37話 最終日、終了
心配だから手分けをして栖春を探すことにした。何かがあったら逃げるということだけを守り、一人ずつに散らばって校内を散策した。
さすがにないさすがに。そんなはずない。あいつがやられるなんて。そんな邪念なんて捨てろ。
和貴はひどく最悪なケースを否定した。考えたくもない、仲間があんなロボットにやられる姿なんて。懐中電灯を強く握りしめて、教室のロッカーを探し回った。
「やっと一人捕まえたのか」
秘密の場所にて、椅子に座っているチョコの目の前にはファーストと栖春の姿があった。栖春は深く眠っており、行動不能だ。
やっととか言っているが、内心はとても喜んでいる。邪魔する虫が一匹減って、今度はそっちを探そうとするからだ。五人は見事にチョコの策にハマったのだ。
「これで、あと一日耐えるだけ。そしたら学校はバーン!地下は安全!いやー最高!」
「とかいって油断すんなよ?」
秘密の場所はエレベーターで地下に行く場所だ。地上からだいぶ離れているところにあるので、地上で行われる爆発はここには届かない。安全シェルターなのだ。
「生徒会長のお前が、なんでこんなことするんだろうな」
「この学校が嫌いだからだ。こんなクソなところ消すべきだろ」
「それは俺も思ってるけどさ」
正体を知る者はいない。誰も、今のところは。
話していると、目を覚ました男が一人いた。
「…何処だ」
「あら目覚めた」
「…ミント会長?」
栖春は目覚めると知らない場所にいた。壁も床も白い場所だ、何か見覚えがあるような…とにかくパニックになった。
「…お前なのか?全部」
「うん」
栖春の質問に冷たく返す民都。
「この学校嫌いなんだ。頭は悪いし先生もクソ。いらないんだよね」
とんでもないことを言っているが、目を見てガチなことはわかった。栖春は怒りを抑えれない。
「まあそんなことはいいんだよ。君を明日隠すか」
「…!?は!?」
「だってその方が面白いじゃん」
「嫌だね!その見るからに停止ボタンみたいなの、ここで押してやる!」
栖春は立ち上がり走ろうとした。目の前にある赤いボタンを押してこの計画から学校を防ごうとした。が、なかなかうまく立ち上がれない。手の違和感を覚えた栖春は両手を動かそうとする。動かないことを確認して、何かで縛られているのを悟った。
「まあゆっくりしなよ」
「波律もか!」
「まあ、うるさいのは嫌いだから」
そう椅子から立ち上がり、こちらに向かってくる民都の手には注射器があった。絶対に食らわないように立ち上がりたいところだが、今はそんな時間がない。もう転がって逃げるしかない。
だが、すぐに捕まってしまい腕に注射器が刺さってしまう。
「おやすみ」
栖春はすぐに眠りについた。
「あいつどこいったまじで」
「まだ既読つかない」
栖春を探してもう何時間も経ったが、一向に見つからなかった。もう時計の短針は6を刺していた。だが見つからなかった。このモヤモヤがあるまま帰らなくてはいけなくなったのだ。
「部活あるから残る」
みんなが帰る中、和貴は部活がこのあとあるので残って探すことになった。
最終日、終了。




