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第106話 港の記録

北欧世界。


港。


昼。


風。


波。


補給船がゆっくり入る。


神兵達が荷を降ろしていた。


干し魚。


木材。


記録紙。


最近。


紙が増えている。


戦より先に。


報告。


確認。


観測。


若い神兵が苦笑する。


「最近、港より書類の方が重い」


老人の漁師が笑う。


「生きとるならええ」


短い言葉。


その時。


沖。


波が少し歪む。


輪。


一つ。


二つ。


すぐ消える。


誰も叫ばない。


神兵が静かに書く。


『海面反応 小』


『継続二十秒』


『接近なし』


老人が空を見る。


高い場所。


黒い鳥。


以前より少し低い。


だが。


降りてこない。


子供達は網を運ぶ。


港は動く。


怖さはある。


それでも。


生活は止まらない。


だから。


見張る。


今日も。


静かに。


(次話へ)


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