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バイト仲間

 そう意気込んだものの、友達づくりは思ったより難しかった。


 学生なら、学校へ行けば自然と友達も出来ただろうけど。大人になってから気の置けない友人を作るって難しいんだな。

 パン屋の店員として仲良くなるお客さんはいても、あくまでも店員と客の関係だ。


 バイト先と家の往復では出会いもない。他の場所へ足を伸ばして、そこで出会う人たちと楽しくお喋りはできても、何でも話せる友人とまではならなかった。

 表面的に愛想を振る舞うことを心得ている大人だからこそ、そこから先に踏みこむことに抵抗があるのだ。

 それに多くの人にはすでに長年の友人や親友がいて、安定している。いい年齢をして、新たな友達づくりに奮起している女など私くらいなのだろう。


 そう諦めた頃、バイト先の『ローズペタルベーカリー』略してロズペタに新しいアルバイトの女の子が入って来た。

 私より二つ年下で、本職は絵描きだが収入がないためアルバイトをしているそうだ。前のバイト先の雑貨屋が店主の都合で店を畳んだため、ロズペタのバイトに応募してきたのだ。

 癖のある赤毛を一つの太い三つ編みにして、猫のような瞳が魅力的なハンナは、明るくて元気で人当たりが良く、初対面から話しやすかった。

 交代で接客もこなすが、パンを焼くほうが好きだからと、アデルさんを手伝っていることのほうが多い。


 初めはただのバイト仲間だったが、仕事上がりに一緒にご飯を食べに行ったり、夜の街へ出て遊んだり、ハンナの家のバルコニーで星見会をしたりして、気づけば気の置けない友達になっていた。


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