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■ 第67話 「ギリシャ側巡回」

ギリシャ世界。


沿岸部。


最近、巡回任務が増えていた。


理由は単純。


“小さい変化”を見るため。


神兵達が海岸を歩く。


以前のような大規模戦闘装備ではない。


軽装。


記録板。


石板。


最近はそちらの方が重要だった。


神兵の一人が空を見る。


「今日、空静かですね」


隊長が頷く。


「三日前よりマシだ」


最近は、“侵食濃度”の感覚が共有され始めていた。


重い日。


軽い日。


地域差。


全部、記録対象。


その時。


砂浜へ小さな跡が見つかる。


全員が止まる。


沈黙。


黒い足跡。


人型。


だが。


途中で消えている。


隊長がしゃがむ。


「……上陸確認か」


神兵が記録板へ書く。


『人型痕跡』


『滞在短時間』


最近、こういう“小さい侵入”が増えていた。


長居しない。


接触しない。


ただ。


確認するように現れる。


神兵の一人が小声で言う。


「偵察ですかね」


隊長は海を見る。


黒い。


静か。


「多分な」


以前の侵食とは違う。


最近は、“調べている”空気が強い。


巡回隊は足跡を記録する。


消すわけではない。


まず残す。


最近はそれが優先だった。


――観測記録


観測層:第3層

対象:ギリシャ沿岸部


状態:局地巡回段階


更新:

小規模上陸痕跡を確認


変化:

侵食側偵察傾向 増加


評価:

沿岸監視機能 安定中


補足:

侵食個体は短時間接触を優先している可能性あり


追加記録:

痕跡型侵食事例を確認


結論:

ギリシャ側巡回観測 継続中


(次話へ)


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