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再プロポーズ


「どうして何もないんだ。そんなはずはない」


 二週間が過ぎ、あまりの平穏さにダグラスが異を唱えた。楽園に戻ってからも異変に気づけるよう、あの別荘の管理人と連絡を取り合っていた。

 私に接触を試みる者が必ずや現れると踏んでいたダグラスは、異常なしの報告を受けてうなだれた。


 納得できない様子のダグラスとは対照的に、私は晴れやかに言った。


「これでハッキリしたわね。私の魅了は本当に完全に無くなったのよ。証明できたわね」


「いやまだ分からないぞ。まだ二週間だ」


「じゃあいつになったら確定するの? 一カ月、二ヶ月? まさか半年先とか言わないわよね」


「だっておかしいだろ。君は何も変わっていないし、こんなにも可愛いんだぞ。好きにならないわけがない。一カ月やそこらで、もう大丈夫だなんて誰が判断できる?」


 ダグラスの心配性は健在だった。逆にどうしてダグラスは変わらないのだろう。相変わらず、恥ずかしげもなく私のことを可愛いと言いまくる。


「もう大丈夫だって私は思ったわ。ダグラスだってもう大丈夫だと思うから、私に毎日会いに来てるんでしょう?」


 そこが矛盾していた。


「私の魅了を警戒して、決して会いに来なかったくせに」


「……そうだな。君の魅了が無くなったのなら、もう会うのを我慢しなくて良いと思ったのは事実だ。魅了が効きすぎて君を害する心配がないのなら、毎日会いたい。今まで我慢した分も。君に会うと嬉しくて愛しくて、またすぐに会いたくなる。この気持ちが魅了のせいでないなら、何だと思う?」


 切実な顔をして、ダグラスが片手を差し出した。慎重にそっと私の頬に触れた。胸が痛い。この気持ちが何なのか、私は名付けたくない。


「……魅了の後遺症じゃないかしら。前にも言ったように。時間が経てば治ると思うわ」


「時間が経っても治らなかったら……この気持ちが継続していたなら、もう一度結婚してくれないか?」


「え?」


 目をみはった。

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