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第216話「橋の下の石、再び」
久世は翌朝また川へ行った。
昨日数えた石が四十七個だったことを、もう一度確かめたかった。橋の下に降りた。石は増えていた。数えた。六十二個。一晩で十五個増えている。
積み方が丁寧だった。崩れないように、重さのバランスを考えて積んである。ただの悪戯ではない。写真を撮った。何枚も。
資料室に戻って、窓際の女性にスマートフォンを見せた。彼女は写真を見てから言った。「積石って、もともと何かの目印だよね。道標とか、境界とか。」
境界。久世はその言葉をノートに書いた。何かの境界が、ここにある。あるいは、ここに作られようとしている。
観測層:第4層 記録単位:境界形成観測
備考:現実世界における積石の自発的増加を確認。形成主体不明。
記録主体:Archive 状態:稼働中




