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第1話 光の先

「うっ…ここは…?」


 目を覚ました隆介は、頭を抑えながらも何とか立ち上がり、周りを見渡す。


「何もないな…」


 隆介は、真っ白な空間に1人ポツンと立っていた。一体ここはどこなんだ?キョロキョロと周りを見渡しても意味がないと思い、ひとまず歩いてみる事にする。

 あの野郎に蹴られた痛みもないし、歩いても歩いても真っ白な景色が続くだけ。ここどうなってんだ?

 ひたすら歩き続けても疲れが一切でない事に、不思議に思いながも歩き続けていると、突然目の前が光だし、光の中から物凄い綺麗な女性が現れた。

 地球では絶対にあり得ない虹色に輝いた長い髪、瞳がキラキラと光っていた。身長は隆介より高く、スレンダーな体、物凄い整った顔、大事な所以外は見えてしまうほど薄く真っ白な服。そこからこぼれる胸。一言で言うと超絶美女。その女性は、隆介の前で手を組み、祈りのポーズをしていた。


「あ、貴方は一体?」


 すると女性は隆介に微笑み、突然頭の上に手を乗せた。


「隆介様、ここまでよく頑張りました。私からの祝福をお受け取り下さい」


 それだけ言うと、女性はまた光だして目の前から消えてしまった。


「な、何だったんだ一体…ヤバイ…また意識が…」


 意識が遠のいていき、そのまま床に倒れ込んでしまった…。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おい!ふざけんな爺!ここは何処なんだよ!」「俺たちを元の所に帰せ!」「俺達の夢が壊れちまったじゃねーか!」「あ、でもその隣にいる女の子可愛いね〜。あー!欲しい!」「確かに確かに、学校にいる女子達よりも美少女ではありませんか」「グフフ、お詫びにその女僕にくれよ!」

「う、う〜ん…うるさいな〜…。何の騒ぎだよ。うん?」


 男子達の大声が聞こえ目を覚ました隆介は、頭に何か柔らかいものが当たっていた為、何だと思っていると…。


「隆介目を覚ましたのね。本当に良かったわ」

「むむむ!ジャンケンに負けて膝枕できなかったのは悔しいけど隆介が目を覚まして良かったよ!」

「僕もしたかったな…」

「ふふ。美菜は分かりやすいのよ。春香君は男子何だからしてたらおかしいでしょ?」

「えー!」

「そ、そうだね!」


 柔らかい感触の正体は、鈴菜が膝枕をしてくれていたからか。鈴菜の顔を見ようと横の状態から上に顔を向けると、いいぐらいに膨らんだ胸と、そこから覗く綺麗な顔をした鈴菜が心配そうに、隆介の顔を見ていた。その隣から覗くように可愛い顔をした美菜と春香が見ていた。このままも恥ずかしいし、起き上がるか。


「美菜、鈴菜、春香、心配かけたな。それに3人とも無事で良かった。ありがとう。でも虹色の髪と瞳の女性が現れた時はビックリしたよ。3人もあっただろ?」

「本当よ。隆介全然目を覚まさないんだもん。本当に…本当に心配したわ…その女性は誰なのかしら?」

「そうだよ!皆んなは起きてるのに隆介だけは一向に目を覚まさないから心配したんだよ!その女性だれ!」

「もう…僕も心配しちゃたよ。ごめんね隆介君。僕はその女性の人とは会ってないかな?」

「あはは…でも3人とも無事で良かったよ。えっ…あ〜うん何でもないよ。俺の気のせい。うん?皆んな?」


 なんか一瞬美菜と鈴菜の後ろに黒いオーラーが見えたような気が…。いや気のせいか。でも3人とも知らない?なら俺が見た女性は、何だったんだ?

 起き上がった隆介は、周りを見渡すと女子達と男子達が真正面を見ていた。一部俺の方を見て睨んでいたが無視。左右に石の柱が6本、床は長く赤色の絨毯が目の前の玉座と思われる所まで続いていた。その玉座には、白髪で髭を生やしているごつい顔をしたおじさんが目を閉じながら座っている。その周りに兵士16人と、豪華な鎧を着た騎士、金の刺繍が入った白いローブの男が、隆介から見て玉座の右に立っていた。豪華な赤い衣装を纏い、頭には宝石が沢山付いた王冠を被っていかにも王という感じの人が椅子に右肘をついて偉そうに座っている。

 左には腰まで伸びた金髪、綺麗な青い色の瞳、日本では考えれない程の整った目鼻、薄く化粧された頬、ぷくっとした桜色の唇に、ゆったりとした表情、スラッとしている体型に、青色のドレスを着た少女が何故か俺達の方をじっと見てきていた。というより俺をじっと見てきている。えっ何?

 そんな事を思っていると、玉座に座っていたおじさんが目をカァ!と見開き、周りを見渡すように見ていた。そして立ち上がり、次の瞬間…。


「よくぞ来てくれた勇者達よ!お主達と出会えて心から嬉しく思うぞ!」

「ふざけんな!ここはどこだって言ってるんだよ!」「勇者だと?ふざけた事を言ってんじゃねー!」「早く帰せ!」「な〜にが勇者だ!」「勇者…あーいい!その響き最高です!」「それが本当なら僕はきっとチート持ち…グフフグフフ」


 おい最後の2人あの時にいたオタク野郎か!なんか聞いた事あんなと思ってたよ。来てたんだな。いやあいつもいるしそうだろうけど。

 先頭にいたのは、慌てずに冷静になっている豪華だった。豪華は、おじさんの方に顔を向けていた。と言うより隣にいる少女の事をガン見していた。

 あいつまじ「ドゴーン!!」でヤバいな!?

 男子達がギャーギャー言っていると、外から爆発音がした為、皆んなビックリして沈黙になる。


「な、何が起きたんだ!?」

「隆介…」

「……」

「隆介君…」


 2人は、隆介の両サイドにくっつくようにしていた。春香はじっとその場で固まっている。


「勇者達よ!落ち着くんだ!今から説明をする!外の事は気にしないでほしい。ではまずは、私の名前は「クレア・エルスト・ウルド」だ!さてここが何処だったな。この世界はランクと魔法が全ての世界!この世界の魔法は全てイメージで発動できる!ただし習得してない属性魔法は、発動できないがな!剣はオマケに過ぎない世界でもある!そしてここは現最高ランクAの国、「ウルド王国」と言う!このランクというのは後ほど説明しよう。さて、次はお主達が呼ばれた理由だが復活しようとしている魔王を倒してほしい!帰還方法は、魔王を倒したら戻れるだろう」

「おい!聞いたか!魔法があるんだってよ!」「まじかよ!それが本当なら俺が真の勇者だな!」「剣と魔法…最高じゃねーか!大丈夫だぜおっさん!帰還はまた後だ!」「あー!いい!実に素晴らしい!私に相応しい称号です!」「グヘヘへ、ステータスオープンしましょう…あれ?でない?」


 まさかここは異世界っていうやつか!剣と魔法があると言ってるし!いやでもまさかね…。それが本当なら()()()()()()()()()…な〜んて…えっ?


=====================================


名:天草隆介 年齢15歳

性別:男 

種族:人間

ランク:E

体力:E

魔力:E

腕力:E

敏捷:E

防御:E

魔防:E

運: E

魔法:なし

ユニーク魔法:〈鑑定SSS〉〈偽造SSS〉〈多言語理解_〉

〇☆◇#€*□:〈ランク操作E〉〈無限収納_〉〈神眼_〉

称号:〈転移者〉〈SSS習得者〉〈ランク操作する者〉〈創造神の寵愛〉

加護:〈創造神の加護〉


=====================================


「でちゃったよ」ボソッ


 ステータスが出た事に驚いたが、まずは落ち着く事にした。

 えっと…まずは何で俺がステータスを開けたのか疑問に思う。最後の奴が開けようと必死にステータスオープンて叫んでるのに、開かないとか言ってるし。もしやこれか?一応調べるか。


【魔法】


なし。


【ユニーク魔法】


〈鑑定SSS〉

 自身と相手のステータスを見ることができる。ランクによって見れないものもある。


 なるほどなるほど、これがあるからか。このよく分からん暗号のやつもあるけど一応他のやつも見てみるか。


〈偽造SSS〉

ステータスを偽造する事ができる。ランクによって破られることもある。


〈多言語理解_〉

あらゆる言語の読み書きができる。


【〇☆◇#€*□】


〈ランク操作E〉

自身と相手のランクを1つ上げるたり下げたりすることが可能。ただし1日の使用上限が決まっている。UP残り2/2・ DOWN残り2/2 ランクを上げると使用上限がUPする。


〈無限収納_〉

全ての物を制限無しで仕舞うことが可能。中は時間が止まっている為、鮮度が落ちる事はない。自動解体も可。ただし生きた生物は、入らない。残り容量∞


〈神眼_〉  

自動的に見たもの全て習得可能とする。ただし一日の習得上限が決まっている。習得した魔法、ランクがあるスキルは、Eからとなる。習得時、はい、いいえ、保留と表示させる。残り2/2 保留0/∞


【称号】


〈転移者〉

別世界から召喚されし者。


〈SSS習得者〉

SSSを習得する者。


〈ランク操作する者〉

全てのランクを操る者。


〈創造神の寵愛〉

上からずっと貴方様を見ていました。毎日苦しい日々を過ごしながらも頑張った貴方に祝福を送らせていただきます。私が作った世界で幸せに過ごしてください。それとランクごとに特典を差し上げます。


 これはヤバいな…。何がヤバいって?何もかもだよ。まず暗号みたいなやつ。バグってね?次にSSS。これもうチートじゃん…多分。ランク操作と神眼が一番ヤバいかもしれん。でもやっぱり気になるのは〈創造神の寵愛〉とかいうやつ。ランクごとに特典が付いてくるとかまだあるのか…。


【加護】


〈創造神の加護〉

ランク操作する力を手に入れることができる。何もかも自分の思い通り。自身と相手のランクを変えることが可能。ただし制限が付いてくる。


「……」


 はぁ〜SSSとかやりすぎじゃね?でも…神様ありがとうございます!ランク操作とかは、自分のランク1日2回上げていけば楽に強くなれんじゃん!逆に相手のランクを2つ下げて弱くしたりできるとなると超便利!神眼は見たもの全てって書いてあるから、相手のステータスとか見れば習得できるじゃん!ヤバいこれ!楽しくなってきた!後はこれをどう『隆介!いきなりボートしてどうしたの!』『そんな所を見てどうしたのかしら?』『隆介君?何もない所を見てどうしたの?』使っていこうか。


「あ、ああごめん!ボートしてたよ。何でもないから大丈夫だよ」

「もう!話終わっちゃうよ!」

「ま、でも私達が後で説明してあげるわ。隆介の為に」

「そうだね」

「あはは…ありがとな」


 へぇ〜今開けてた自分のステータスは皆んなに見えないのか。ならプライバシーの侵害はないな。それにこれを見せたら流石にまずいから〈偽造SSS〉で変更しておくか。


「という訳だ!では次にお主達のステータス、ランクを見せて欲しい!自分達のランクがどれくらいか気になるだろう!と、その前にこの水晶に映し出される私のランクを見せよう!」


 目の前に置かれている綺麗な水晶に王は、何かをし始めると、ぼんやりとステータスが表示される。


=====================================


名:クレア・エルスト・ウルド 年齢〇〇歳

性別:男

種族:人間

ランク:A

体力:B+

魔力:B

腕力:A

敏捷:C+   

防御:A

魔防:B

運: C+

魔法:〈火魔法C〉〈雷魔法C〉〈闇魔法B〉

ユニーク魔法:〈偽造C+〉〈鑑定B〉〈危機探知B+〉〈探知妨害B〉〈王の威圧_〉

称号:〈王の証〉〈国を管理する者〉〈現国最高ランクの国〉

加護:なし


=====================================


「一部は偽造しているがほとんどは、私のステータスだ!では次に勇者諸君のランクを見たい!ここに水晶がある!この水晶に自身のステータスを見たいと念じれば開くだろう。では!ここに並んでくれ!」


 兵士達の誘導により、皆は水晶の前に、一列で並んでいく。


〈火魔法を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉


〈雷魔法を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉


〈闇魔法を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉


〈危機探知を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉


〈探知妨害を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉


〈王の威圧を確認しました。習得しますか?はい・いいえ・保留〉



 何かさっきから頭に情報がすんげー流れてきてるんだけど。てかこの女の人の声誰?


「隆介どうしたの?」

「また何か考えているわね」

「余り考えすぎもダメ、だよ?」

「あ、いや、何でもないよ。ただ話を聞いてなかったから後悔をしてただけだよ」

「ちゃんと今度からは聞いてね!しょうがないからまた後で説明してあげる!」

「そうね。また後でね」

「後でね!」

「ありがとな」


 3人に感謝だよ。よし、これはまた後でだな。全部保留で!


 〈承知しました。保留に移動します〉6/∞

後書き

次回まさかの展開に!?ランクが低い主人公はこの後どうなってしまうのか!


次回の更新日不明…ですが!今後とも見てくださると嬉しいです!では!(^^)/


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