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第105話 同じ夢

現実世界。


朝。


小学校。


雨上がり。


教室には少し湿った空気が残っていた。


教師が出席簿を見る。


窓の外。


曇り空。


その時。


男の子が小さく手を挙げる。


「先生」


少し迷う。


「また、同じ夢みた」


静かになる。


隣の席の子が言う。


「ぼくも」


別の席。


「黒い鳥」


「空を見てた」


誰かが呟く。


「海もあった」


教師の手が止まる。


最近。


少し増えていた。


夢。


眠れない子。


朝にぼんやりする子。


保健室の記録も増えている。


教師は静かに言う。


「怖かった?」


男の子が少し考える。


「怖いっていうか」


窓を見る。


「見られてる感じ」


沈黙。


外。


鳥の影が少し横切った。


誰も騒がない。


ただ。


教師は小さく記録する。


『共通夢』


『鳥型』


『観測感覚あり』


子供達は今日も授業を受ける。


世界は動いていた。


静かに。


少しずつ。


(次話へ)


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