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〜悠飛視点〜

〜悠飛視点〜


エマバーグマン。フランス生まれの絶世の美女。明るく気さくな性格で、学校一の人気者。そんな彼女と自分が関わる事もあるはずがなく、これからもないと思っていた。なのに…、


「よろしくね、悠飛。」


席替えで彼女の隣になってしまった。

「何でお前が彼女の隣なんだよぉぉぉ」

とクラスメイトの射殺すような視線がこの身を切り裂いている気がする。

 

 彼女は男女関係なく、下の名前で呼ぶ。相手が、こんなスクールカースト最下位のぼっちのコミュ障隂キャのオタクであろうと。そんな彼女を密かに拝んだり(?)、狙っている輩も多くいるのも頷ける。


「浜田〜あんたエマの隣になったこと喜びなさいよね。あと、次の席替えまで死ぬ覚悟でいた方がいいわよ。」


彼女の友人の相田雫。俺の机にどっかと座り、短いスカートから伸びる白い足を惜しげもなく見せつけるように足を組む。


「…余計なお世話だ。」


休み時間。彼女の周りにはいつも、沢山の人が集まる。他のクラスからわざわざやってくる人もいる。

俺に言わせれば、そんな人気者でいつもチヤホヤされるやつは、まるで自分が女王か王だと思い込み、そう振る舞う馬鹿な奴らばかりだ。

 だから、そんな彼女もきっと女王気取りなのだろう、今まではそう思っていた。だが、そうではない事はすぐに分かった。

 誰にでも分け隔てなく接する。困っている人がいればすぐに助けに行く。どんな時も笑顔が絶えない。こんなぼっちオタクにも優しく、よく話しかける。


こんな、こんなにきらきらした世界に住み、全てをかね備えた人間もいるんだと俺は初めて知った。

俺とは正反対の世界にいて、いつもきらきらしている君に、こんな俺みたいなやつが、…恋、だなんてただ笑われるだけだろう。誰にも知られる必要はないし、彼女に告白? そんなことはしなくていい。ただ君を遠巻きに見れるだけでいい。 そう思っていたのに。

 いざ、君に好きな人がいると、そして誰の目から見てもそいつと両思いだと、知った時。心がえぐられたような感覚がして、頭が真っ白になって、息もできなくなって。


世界が冷たくて、意地悪で、暗くて、歪んで、つまらないものに見えた。


自分には手の届かない存在だと、そんなことは始めから知っているつもりだった。


知っているはず、だったのに、

こんなに、こんなに苦しいだなんて。


この恋に、答えはあるんだろうか。

答えなんて、俺に見つけられるんだろうか。


心の中で自問しながら、

今日も俺は、答えを、あがきながら必死に探す。














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