中堅・・その続き
傍観していたサユリは・・
=͟͟͞͞ 熱くて冷たい波動に晒され=͟͟͞͞ =
「これから、
いかなる勝負が繰り広げられるのか!?」
・・ゾクゾクッと身体を震わせた。
松岡師は 眼光鋭く カードを改めを終えると、
猛禽eyes を向けてくる天田氏へと返却。
それをリレー受領したサユリは、
// 慎重にトランプをシャッフルさせて //
対戦者二名が背を向ける、
(片付けを済ませた)
テーブル上に並べていった。
━「カーン♪」━
サユリ審判は、
スマホゴングを鳴らした。
回れ右 /
/ 着席する両者。
ジャンケンで先行を勝ち取った、
松岡師が先ず一枚目のカードを捲る。
スペードのA を引いた・・
・・次いで ハートのA にて ━ ワンペア・ゲット!
四捲りを連続的中させ、計8枚の蓄札。
サユリの好奇心メーターはぐんぐん上昇していく!
┃占い家は・・
「加齢で衰えた」
という本人談を裏切る、
・・さすがの直観力を示していた┃
五回目となる捲りでスカを引き、ハズした。
天田氏へ攻守交替する!
✣☾<幻視者マジック>は絢爛たる輝きを放った☽✣
麻雀マンガのカリスマ・キャラよろしく、
磁き寄せるがごとく、
次から次へと当たりゲットを連流させ、
あっという間に、
占い家の ペア総数 を上回っていった。
<勝負あり!>
と思われた瞬間・・
・・天田氏はスカを引き、
悔しそうに舌打ちを響かせた!
オフェンスに回った松岡師は首をコキコキ鳴らし♪
目を妖しく光らせ、
カードに手を翳しながら、
ヴォルテージを上げてハンドパワーを駆使、
トランプ信号を感得するように、
細心の注意を払い、カードを捲っていった。
━━ 結果は13ペア/計26枚の〈同数〉にて、ドローゲーム。
引き分け終了した対戦者二名に向かって・・
「リターンマッチは、行いますか?」と、
尋ね・促し・せっつくサユリ審判。
「引き分けは、悔いが残りますよね?
MLBのワールドシリーズを見習い、
サドンデス方式で決着をつけましょうよ!」
挑発してくるジャッジの問いかけに、
最早・・
・・若くはない尊顔に疲れを滲ませ、
椅子へ凭れ掛かった対戦者二名は、
「NO!」— 同時に否定首を振った。
勝負雨降って地固まる!
心眼戦を交えた二人は、
家政婦に運ばせたブランデー入り紅茶を飲みながら、
スイーツショコラ 「パリトロ」 をつまみ、
打ち解けたようすで、会話を弾ませていた。
━ 初めて好敵手に出会えた(であろう)天田氏は、
殊の外、ウレしそうな ご様子。
占い家を「えり奈さん」と親愛呼びしていた。
油脂抜けした顔の〈占い家〉へ、
リスペクトの目を向けるサユリ。
「さすがは ━ 元神童。
幻視者を相手にして、
ドローに持ち込むなんて、途轍もない快挙だワ」
今一度、商売道具の水晶球を見入った松岡師は、
天田氏に目を向け、視線を据えた。
「運命の転換は可能でも、
宿命となると・・厄介なのです。
ハッキリ申し上げましょう!
┃凶星は、
すぐ近くにまで迫り来ています┃
私に、出来る助言は・・少ない!
映画『帝国の逆襲(80)』内にて、
━ マスター・ヨーダ曰く ━
「未来は刻々と移り変わる」云々は、
・・真理なのです。
まず第一に ━ 柔軟性を失なうことなく、突発事態に備えておく事。
いかに、城の防御を厚くしても、
盲点ラインから攻められれば、あっさり陥落してしまう。
第二に ━ 独力だけで、危機回避は不可能ゆえ、
将棋で言う・・┃桂馬の軌跡┃を内包した・・
伏兵を陣営に迎え入れておく事。
・・難しいでしょうけど・・ね。
第三に ━ 守りに全振りせずに、
土壇場の場面では、攻撃に打って出る勇気も、肝要です。
・・以上となります。お達者で・・浬さん!」
━━ 松岡占い家は、
玄関先でお見送りするサユリの耳元へ、
「上辺の出来事に捉われず、物事の芯を見る事!」
と 告げ、タクシーに乗り、天田家を辞していった。
遠ざかっていくタクシー。
お見送りを済ませたサユリは、
印象派のような髪を そよ風に靡かせ、
賢いと自負する頭を悩ませつつ、
「占い家の御宣託は正しいのだろうけど・・
余りに抽象的過ぎて・・掴みどころを見いだせない!」
ボディーガードの職務へ戻るため、
天田邸へと踵を返し、ドアノブを回した。
━ そのときである、
邸宅内を揺るがすほど、
非常ベルの音が、
耳を圧するばかりに、けたたましく、鳴り響いた♪ ━
サユリは歩測ギアをトップにバリ上げ、
一直線に・・書斎へダッシュしていった!




