神代封呪録・第五章 試練 第二節 共生 第五話 家族2
神代封呪録・第五章 試練 第二節 共生 第五話 家族2
神代蒼真は、朝、七時に起き、台所に向かった。今朝のメニューは、食パンとベーコンエッグとコーヒーだった。
とても、美味しかった。
そして、アイロンがけされているワイシャツとスーツに着替え、カバンを持った。玄関で行ってきますと言うと、妻のレイカがネクタイのチェックにきた。
ネクタイを直し、問題無いことを確認した。
「今日も頑張ってね!」
「あぁ...ありがとう。」
玄関を出ると、玄関の横に黒いメルセデスベンツが止まっていた。
車の横には、秘書の池田と運転手兼任警護の三輪が立っていた。
「おはようございます。」
二人が言うと、蒼真も「おはようございます。」と言った。池田が、綺麗に整頓された資料を渡された。
「本日は会議と国会答弁はございません。本日の予定は、赤鬼様ご一家へのご対応となります。」
あぁ...分かった。ありがとう。
三輪さん、今日は執務室に向かわず、そのまま、病院に向かって下さい。
承知しました。
車は、赤鬼が入院している病院に向かった。
病院にはいると、ロビーに赤鬼と赤鬼の奥さんと子供の三人がいた
「神代大臣、おはようございます!!」
「おはようございます!」
蒼真は、赤鬼に、つぎの検査日を聞いた。
来週の月曜日です。と言われた。
蒼真は、赤鬼に、来週の月曜日、この病院に着いたら、受付にこのカードを提示して下さい。
赤鬼さんのマイナンバーカードです。
大事な情報が入っていますので、絶対に無くさないで下さい。もし、無くしたら、警察に紛失届を、出して下さい。
はい、分かりました。
そして、奥さんと、子供にも渡した。
「無くさないで下さいね」
「はーい」
蒼真は、玄関前のバス停に向かった。
皆さんの住まいは南町です。
この南町行きのバス停からバスに乗って下さい。
そして、南町で降りて下さい。
「お父さん、腕時計はありますか?
「いいえ、持ってないです。
「これ、私からのささやかな退院祝いです、使って下さい。」
蒼真は、デジタル式の腕時計を渡した。
「お父さん、いいなー!」
「時計が無いとバスに乗れないからね
皆さんの分もありますよ」
はい、どうぞ。
赤鬼の奥さんと子供にも渡した
「ありがとうございます!」
さて、お父さん、今の時間は何時何分ですか?
赤鬼は、「0730」です。
ということは、次のバスはいつ来ますか?
赤鬼は南町行きのバスの時刻表を見て、
「0745」です。
と言った。
「正解です!」
「反対に、南町で乗る時は、東京病院行きのバスの時刻表を見て下さい。
「不安でしたら、バスに乗る時に、バスの運転手に確認して下さい。
「何か質問ありますか?」
バスに乗る時は何を見せればいいのですか?
「いい質問です。先程のマイナンバーカードを運転手に見せて下さい。」
「はーい」
「あっ、バスが来ましたね。早速乗りましょう!」
赤鬼、赤鬼の奥さん、赤鬼の子供が乗ったことを確認し、蒼真も乗った。
「神代大臣!シルバーシートって何?」
「お年寄りや病人に席を譲りましょうという椅子だよ」
「お父さん、座って下さい。」蒼真は、赤鬼に言った。
「あぁ...助かる」赤鬼は言った。「バスのアナウンスで、「次は南町です」と言われたら、ここの降りますというボタンを押して降りて下さいね。」
赤鬼の子供はドキドキしていた。
そして、アナウンスが流れたので、ボタンを押した。
「ピンポーン、次は、南町に止まります。
バスが完全に止まってから降りて下さい」
とアナウンスが流れた。
「お父さん、ゆっくりでいいですよ、気を付けて降りて下さい。」蒼真は言った。
「あちらの反対にバス停があります。
東京病院行きのバスに乗る時は、同じようにあちらから乗って下さい。」
「はーい」皆、答えた。
「では、皆さんの住まいに行きましょう」
警備員がいるゲートを通り過ぎ、家に向かった。
蒼真は、止まって言った。
皆さんのマイナンバーには、住所は、なんて書いてありますか
赤鬼が答えた
「東京都南町A104と書いてあります。」
はい、では、A104を探しましょう。
「赤鬼君、分かるかな?」蒼真は、笑いながら、言った。
「あっ、神代大臣!あった!目の前にあった
えっ!?こんなに大きいの!?
「はい、家の鍵です。無くさないで下さいね。
赤鬼さんちは、三人だから、鍵が三つあります。では、家に入ってみましょう!
赤鬼の一家は家に入った。
「うわー広い、高い!
トイレと風呂場もあるよ!
それに、寝床はベッドだよ!
もう、雑草で寝なくていいんだ!
「神代大臣、壁についている四角い箱は何?
「冷房」というボタンを押してごらん」蒼真は言った。
「うわー冷たい空気が流れた!
涼しい!」
「クーラーというんだよ。
暑い時は使って下さいね。
反対に寒い時は暖房というボタンをおすと暖かい空気が流れます。
寒い時に使って下さいね。
すると、玄関をノックする音がした。
扉を開けると、テレビ番組で会った影法師の親子だった。
「こんにちはー。私達は、隣の家の影法師です。さっき、家に入られるのを見たので、声、をかけにきました。
何か、分からないことがあれば何でも聞いて下さいね。と言っても、私達も、先週の月曜日にきたばかりで、まだ、完全にはわかってません。
その時、赤鬼君のお腹が鳴る音がした。
「台所に行きましょう」蒼真は、笑いながら言った。影法師さんを筆頭に台所に向かった。
わぁ!食べ物が沢山並んである。
「これは、バイキングと言って、好きなものを好きなだけ食べていいんだよ。」蒼真は言うと、赤鬼の母親は、もう、雑草を食べなくていいんだ。と思うと、泣き出した。
その姿を見て、赤鬼も泣き出した。
「神代大臣、本当にありがとうございました。
「お礼なんていいんですよ。
最後に私から、一つだけ差し上げたいものがあります。
それは、スマートフォンです。
今、私の電話番号が登録されています。
この電話のマークを押し、神代蒼真を選択して下さい。お互いの顔を見ながら話せます。
本当に困った時だけ、使って下さい。
赤鬼君、練習してみようか?
赤鬼君は、ボタンを押し、神代蒼真を選んだ。
神代大臣は、いつのまにか、外にいた。
「はい、神代です。うん、大丈夫だよ。」
凄いね...みんな、驚いていた。
私からは以上です。
何か、質問ありますか?
「仕事はどうやって探せばいいですか?
「銀行口座も開設したいので、また、後日、説明にお伺いします。
出来れば来週の火曜日は如何でしょうか?
大丈夫そうですね!では、私は、この辺で失礼します。
「ありがとうございました!」
第四話 了




