんの面影が無い優は凄く可愛く成っていて思い出すと胸が少し高鳴った。
「そうぅ~~解るわ~~優ちゃんの気持ち。」
「なっ!母さんは優の味方なの?」
僕は驚いて母さんを見ると、母さんは突然僕を抱きしめた、母さんに抱きしめられた僕は何か言いたい気持ちごと癒されて安心して落ち着いてきた、弓母さんの優しい声が降ってきて耳に心地良い。
「優ちゃんはね、小さな自立の一歩を踏み出したの。」
「どういう事?女の子に成る事と自立は関係ないんじゃないの。」
僕は弓母さんの胸の中で素直な気持ちで聞いた。
「小さな自立はね、まずは小さな親への反抗期からはじまるの、優ちゃんは自分の顔を気に入ってなかったのよ。」
「そうなの?でも笑い顔はお猿さんが笑ったみたいで魅力があったよ?」
「そうね~~見ている側は癒されて良いんだけど本人が思春期に入ると話は変わるの、お猿さんの顔だとみんなの人気者に成れても恋人には成れないの、告白しても良いお友達でいましょうねと遠まわしに断られるのよ。」
「えっ!何んで見てきたようにスラスラと説明できるの?」
僕は胸から顔を上げて弓母さんの得意顔を見た。
「それは優ちゃんの相談に乗ったのは私だからよ~~ついでに顔は遥好みに上手く誘導できたから褒めても良いわよ。」
策士だ、凄腕の策士が居る、というか原因は弓母さんっだったの?僕の気持ちは弓母さんの手の平でコロコロ転がされるボールなの?衝撃が僕の心の身体を走り抜けた。
「だからね明日は遥から優ちゃんに先に話しかけて謝って仲直りするのよ。」
「う、うん、そうする。」
僕は脱力して母さん胸に自分の顔を押し付けた、世の中の理不尽は自分の意思と関係無い処で決まり進んでいくんだなぁ~~、一つだけ理解できた事は弓母さんはズルイなぁ~~という感想だった。
優が女の子に成って一番得をするのは僕だ、優は僕が知らない内に女の子の誰かに告白をして振られた、傷心の優は弓母さん相談をして普通なら格好良い男の顔に成るはずの処を弓母さんが言葉巧みに男から女の子に性転換する事が自然な事だと優を納得させた上で僕好みの可愛い女の子にしてしまったのだ。
考えが纏まると、誰もが幸せで不幸になった者いなかった、優とは長く友達なので性別こそ変わったが性格までは変わって無いはずだ、最後の残るのは自分の気持ちだけだ素直になろう。
「母さん、ありがとうございます僕が責任を持って優ちゃんを口説きます。」
「うんうん、流石は私の息子なだけあるね思いっきり青春しなさい~~。」
弓母さんは得意顔で笑うと夕飯を食べ始めた。
弓母さんは隠れた黒幕のはずなのに正義の味方の司令官のようにふるまい良い話風に纏めようとしているのが見え見えだった、確かに俺の事を思ってくれているのを感じ感謝しているが優の事を考えると複雑だ、だが僕が優を口説いて幸せにすれば結果的に誰も不幸に成らず、みんな幸せに成るのだから細かい事は気にしなくてもいいのかもしれない。
僕は此れが大人に成るって事なのかな~~と思いながら冷めた夕飯を口に運んだ。
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自分の部屋に戻ると水分子機械群の立体的な半円のお布団に身体を預けた、とても柔らかい感触が身体を包んで心地よさに安心して身体の力を抜くと自分の体重の重さが実感できた。
僕はアニメを見る宿題をしようと部屋の一番端の壁に大画面でアニメを映した、画面は万能機械の機能で空間に直接展開されるため画面を展開する場所を選ばない利点が在る。
此のアニメは此の星の主な収入万能点数の仕組みに関わりが在る、その収入原理はアニメの舞台を日本列島事用意してアニメの登場人物は生体自動人形を使い、万能点数を払った人が1年間主人公に成れるという産業だ。
なんでも空間拡張を使って日本列島を凄い桁で管理しているらしく入ってくる万能点数も凄いらしい。
僕の家の万能点数は毎月の月末に銀河の中心に在る中央情報核から1点が自動で送られてくる、この1点で山のような体積で何でも創造できるので上手く使えば数百年単位で生活が可能だが、欲しい新発売が在ると点数を節約するのは無理だ。
僕の家族は自然派の不老不死で次元派のように1人で点数を使えないが生活は満足していて上を見たらきりが無いなと僕は思っている。
此のアニメの難点は365日アニメで1日が24時間有る、まさにどんな日常も映すよという目標で作られて例え主人公やその周りの主要人物が寝ていても、世界地図を見て其処から場所を選ぶとその地点の映像が流れ始めるという隠れ要素満載のアニメだ。
僕は思った此の宿題終わる気がしない、そもそも此の宿題は3年生の時に出された物で今や僕は6年生なのに見る度に新しく同じ場面を見た事が無かった、ちなみに映像を飛ばし過ぎると主人公達の内部強化要素が無かった事にされて弱いまま最終形態の敵と戦い負けてしまう。
僕はアニメを見終わると、主人公達の夜の生活に思いを馳せた、何故か夜に成ると此処から先は年齢認証が必要ですと出てくるのだ、きっと子供が知らない美味しいお菓子を大人だけで食べているのだ子供に知られてしまうと全部食べてしまうから、昔弓母さんに年齢認証を解除してとお願いしたが僕にはまだ早いと言って解除してくれなかった、何が先に在るのか気に成る、明日は優と仲直りだ才気を養う為にもう寝よう。
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朝学校に通う瞬間移動装置に入るために玄関を出た、万能機を使って空中に地図を表示すると僕の家は学校から昨日より5キロ離れていた、此れは空間拡張を使って新しいお隣さんが増えた事を示していた。
地図を拡大して詳細を見ると50平方メートルの家が100軒ほど増えていた。
昨日は見なかった家が立ち並んで自分の家以外は別の町に見える、空間拡張技術のお陰で高い建物が無く日光が遮られないから景色は諦めるしか無いのかな、そんな事を思いながら朝の爽やかな空気の中で玄関横の瞬間移動装置で学校に転移した。
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学校の建物は全て1本の生きた巨木で出来ており、木の中の構造は木目が見えていても削っておらず教室という空洞を幾つも内部に抱えながら巨木は生きていた。
僕は自分の教室に着くと優を視線で探したが見つからず、ソワソワした気持ちで自分の席に着いた、机と椅子は自然の風合いが良い感じで出ていて薄い茶色の木目が美しく、巨木の機嫌が良いときは机から白い花が生えてくる。
今日は犬耳を生やした女の先生がお尻の尻尾をブンブン横に元気良く振りながら朝の挨拶を始めた、犬耳先生は自然派の不老不死で働かなくても生活できるのに教師役をする事に因って月に基本の1点の他に教師役で15点も入るらしい。
「それでは今日のお知らせです、50人の教室がまた1つ増えました、みんなも知らない子が居て困っていたら助けてあげてね、助けることが出来た人は先生素敵だと思うぞぉ~~。」
優が慌てて走って来て遅刻していた、言動は優其の者だが美少女に成っただけだと言うのに周りの男子からは好意的な優しい声が掛けられていた。
僕は思った、何故だ今までなら其処はお猿の一発芸をして教室のみんなを爆笑の渦に引き込んでいたというのに、僕は理解した望むと望まないに関わらず僕達の関係は変わるしかない事を。
休み時間が始まると優は男子にも女子にも人気者に成っていた、僕は近付けずに唯観察するしかなかった、お猿の顔の時の下品な芸を披露しても女子の反応が凄く好意的で愕然とした。
「やだぁ~~優ちゃんたら面白いんだから~~~だけどせっかく女の子に成ったんだから、その芸は封印したほうが良いわよ。」
「そうなの?じゃあそうする。」
笑顔で女性同士話でキャキャウフフッと笑い合っている中で男子達は優の笑顔を引き出そうと馬鹿丸出しの芸を競って披露していた、そうかお笑いの頂点に居た優が引退したので男子の中でみんなの人気者なろうとお笑い戦国時代に突入したのだな。
僕は優が1人に成る瞬間を狙って休み時間のお手洗いに行く時を待ったが何故か女子達は集団でお手洗いに行った、そんな事に成っているとは知らなかった僕は機会を逃した、此れは覚悟を決めなくては成らないかもしれない即ち、みんなに見られながらの優との仲直りだ。
昼食の時間に成り僕は思い足取りで持参した弁当を持つと屋上を目指した、憂鬱な気分を太陽の光を浴びて転換するのだ。
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まるで西洋のお城のような優美な螺旋階段を登ると、木の枝から元気な葉っぱが生い茂った屋上の柵が見えてきた。
素晴らしく良い天気なのに屋上に人が少ないのは気温が暑いせいだろう、僕は暑さを気にせず太陽の光に心地よさを感じながら歩いて眺めが良い屋上の端の床から直接生えた長椅子に座って弁当を包んでいる生地を解く。
屋上から見える高さの在る良い景色を楽しみながら、おかずを箸で突いていると。
「遥、お弁当一緒に食べようよ。」
優のすっかり可愛くなってしまった声を聞き緊張しながら。
「そうだね僕も話したいことが在るんだ一緒に食べよう。」
優は僕の隣に静かに座った。
意識すると顔を見るだけでも努力しなくちゃいけないんだなという新たな事実に気付きながら仲直りしたいという気持ちで乗り越えて優の顔を見た、優は右手の中指で鼻の頭を下から押してブタ鼻を作り全力で変顔をしていた。
「プッあっはははははははは、何だよいきなり、あっははははは、あはははははっ、解ったなんだか知らないけど解ったからその変顔を、あはは、止めてくれ、ははは。」
優は苦しそうに笑う僕を見て得意顔をして頷くと、それからニヤリと笑った。
「遥が珍しく緊張していたからね解したんだよ。」
僕は酸素不足を補おうと深呼吸しながら優の顔を自然と見つめていた、太陽に照らされた黒髪はツヤツヤと輝き、変顔を止めた顔は可愛いと綺麗の中間の良いとこ取りで正真正銘の美少女だ。
力が抜けてしまった僕は自然体で素直な気持ちを吐き出した。
「優ゴメン、優の話も聞かずに走り去ってしまって僕の中の優が消えてしまったように思えて、相談も無く女に成っていたから裏切られた気がして現実を受け入れられなかったんだ。」
優は真面目な顔で静かに僕の話を聞き終えると、美少女の顔でニヤリと笑い。
「そうじゃないかと思っていたんだよ、私こそゴメンね何の相談もせずに女に成ってしまって、私も傷心していてね思ったより余裕が無かったみたいで、もう其処から先は勢いでね気付いたら女性に成っていたよ。」
ああ、うん、知ってる黒幕は僕の弓母さんだ、僕は毎回のように弓母さんに弄られて心が成長しているが優は多分はじめてだから簡単に弓母さんの手の平でコロコロと心を転がされてしまったのだろう、教室の中での優を見る限り優も女性として成長して女の子達と仲良く成ってうまくやっているようだし幸せそうだから、弓母さんのが原因なのは気にしないで話を進めよう。
「それじゃあ~仲直りだね。」
僕は笑顔で右手を差し出した。
「そうだね仲直りだ。」
優も笑顔で可愛くなってしまった白い手で僕の右手を握った。
「それにしても優の手柔らかくなったなぁ~~。」
「ふふふっそうかい、自分では気にならないけどね。」
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仲直りした俺達は仲良く並んでお弁当を平らげて満腹に成った良い気分で話をしていた。
「私はね、女に成ってはじめて解ったことだけど男もブラジャーを着けるべきだと思うんだ。」
僕は女性が胸に何か当てているのは知っていた、でも名称は知らず胸当てだと思っていた。
「ちょっと言っている事が解らないんだけど。」
「今日の午後に水泳が在るだろう男性は胸を隠すべきだと思うんだ。」
僕は優の顔をマジマジと見た、優の顔は真面目で笑わそうとする気配を微塵も感じなかった、優は本気で言っていると感じた僕は満腹で鈍った頭を真面目に働かせた。
もし優が本気で言っていて、しかも犬耳先生を説得出来てしまったら、今日の水泳は男子全員で上下別れた水着を女子のように着るというのか、いやそうじゃないぞ確か学校ごとに水泳の水着は指定されていた、そして指定された水着は男子か女子かの2択だけ、その中で胸を隠せる水着は女子の水着しかないではないかぁ~~~~~!!
僕は男子全員が女子の指定水着を着る姿を想像して戦慄した、もうこれは優を昼休みの間で説得するしかないと理解してしまった。
「優、ちょっと冷静になろうか話せば解り合えるよね?」
「もちろんだとも時間はたっぷりあるし遥を説得してみせるよ。」
僕は満面の笑顔で優は可愛い得意顔で見詰め合った、この戦い引くわけにはいかない男の誇りを守るのだ。
まず手始めに考える事は女子は何故胸を隠すのかという処から考えて、其処から男子に胸を隠す必要性がない事を証明しなければならない。
「女性はさ胸が大きくなるから男子の本能を刺激してしまうから胸を隠すんであって、男の胸は平らだろ、だから必要ないんだよ、此処は太っている男子だけが胸を隠せば良いんじゃないかな?」
スマン太っている男子達よ君達の尊い犠牲は忘れないよおれ僕の為に散ってくれ。
「何か勘違いしていないか遥?女性の胸に大小で貴賎は無いんだよ、子を産み育てる時に母乳を出すとても尊い大事な場所なんだ、それに良いことを教えてあげよう私から見て男子が太っていて大きな胸に成っていたとしても其処に価値は無いと断言する、寧ろ男子は平らな胸の方が興奮するんだ。」
僕は優の女性の感性に大きな衝撃を受けた胸は大きいから隠すんじゃないんだと寧ろ太った男子の大きな胸は隠す事は無価値だと納得してしまった、どうしよう本当に女性の水着を着なければ成らないのか僕は頑張って考えた、良しこうなったら男の太った事に因って大きく成った胸の価値を優に認めさせて平らの胸の男子は胸を隠さなくて良いと説得するぞ。
「ふふふっ優、忘れていないかい此の国には相撲と言う国技が在る事をお相撲さんの胸こそブラジャーをすべきなのだ。」
僕は土俵の上でお相撲さんが金糸と銀糸でで刺繍された豪華な鳳凰のブラジャーを付け対峙する相手のお相撲さんは青糸と銀糸で刺繍された豪華な昇り竜のブラジャーを着けて、ハッケヨーイ、ノコッター↑ノコッターー↑ノコッターーと激しくツッパリしあうお相撲さんの姿を思い浮かべた。
「「あっははははははははは、ははははは、あははははは、はははは。」」
僕と優は顔を見合わせて大きな声で自然と笑ってしまった。
優はお腹を押さえて笑い終えると得意顔で言った。
「そうか遥が其処まで嫌なら此の話は無かった事にするよ、私としても遥の胸は見れたほうがいいしね。」
「ほんとか。」
「そんなに嬉しそうな顔をしないでよ、一応遥のための提案だったんだから。」
「え、どこが?」
「遥はもう少し女心を学ぶと良いよ。」
優は最後にとても素敵な笑顔を浮かべると走って行ってしまった。
僕は優の言葉の意味を考えた、もしかして優は僕の事を好きなのかなぁ~~それは解るのだが、どの程度かが解らなかった、友達の好きなのか恋人に成りたいくらいの好きなのか、空を見上げると空は何処までも広く大きくて僕の思いは空の大きさと比べたら、とても小さいんだなと思った。
● 終わり。




