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神代呪封録・第五章 試練 第二節 共生 第十三話 背中

神代呪封録・第五章 試練 第二節 共生 第十三話 背中


神代蒼也は、来月、剣道の日本一を争う大会がある。


その大会に、父と一緒に参加する。


今日は、そのための練習に行っていた。


「ただいまー」蒼也は言った


「おかえり」母のレイカは答えた。


「お父さんは?」蒼也は尋ねた。


「お風呂に入ってる」レイカは答えた。


蒼也は、風呂場に向かった。


「お父さん、入るよ」


「えっ!?分かった、今出るよ」


「いや、出ないで!背中を流しにきたよ」


「えっ!?どうしていきなり?


何か、お願いことか?」


「そんなんじゃないよ。


自分が追いかけている背中をもう一度確認したくてね。背中を流しにきた。


来月は、必ず、絶対にお父さんに勝つよ!


ただ、それだけだよ。はい、背中向けて。」


「あぁ...ありがとう。じゃ頼もうかな。


蒼真は、蒼也に背中を向けた。


自分より大きな背中だった。


そして、妖達と戦った傷痕が、たくさんあった。


政治家になった父親の背中は、とても大きかった。


「今日、さやかから聞いたよ。お父さん、頑張ってるって!


「ははは...照れるな」


「お父さんは、自分で課題を見つけ、自分の力で、解決している。って言ってた。」


「まぁ...そうだな...誰も、教えてくれないからな。」


「そこなんだよ、僕に足りないのは」


「ん?」


「僕は、親が用意してくれたレールの上に乗って、ただ、進んでいる。今まで、ずっと、そうだった。


これからの人生は、もっと自分で考え、生きたいと思う。分からなくなったら、相談するから、宜しくね!」


「あぁ..分かったよ」


「お父さんは、今、困っていることはないの?


「あるよ、沢山ある。でもそれが、解決した時は、とても嬉しいんだ。蒼也も、そうなって欲しい。」


「うん、分かった」


「背中、お湯で流すよ」


「あぁ、ありがとう。良い風呂だったよ」


「また、今度も、流させてね!


蒼真は、嬉しくて泣き出すのを我慢していた。




第十三話 了





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