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第148話 第三の赤線

ギリシャ世界。


資料室。


夜。


静かだった。


だが。


重い。


アテナが報告を見る。


『地名保持困難 拡大』


『海中影 二十秒』


『写本空白化 発生』


沈黙。


神兵達も黙る。


今まで。


失われるのは記憶だった。


今。


違う。


記録。


それ自体。


若い神兵が呟く。


「残せなくなる」


誰も否定できない。


アテナが赤線を引く。


三本目。


神兵が新しい分類を作る。


『記憶侵食』


『記録侵食』


分けるため。


戦うため。


窓。


黒い揺れ。


今日は。


三分。


観測。


長い。


近い。


だが。


接触なし。


外。


誰かが地名を忘れ。


誰かが海を見張り。


誰かが空白を見つける。


世界はまだ残っている。


だから。


急ぐ。


失われる前に。


(次話へ)


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