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神代封呪録・第五章 試練 第二節 共生 第六話 家族3

神代封呪録・第五章 試練 第二節 共生 第六話 家族3


神代蒼真の朝はいつも早い。


今日は、五時に目が覚めた。


台所に向かうと、妻のレイカが待っていた。


「あなた、おはよう。」


「あぁ、おはよう。」


「もう、ご飯食べる?」


「うん、お願いします」


レイカは手慣れた手つきで、料理を作り始めた。


「お仕事は慣れましたか?神代大臣?」レイカは笑いながら、聞いた。


「あぁ...だいぶ、大臣との自覚が増してきたよ。」


「頑張ってね。私はいつも、貴方の味方よ。


すると、息子の蒼也も起きてきた。


「おはよう、お父さん、お母さん。」


「二人とも早いね、五時だよ。」


「学校の方はどうだ?」蒼真は聞いた。


「来月から、剣道の選手権がある。


去年、中学生の部門で優勝したから、今年も、優勝を狙う。


お父さんは、出ないの?


僕は、一般の部門にも出るよ。


決勝戦で、親子対決なんて出来たら素敵だね!」蒼也は言った。


「分かった、お父さんも出るよ!約束する!」蒼真は言った。


「お母さん、当日は、お父さんの分もお弁当作ってくれる?」蒼也は言った。


「分かったわ、二人分作るわ。


「僕は、今日から朝練なんだ。そろそろ行くね!」


「あぁ、お互い、頑張ろうな!」蒼真は言った。


「さて、そろそろ着替えるか。


蒼真は、アイロンがけされたワイシャツとスーツに着替え、カバンを持った。


玄関に向かい、靴を履くとレイカがやってきた。


レイカ定例のネクタイチェックである。


「うん、大丈夫!頑張ってきてね!」


「あぁ、ありがとう。行ってきます!


蒼真は、玄関を出ると、黒いメルセデスベンツが待っていた。


車の横には、秘書の池田と運転手兼警護の三輪が立っていた。


「神代大臣、おはようございます」二人は言った。


「あぁ、おはよう。今日も、宜しくお願いします。


「はい」二人は答えた。


蒼真、池田に、今日の予定を聞いた。


池田は、きちんと整理された資料を渡した。


「今日の午前は内閣総理大臣と打ち合わせがあります。また、午後は、赤鬼家の対応が入っています。」


「ありがとう。」


「三輪さん、予定通りの運転をお願いします。」


「はい、このまま、首相官邸に向かいます。」


「あと、池田さん、例の物、用意出来てる?」


はい。二つ、ご用意しております。


「問題ありません。」


「あぁ、ありがとう。」


車は首相官邸に着き、蒼真は、総理大臣の執務室に向かった。


ノックし、応答があったので、入室した。


「失礼します」


「あぁ、良くきてくれた、いろいろ、話を聞かせてくれ。」総理大臣はソファを指し、座るよう指示した。


総理大臣から言った。


「今日の日経新聞を見て驚いたよ、内閣支持率が、90パーセントを超えたではないか!?君が、大臣になってから、どんどん、支持率が上昇している。


それに、この前のテレビも見たよ!視聴率が、82パーセント!過去の歴代記録を塗り替えたそうではないか。凄いじゃないか!?国民にアピール出来ている!」


「ありがとうございます。引き続き、頑張りたいと思います。」


「うむ、私に出来ることがあれば何でも言ってくれ!」総理大臣は言った。


「もったいなきお言葉、嬉しいです。」蒼真は、そう言い、首相官邸をあとにした。


「三輪さん、次は、赤鬼家に向かって下さい」


「はい、承知しました。


赤鬼の家に向かうと、赤鬼君と影法師君が、外で遊んでいた。「何して遊んでるの?」蒼真は、尋ねた。


学校の先生が空気が入ってない、不要なバレーボールをくれたんだ。今、そのバレーボールを使って、赤鬼君と、サッカーのリフティングをしてました。」影法師の子供は言った。


「それは、丁度良かった。私からの入学祝いだよ。池田さん、お願いします。」


「はい、二人に、神代大臣からのプレゼントです、サッカーボールです。車のいないところで、気を付けて遊んで下さいね。」


「わぁー!新品だ!嬉しい!神代大臣、ありがとう!」


影法師君と赤鬼君は、同じ教室だったよね?」


「うん、同じ教室!!先生から聞いた」


「赤鬼君は来週から通学だよね!」


「うん、楽しみ!


「影法師君、赤鬼君に、いろいろ、教えてあげてね!」蒼真は言った。


「はい!」


外のはしゃぎ声を聞き、赤鬼の夫婦と影法師の夫婦が出てきた。


「おはようございます」蒼真は言った。


「神代大臣、おはようございます。」


「今日は、赤鬼さん家のお給与が振り込まれる銀行口座を作りに行きましょう!」蒼真は言った」


「はい、宜しくお願いします。」赤鬼の夫婦は言った。


「影法師さんの口座には、振り込まれていましたか?


「はい、25万円振り込まれていました。


何故、働いていないのに、25万円も振りこまれているのですか?怖くて、使ってません。」


「ごめんなさい、私の説明不足です。東京都からの支援金です。25万円使って下さい。


「25万円...いままで、そんな大金貰ったことないので、正直、何につかったら良いのか分かりません。


「神代大臣、銀行のカードは、クレジットカードとしても使って良いのですか?」影法師の妻は尋ねた。」


「勿論、構いませんよ、Amazonや楽天や価格ドットコムで日用品を揃えるといいと思います。


わぁー!嬉しい!」影法師の妻はAmazonや楽天や価格ドットコムを知っていたので、とても喜んだ


赤鬼夫婦は、分からなかったので、蒼真はスマホを使って説明した。


赤鬼は、衣料洗剤が無くて洗濯が出来ず困っていたので、とても喜んだ。


「では、赤鬼さん、夫婦。銀行に行きましょう。」蒼真は言った。


皆、バスに乗って銀行に向かった。


そして、カードを作った。


来週、赤鬼さんの口座にも支援金が25万円入ります。


確認して下さい。


あと、赤鬼さんの仕事探しですよね。


脳梗塞は再発する病気です。


今は、働かないで、じっくり休まれては如何でしょうか?」蒼真は言った。


あと、奥様の働き口は私が見つけました。南町の食堂です。バイキングの料理が無くなったら、補充するだけの仕事です。時給1000円です。働いてみますか?」蒼真は聞いた。


「今、決めなくてもいいですよ。奥様も、今まで大変苦労されてきたので、少し休んだ方が良いと思います。


「ありがとうございます、少し、考えさせて下さい。


「うんうん、それがいい。マイペースでいきましょう!」蒼真は言った。


あっ、最後に、ダイソーによっていきましょう?隣の建物なので、近いです。


「ダイソー?」赤鬼夫婦は、首を傾げた。


「この建物は五階建てです。


フロアごとに商品が分かれています。


そして、このビルの中の商品は全部100円です。先程奥様がおっしゃっていた、衣料洗剤も100円です。ゆっくり、ご覧ください


赤鬼夫婦は、大変驚いた。


「食べ物も飲み物も衣料も全部100円だぞ!」


「貴方、良かったわね!


「あぁ、25万円もあれば沢山買えるぞ!」


「忘れないうちに、衣料洗剤を買おう!」


「買えましたか?」蒼真は聞いた。


「衣料洗剤だけ、買いました。


来週、残高確認しにきた時にまた、寄ります。


「はい、承知しました。


「もうそろそろ、夜ごはんですね。南町に戻りましょう」


蒼真も、南町で降りて、赤鬼夫婦を見送った。


バス停の側には、黒いメルセデスベンツが止まっていた。


「二人とも、ありがとう」


三輪は、神代大臣と池田を乗せ、車を発進した。




第四話 了

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